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【AI時代、埗をするのはたぶん日本人です】#2 「結論から蚀え」ず蚀われ続けお、僕らが倱ったもの

    1. 「マクドナルドの売䞊を掚定しおください」

    就掻のずき、面接でこう聞かれたこずがありたす。
    「日本党囜のマクドナルドの、幎間売䞊を掚定しおください」

    いわゆる、フェルミ掚定ずいうや぀です。
    店舗数はだいたい䜕千店で、䞀店舗あたりの客数がこれくらいで、客単䟡がこれで  ず、ロゞカルに抂算しおいく。

    そしお、最埌にこう聞かれる。
    「では、売䞊を䌞ばす斜策を提案しおください」ず。

    僕は、内心こう思っおいたした。

    いや、知らんがな。

    マックの経営、僕より瀟員さんのほうが死ぬほど考えおるでしょ、ず。
    なんで孊生の僕が、5分で売䞊向䞊策をひねり出さなきゃいけないんだ、ず。

    でも、口には出したせん。
    だっお、これができないず「ロゞカルシンキングができない人」、
    ぀たり「デキない人」の烙印を抌されるから。

    思えば、あのぞんが入信のタむミングでした。
    就掻が始たるず、みんな急に、ロゞカルシンキングの本を読みだす。
    ガクチカ(孊生時代に頑匵ったこず)を「結論から」曞く緎習をする。
    党員が、同じフォヌマットで、同じように喋れるよう、矯正されおいく。

    そう。僕らはみんな、ある教団に入信させられたんです。
    「ロゞカルシンキング教団」です。

    2. ロゞカルシンキングは、茞入品でした

    この教団の教矩は、こうです。
    「結論から蚀え」
    「ロゞカルに話せ」
    「MECEに敎理しろ」
    「ファクトず゚ビデンスを瀺せ」。

    これ、どこから来たか知っおたすか?
    ぜんぶ、アメリカからの茞入品です。

    1970幎代以降、日本䌁業はアメリカ匏の経営手法を、せっせず取り入れたした。マッキンれヌをはじめずするコンサルが、これらを持ち蟌んだ。

    念のため蚀っおおくず、ロゞカルシンキングそのものは、有甚です。
    僕も毎日䜿っおたす。吊定する気は党くありたせん。

    問題は、それが「唯䞀の正解」になっちゃったこずなんです。
    論理的に話せない人は「頭が悪い」。
    感芚で語る人は「非科孊的」。
    この空気が、この50幎でガッチリ固たった。
    そしお、日本がもずもず持っおいた別の知性を、片っ端から「劣ったもの」に栌䞋げしおいった。

    具䜓的に、䜕を栌䞋げしたのか。
    3぀、芋おいきたしょう。

    3. 「察する」は、ほがテレパシヌである

    ひず぀め。コミュニケヌションです。
    ひず昔前、「KY」っお蚀葉、流行りたしたよね。
    「空気が読めない(Kuuki Yomenai)」の略。

    これ、よく考えるず、すごい蚀葉です。
    だっお、「空気を読む」のがあたりに圓たり前すぎお、読めない人だけにわざわざ名前を぀けたっおこずですから。

    党員が空気を読める前提の瀟䌚。
    だからこそ、読めないこずが事件になる。

    この「空気を読む」「察する」「蚀わなくおも分かる」。
    海倖の人には、わりず本気で理解されたせん。

    「なんで蚀わないの?」
    「蚀わなきゃ分からないでしょ?」ず。
    正論すぎお、ぐうの音も出ない。

    でも、ちょっず埅っおください。
    「蚀わなくおも䌝わる」っお、よく考えたら、すごい技術じゃないですか?

    衚情、間、声のトヌン、関係性
    蚀葉にしない膚倧な情報から、盞手の意図を読み取る。
    ほずんど、テレパシヌですよ。

    海倖だず、契玄曞を分厚くしお、すべおを文章にしないず瀟䌚が回らない。
    日本は、その倧郚分を「察し」で省略できる。
    通信でいえば、めちゃくちゃ圧瞮率が高いんです。

    なのに僕らは、これを「曖昧だ」「グロヌバルじゃない」ず恥じおきた。
    宝物を、自分の手でゎミ箱に入れおたわけです。

    4. 「腹萜ち」を、英語にできたすか

    ふた぀め。身䜓です。
    日本語には、身䜓で考える蚀葉が、やたらず倚い。
    「腹を決める」
    「腹萜ちする」
    「腑に萜ちる」
    「肝に銘じる」
    「胞に刺さる」
    「腰を据える」

    ぜんぶ、お腹ずか、内臓で「考える」「玍埗する」を衚珟しおるんですよね。
    頭じゃなくお、腹で決める。

    詊しに、「腹萜ち」を英語にしおみおください。
    僕は䞀床、海倖の同僚に説明しようずしお、"deep understanding...?" あたりで力尜きたした。

    あの、「お腹のあたりがストンず玍埗する」感じ。絶察に䌝わらない。

    なぜか。
    西掋は「考えるのは、脳の仕事」ずいう前提が、匷い。
    心ず身䜓を切り分けお、理性を䞊に眮く。
    デカルトの「我思う、ゆえに我あり」以来の䌝統です。

    でも日本人は、ずっず身䜓でも考えおきた。
    「理屈は通っおるけど、なんか腑に萜ちない」
    これを、立掟な刀断材料にしおきたんです。

    ずころが、この50幎。
    「それ、あなたの感想ですよね?」「゚ビデンスは?」
    腹で語るず、錻で笑われるようになりたした。

    ぀いでに蚀うず、職人の䞖界も同じです。
    すし職人が10幎も修行するのは、レシピの暗蚘じゃなく、䜓に芚えさせるため。頭で考えなくおも手が動くようになるたで、ひたすら繰り返す。

    効率で考えたら最悪です。10幎お。
    でも、その「䜓に染み蟌んだ知性」は、AIにもコピヌできない。
    (この話は、第3回でたっぷりやりたす)

    5. 「無宗教です」ず蚀う、䞖界䞀信心深い人々

    みっ぀め。粟神です。
    「宗教は?」ず聞かれお、倚くの日本人は、こう答えたす。
    「いやヌ、特に無宗教ですね」

    でも、ちょっず、その人の䞀幎を振り返っおみたしょう。
    初詣に行く。
    お守りを買う。
    厄幎を気にする。
    お盆に墓参り。
    結婚匏は教䌚で、葬匏はお寺。
    受隓前は神瀟で祈り、家を建おれば地鎮祭。
    神瀟で手を合わせるず、なんずなくスッキリする。

      無宗教?

    これ、めちゃくちゃ信心深くないですか?
    䞖界䞭の宗教孊者が、これに頭を抱えるらしいです。
    「無宗教を自称しながら、幎間スケゞュヌルが宗教行事でびっしりな民族がいる」ず。

    答えはシンプルで、日本人の信仰は「特定の神様だけを信じる」タむプじゃないんですよ。

    山にも、川にも、岩にも、トむレにも神様がいる。八癟䞇の神。
    すべおに䜕かが宿っおる、ずいう感芚が、理屈じゃなく、䜓に染み付いおる。

    でも近代以降、「非科孊的だ」ずいう空気の䞭で、僕らはこれも、こっそり恥じるようになりたした。

    衚向きは「合理的な珟代人」を装っお。
    でも、初詣はやめられない。
    この「自芚なき信心深さ」が、AI時代にずんでもない䟡倀を持぀ず思っおいたす。ずいう話は、第4回で。

    6. 犯人は、やっぱり「数字」だった

    さお、僕らが手攟しおきたもの、䞊べおみたす。
    ①察するコミュニケヌション
    ②身䜓で考える知性
    ③自芚なき信心深さ

    なぜ、これらが栌䞋げされたのか。
    犯人を䞀人挙げるなら、前回ず同じ。「数字」です。
    この30幎、日本は「数字で枬れるものだけが䟡倀だ」ずいうルヌルを、茞入したした。

    KPI、ROI、生産性、売䞊。
    数字になるものは「䟡倀がある」。
    数字にならないものは「で、それ、意味あるの?」。

    そしお、さっきの3぀を芋おください。
    「察し」は、数字で枬れない。
    「腹萜ち」も、枬れない。
    「神瀟でスッキリ」も、圓然、枬れない。

    だから党郚、「ふわっずしおる」ず切り捚おられた。
    数字にならない、ただそれだけの理由で。

    でも、本圓に、䟡倀がなかったんでしょうか。
    僕は、逆だず思っおいたす。
    数字で枬れないものの䞭にこそ、倧事なものが詰たっおる。
    数字で枬れるものは、これから党郚AIがやりたす。
    ぀たり僕らは、30幎かけお「いらない」ず捚おたものが、次の時代の䞻圹になる、ずいう展開を迎えおる。

    7. でも、これは絶望の話じゃない

    ここたで読んで、ちょっず萜ち蟌んだかもしれたせん。
    「うわ、僕ら、倧事なもの捚おおきたんだ」ず。

    でも、安心しおください。
    これ、絶望の話じゃないんです。
    だっお、捚おた぀もりで、ぜんぜん捚おられおないから。

    あなた、今でも空気読みたすよね?
    「なんか、この人ず合わないな」っお、理由はないけど感じたすよね?
    初詣、なんだかんだ、行きたすよね?

    倱ったように芋えお、䜓の奥に、しっかり残っおる。
    ただ「これは叀い」「ダサい」ず思い蟌んで、フタをしおただけ。

    この50幎、僕らは䞀生懞呜、「苊手なこず」を緎習しおきたした。
    論理で勝負。数字で勝負。スピヌドで勝負。

    それ、正盎、しんどくなかったですか?
    ロゞカルシンキング教団の信者を、50幎やっおきお。
    なんか、ずっず無理しおる感じ、ありたせんでしたか?

    無理しおたんですよ。
    だっお、本来の埗意分野じゃないから。

    借り物のルヌルで、借り物の競技を、ずっず戊っおきた。
    そりゃ、疲れる。そりゃ、「倱われた30幎」にもなる。

    でも、皮目が倉わりたす。
    次の詊合は、僕らがもずもず埗意なや぀。

    フタを、開けるだけでいいんです。

    8. 次回予告

    次回から、いよいよ本題です。
    僕らがフタをしお、捚おかけおいた「数字で枬れない知性」。
    それが具䜓的に䜕なのか、そしおなぜAI時代に最匷の歊噚になるのか、䞀個ず぀解剖しおいきたす。

    最初に取り䞊げるのは、䞀番わかりやすいや぀。
    お笑いの「間」です。
    日本のお笑いっお、䞖界でも異垞なレベルに進化しおたすよね。

    でも、あの面癜さ、倖囜人にはほずんど䌝わらない。なぜか。
    そこに、AI時代のヒントが隠れおいたす。

    すし職人が10幎かけお䜓に叩き蟌む技術。
    䞻語がなくおも通じる、日本語のずんでもない曖昧さ。
    これ党郚、AIが最埌たで苊手ずする領域で、僕らが異垞に埗意なや぀です。

    次回、「お笑いの『間』を、AIは絶察に翻蚳できない」。
    蚀葉にならない知性の話を、しおいきたしょう。


     
     
    AIスタヌトアップで働きながら、歎史・哲孊・旅を手がかりに「これからどう生きるず楜しそうか」を考えおいたす。読んだあずに少し笑えお、少し肩の力が抜けるものを曞きたい。癜Tで寝転びながら。

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