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『Songs in the Key of Life』50周年によせて

明日は、偉大なるミュージシャンであるスティーヴィー・ワンダーの名盤『Songs in the Key of Life』がリリースされて50周年の記念日だ。僕がこのアルバムを購入したのは中学生の頃で、発売された当時はまだ5歳だった。

当時5,000円もしたレコードだったので、中学生のお小遣いで買うには相当な覚悟が必要だったのを覚えている。LP2枚にEP1枚が付いた豪華な3枚組だったが、正直に言えば、アルバム全体の完成度としてはどこか散漫で「ぬるい」と感じていた。その印象は今も大きくは変わらない。だが、この年齢になって改めて良さが染みてくる曲も多く、やはりモンスターアルバムであることは疑いようがない。「Isn't She Lovely(可愛いアイシャ)」や「I Wish」、「Sir Duke(愛するデューク)」などは、誰が聴いても名曲と認める作品であり、そこに反論の余地はないだろう。

「As」は大好きな曲だが、後半の「Until the day...」としつこく繰り返される展開のくどさは、今でもあまり好きになれない。前半の息をのむような素晴らしいコード展開が抜群に好きなだけに、なおさらそう感じてしまう。また、A面1曲目の「Love's in Need of Love Today(ある愛の伝説)」も7分を超える大作だが、やはりどこか平坦に聴こえてしまう。中学の時のモータウンの記念番組で聴いたのが最初だったが、今もそこまでのめり込めないままだ。

一方で、当時は響かなかったものの、最近になって魅力を再発見した曲もある。まず筆頭はインストの「Contusion(負傷)」だ。当時は「なぜこんな曲を入れたのだろう」と思っていたが、今聴くと驚くほどかっこいい。また、「Knocks Me Off My Feet(孤独という名の恋人)」や「Summer Soft(今はひとりぼっち)」も当時はそれほど刺さらなかったが、最近自身のYouTubeで解説したことからもわかる通り、今では相当好きな曲になっている。付属EPに入っていた「Saturn(土星)」は当時からお気に入りで、特にそのイントロの響きが好きで、自分の楽曲にも影響が色濃く出ているものがある。

ただ、トータルアルバムとして俯瞰すると、やはり『Talking Book』や『Innervisions』、『Fulfillingness' First Finale』といった黄金期の先達に比べれば、完成度の密度という点ではそこまで高くないと思っている。「Village Ghetto Land」で聴けるYAMAHA GX-1のストリングスサウンドも、当時の違和感のまま今ひとつ馴染めない。

それでもなお、「Isn't She Lovely」や「Sir Duke」のコード進行が後世の音楽に与えた影響は計り知れない。特に「Sir Duke」のサビで見せるアプローチは、この曲でしか味わえない、スティーヴィーの音楽的本質を突いたコードワークだと痛感させられる。

https://www.youtube.com/playlist?list=PLbzlLokEW2j0

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