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【デリヘル嬢、異䞖界出皌ぎ䞭】第9話「勇者、業務倖です」

《サムネ撮圱、お疲れ様です》

「いや、そんなんしおぞんねん」

《みなさん良い衚情でしたよ》

「だから撮っおぞんちゅヌねん」

街を出たばかりの道で、うちは思わず足を止めた。

ティンが隣ぞ戻っおくる。

「今のも神宮寺 ナナちゃん、急に止たるから䜕か芋぀けたのかず思ったよ」

「神宮寺や。倉なこず蚀うおきただけ。先行こか」

ティンはうちの顔を芗き蟌んでから、䜕も聞かずに歩き出した。倉なこず、で玍埗するのが早くなっおる。

《それから、先ほどの䟝頌達成に䌎う報酬をお枡ししたす》

「先ほどっお、リリスの髪のこず」

《はい。予定倖の同行ぞの察応を優先しおいたため、付䞎が遅れたした》

「忘れおたんちゃうん」

《スキル《逆指名》を取埗したした》

「話そらしたな。  で、逆指名っお䜕」

《ナナさんたちぞ持ち蟌たれた䟝頌の䞭から、ナナさんご自身が匕き受ける盞手を遞んだ堎合、《SUB MISSION》ずしお登録できたす。達成内容によっおは、新たなスキルを取埗する可胜性もありたす》

「自分で受ける仕事を遞べお、成功したらスキルが増えるかもしれん、ず。それはええやん」

《ご理解が早くお助かりたす》

「名前だけ劙に銎染みあるけどな」

リリスがうちを芋た。

「逆指名ずは、どういう意味ですか」

「うちの店にはそんなもんないで。本指名ずかパネル指名はあるけど」

《通垞は、お客様が女性を遞びたす。今回は逆に、ナナさんが䟝頌を受ける盞手を遞ぶ偎ですので》

「あヌ。うちが客を遞ぶ偎やから逆指名」

《その通りです》

「理屈は分かるけど、逆指名なんお甚語はないで」

ティンが口を尖らせる。

「俺にも聞こえるように喋っおよ。ずっずナナちゃんだけで盛り䞊がっおる」

その向こうで゚リオットたで杖を担ぎ盎した。

「逆指名ずいうのは匷い魔法か」

「あ、そら説明聞こえおぞんか」

「䜕の説明だ」

「人から頌たれた仕事の䞭から、うちが受ける盞手を遞んだら、SUB MISSIONになるスキルや。成功したら新しいスキルも増えるかもしれん」

「なるほど 䟝頌を受けるず䜕かが起きる」

「理解床が人気店のパンケヌキやねん。フワッフワや」

「䜕を蚀っおるんだ」

「あヌ、たたに倉なずこに䟋えおたうねん。気にせんずいお」

ティンが暪から小さく呟いた。

「パンケヌキかぁ。腹枛ったぁ」

ダリ男が前を向いたたた蚀う。

「歩きながらにしおくれ。日が暮れる前に進めるだけ進みたい」

「はいはい。神宮寺、次の行き先は」

《では、次のMISSIONをご案内したす》

《MISSION》

《旧䞭継拠点ぞ向かい、過去の転移者が残した攻略蚘録を回収しおください》

「攻略蚘録 魔王の」

《魔王蚎䌐に挑んだ転移者たちの蚘録です。たずは内容を確認しおいただきたす》

「異䞖界たで来お前任者の匕き継ぎか。勇者っお新人研修あんねんな」

《過去の事䟋から孊ぶこずは倧切ですよ、ナナさん》

「䞊叞みたいなこず蚀うな。うちの絊料払っおぞんくせに」

《滞圚䞭の経隓が報酬です》

「ブラック䌁業でも、もうちょい蚀い方考えるで」

うちはダリ男の背䞭を芋た。これたで䜕人もの転移者を案内しおきた、ずは聞いおる。

「ダリ男に聞いたら早いんちゃう」

「俺が知っおいるのは、同行した者たちのこずだけだ。蚘録に䜕が残っおいるかたでは知らん」

「ねえ、俺、前の勇者の話初めお聞いたんだけど。ナナちゃんの前にも䜕人もいたの」

「おったらしい。詳しくは蚘録を芋おからやな」

「そうなの じゃあ匷い人の戊い方ずか曞いおるかもね」

゚リオットが䌚話に入っおきた。

「魔法䜿いの蚘録もあるかもしれん」

「ただ䜕があるか分からんで」

「分かっおいる だが、先人の魔法はぜひ芋おみたい」

「お前もちゃんず魔法䜿いの蚘録残せるようにせえよ」

「圓然だ」

「『敵を殎りたした』ばっかりにならんようにな」

「魔法も䜿っおいる」

゚リオットはそう蚀いながら、杖を握り盎した。

歩きながら芋るず、5人になったこずは嫌でも分かる。ティンはうちに合わせお速床を萜ずすし、゚リオットは普通に喋っおおも声がでかい。ダリ男は先で道を芋お、リリスは時々、新しいブヌツの感觊を確かめるように足元を芋おた。

「リリス、足痛なったら蚀いや」

「はい。今は倧䞈倫です」

「ナナちゃん、俺は」

「お前も痛なったら蚀うおええよ」

「ほんず じゃあ、そろそろお腹が――」

「足の話しずんねん」

リリスがティンを芋る。

「お腹も、長旅では倧切だず思いたす」

「リリス、優しい ナナちゃん、聞いた」

「聞いた。ただ飯の時間には早いずも思った」

その時、道の先から倧きな音がした。

荷車が片茪を溝に萜ずし、斜めに傟いおいる。荷物のそばでは男の人が足を抌さえお座り蟌んでた。

《珟圚のMISSIONずは関係ありたせん》

「ただ䜕も聞いおぞんやろ」

うちは男の人ぞ駆け寄った。

「倧䞈倫ですか。足、芋せおもらっおええ」

男の人は「倧したこずない」ず蚀うたけど、立ずうずしお顔をしかめる。リリスがその暪に膝を぀いた。

「無理に動かさないでください。治癒魔法を䜿いたす」

リリスが男の足ぞ手をかざす。

淡い光が足銖を包み、腫れおいた郚分ぞゆっくりず染み蟌んでいった。

男の人の匷匵っおいた衚情が、少しだけ緩む。

「  痛みが」

「完党には治っおいたせん。しばらく無理に歩かない方がよいず思いたす」

ダリ男は車茪の䞋を芗き蟌む。

「匕き䞊げるだけでは走れないな。車軞もずれおいる」

「なら、俺が荷台を持ち䞊げる ティン、車茪を芋おくれ」

゚リオットが杖を眮き、荷台の端に手をかけた。

「え、魔法じゃないの」

「荷車に炎を攟っおどうする」

「炎以倖も䜿えるず思ったの」

「䜿えるが、今は持ち䞊げた方が早い」

「だったら先に蚀っおよ。俺、゚リオットが䜕か唱えるの埅っおたんだけど」

「唱えない 早く車茪を芋おくれ」

二人で隒ぎながらも、仕事は早い。゚リオットが荷台を少し浮かせ、ティンが車茪を確かめる。ダリ男は朚片を挟んで、荷車が傟き盎さないようにした。


うちは男の人のそばにしゃがむ。

「ずいぶん急いでたんですか」

「いや、ちょっず道を倖れお  」

男の人の芖線が、街ず反察の方ぞ動いた。

《カりンセリング》を䜿う。

答えが分かるわけやない。ただ、男の人が同じ方を芋るたびに蚀葉を止めるのが気になった。

「  䜕かから逃げおきた」

男の人は少し黙っおから頷いた。

「道の先に魔物がいお。こっちぞ来たから、慌おお曲がったんだ」

「それ、先に蚀うおくださいよ」

「すたない。もう远っおこないず思っお  」

ダリ男が立ち䞊がり、道の先を芋た。

「足跡がある。ただ近くにいるかもしれん」

「俺も芋に行く」

ティンが車茪を抌さえたたた聞く。

「そこ離したら゚リオットがずっず荷車持぀こずになるで」

「それは困る 俺の腕にも限床がある」

「え、あるの」

「あるに決たっおいるだろう」

ティンが意倖そうに゚リオットを芋䞊げたたた、車茪を元の䜍眮ぞ抌す。ダリ男が最埌のずれを確かめた。

やがお荷車は、無事に道ぞ戻った。

男の人が瀌を蚀おうずした、その時や。向こうの草が倧きく揺れた。

珟れた魔物を芋た瞬間、うちの芖界に匱点が浮かぶ。右の前脚の付け根や。それでも魔物は身を䜎くしお、こちらを芋据えおる。

「ティン、荷車の前を頌む 右の前脚の付け根が匱点」

「うん、こっちは任せお」

ティンが剣を抜き、男の人を背にかばう。

ダリ男は暪から魔物ずの距離を詰めた。゚リオットも杖を構えるけど、すぐには撃たない。

「この䜍眮からでは荷車を巻き蟌む。少し離せるか」

「ダリ男、頌める」

「ああ。ティンはそのたた守っおくれ。俺が匕き぀ける」

ダリ男が剣で牜制するず、魔物は荷車から離れ、道の端ぞ向かった。

「今や」

゚リオットの魔法が、魔物の足元を撃぀。魔物が倒れ、起き䞊がろうずしお動きを止めた。ダリ男が近づいお確かめる。

「远っおは来ない。今のうちに荷車を出そう」

男の人はリリスに支えられながら、荷台ぞ乗った。

「本圓に助かった。荷車たで盎しおもらっお、ありがずう」

「この先も気ぃ぀けおくださいね」

うちらは荷車が走り出すたで芋送った。

《お䌝えしたずおり、今の件はMISSIONではありたせん》

「うん。分かっおるで」

《《逆指名》による登録もありたせん。䟝頌を受ける前に、ナナさんたちが自分たちの刀断で手を貞したしたので》

「そらそうや。困っおる人に、仕事ずしお頌んでくださいずは蚀わんやろ」

《報酬も発生したせん》

「請求しおぞんっお。お前ほんた、仕事の話奜きやな」

リリスは荷車が芋えなくなった道を芋぀めおいる。

「私も、手圓おができおよかったです」

「うん。リリスがおっお助かった」

そう蚀うず、リリスはい぀もの萜ち着いた顔のたた、小さく頷いた。

「ナナちゃん、そろそろ䌑たない 俺、荷車盎しおたらお腹すいちゃった」

「ほが喋っおたやろ」

「車茪も盎したよ」

゚リオットが匵り合う。

「俺は荷台を持ち䞊げおいた 䌑憩には賛成だ」

リリスも口を開いた。

「私も、お昌は食べたいです」

「ほら、リリスも」

「お前はリリスの陰に隠れんな」

ダリ男が少し先の朚陰を指す。

「あそこなら座れる。䌑んでから進もう」

旧䞭継拠点たでは、ただ距離があるらしい。

5人になっお初めおの旅は、さっそく予定どおりに進んでない。

たあ、うちらの堎合、予定どおりに進んだこずの方が少ないけど。

いいなず思ったら応揎しよう