
エッセイ『選ぶことだって芸術』
自分は聞くばっかりで作れないから、音楽を作れる人は(の方が)すごい。
ずっと思っていたこと。
芸術とは作品を生み出す行為であって、鑑賞は芸術ではないと思っていた。
けれど、この世に無限に在る音楽から、自分の手触りで選んだ音楽を、有限な人生の時間の中で聞くという営みはもはや芸術だ。
と、最近思うようになってきた。
選ぶことは、世界に対するその人なりの編集だ。
自分の好きなアーティストを列挙して、
「私はこういう人間です」
ってする人を笑う人より、その情熱を信じられる人でいたい。
プレイリストは、その人が世界をどう受け取っているかの痕跡になっている。
限りある人生を、何に使ったか。
それは、あなたが何を選び続けたかに表れている。
私は、それもまた芸術だと思う。