
「50代からのやさしい備蓄設計」主菜編④|“完成品に頼りすぎない”たんぱく源の整え方
レトルトだけで1週間。——それは、想像よりも続きません。
下記は、政府広報で示されている主菜の備蓄例です。
肉・魚・豆などの缶詰 ×18缶
牛丼の素・カレーの素などのレトルト食品 ×18個
パスタソースなどのレトルト食品 ×6個
これは2人で7日分=合計42食分の想定です。
計算上は、**「1食につき缶詰またはレトルト1つ」**という構成になります。
想定と、実際に起きること
数日間、備蓄食だけで過ごしてみると、
この構成をそのまま主菜として続けるのは、現実には負担が大きいと感じます。
カレー・牛丼・パスタソースなど、主食に依存する内容が中心
味の変化が少なく、数日で飽きやすい
塩分が多く、水分消費が増える
こうした積み重ねで、
食欲そのものが落ちてしまう可能性があります。
主菜=「たんぱく源」として考える
ここで発想を切り替えます。
主菜とは、完成された料理ではなく、
**体を維持するための「たんぱく源」**と捉えます。
この視点に立つと、備蓄の組み立てが一気に整理されます。
たんぱく源は3つに分けて備える
主菜の備蓄は、次の3つに分けて考えると無理がありません。
調理不要のたんぱく源
開封すればそのまま食べられるもの。
カレー・牛丼・中華丼などのレトルト
肉じゃが・ハンバーグ・ミートボール(常温保存品)
魚の煮付け缶詰、ツナ缶、チキン缶
👉 停電時や疲労時に頼れる“即戦力”
軽い調理で食べられるたんぱく源
加熱や簡単な調味で食べるもの。
常温保存可能なソーセージ
スパムなどの加工肉
卵(冷蔵保存を前提に、使用タイミングを意識)
乾燥全卵(長期保存できる代替たんぱく源)
豆腐(※日持ちタイプを選ぶ)
👉 “食事を作る感覚”を保つための層
乾燥・長期保存のたんぱく源
水戻しや調理が必要だが、保存性が高いもの。
高野豆腐
乾燥大豆
乾燥油揚げ
👉 備蓄の底を支える、静かな主力
数の目安(50代・一人暮らし)
目安としては、
1日3食=たんぱく源3つ
1か月=約90個
3か月=約270個
ただし重要なのは数ではなく、内訳です。
完成品だけに偏らず、層を分けてそろえること。
これが、継続できる備蓄になります。
調味料が、主菜を変える
プレーンな食材を活かすためには、
調味料のバリエーションが欠かせません。
同じチキンや豆でも、
トマトソース
醤油ベース
塩・こしょう
豆板醤
と変えるだけで、まったく別の一皿になります。
👉 味の変化が、食事を続けさせる力になります。
まとめ
主菜の備蓄で大切なのは、次の3点です。
完成された料理だけに頼らないこと
素材に近いたんぱく源を複数そろえること
調味料を一緒に設計すること
これによって、
「食べ続けられる備蓄」へと変わります。
食事は、非常時でも、日常をつなぐものです。
だからこそ、
無理なく続くかたちで整えておくこと。
それが、50代からの備蓄の現実的な設計だと考えています。