
組写真|夏の遺しもの






次男が生まれたことで、今月から育児休業を取ることになった。
毎日職場に通う生活から、一日中子どもと家事に格闘する生活へ。
日常が一変した。
周りからは、祝われ、羨ましがられる。
実際子どもとゆっくり向き合える時間はこれ以上なく幸せだし、会社には感謝しかない。
それなのに。
夜中まで仕事に追われるストレスから離れた今は、仕事帰りのひと時の自由時間を懐かしく思う。
きっと人はどんな環境にも不足を見いだす生き物なのだろう。
一日の不満を消化しながら、カメラを持って一駅、二駅の間を歩く。
何ということのない自由が、実は心の安定に役立っていたと気付く。
夜中に新生児を抱きながら、贅沢な悩みには違いない。
動かせる左手でスマホのカメラロールをスクロールする。
画面には、私の前から去ってしまった夏の記憶が輝いて見えた。