
#118 ナウル ― 太平洋のひと島の国

所長「今回の旅先はナウルだ。面積わずか約21km²。世界最小の島国で、独立国としても三番目に小さい国だ。島ひとつが、そのまま国になっている。」
ルナ「島=国って、歩いて一周できる国っていうのがもうすごいよね。」
アイル「ワンワン」
ナウルは太平洋の赤道の南、わずか42kmの位置に浮かぶ楕円形の島国です。最寄りの島は約300km東にあるキリバスのバナバ島(オーシャン島)で、周りは果てしない海だけ。首都に相当するのはヤレン地区です。1968年に独立し、1999年には国連とコモンウェルスの正式加盟国となりました。

所長「ナウルを一言で言うなら、“太平洋の真ん中で、島ひとつに国のすべてが収まっている国”だな。」
ルナ「環状道路をぐるっと回るだけで、国を一周したことになるんだね。」
アイル「ワンワン」
この島の歴史で外せないのが、燐鉱石(リン酸塩)です。ナウルはキリバスのバナバ、仏領ポリネシアのマカテアと並ぶ、太平洋の三大燐鉱石島のひとつでした。20世紀を通じて採掘が続き、一時期は1人当たりの富で世界トップクラスにまでなった国です。ただ、その代償として島の中央部「トップサイド」は採掘で削られ、ギザギザの珊瑚石灰岩の尖塔が残る、他では見られない独特の景観になりました。

海岸沿いには白い砂浜とターコイズのラグーン、サンゴ礁が広がり、中央部には採掘跡の異世界のような地形。ひとつの島の中に、楽園と傷跡の両方がはっきり同居しているのが、ナウルのいちばん印象的なところです。
所長「青い海のすぐ内側に、採掘でできた不思議な岩の大地がある。島の歴史が、そのまま地形になってるんだな。」
ルナ「きれいなだけじゃなくて、経緯まで景色に刻まれてる島って、見る価値があるね。」
アイル「ワンワン」
食文化は、島らしくシーフードとココナッツが中心です。代表料理が「ココナッツ・フィッシュ」。とれたての魚、多くはマグロをココナッツミルクとライムでマリネした料理で、ナウルの国民食とも呼ばれています。ほかにもパンダナスの実、ヤシ蟹、タロイモ、そして中国人移民の影響から中華の要素も入っています。小さな島の食卓に、海の幸と交易の歴史がぎゅっと詰まっています。

所長「島で獲れた魚とココナッツ。シンプルだけど、土地そのものの味だな。」
ルナ「素材がそのまま主役の料理って、旅先でいちばん記憶に残るんだよね。」
アイル「ワンワン」
ナウルの魅力は、観光地としての派手さではありません。徒歩や自転車で一周できる国土、世界でも珍しい燐鉱石の歴史、珊瑚の尖塔とラグーンの対比、そしてココナッツ・フィッシュに象徴される素朴な島の食。島ひとつに、国の栄枯と自然の美しさと、人々の暮らしがすべて収まっている。ナウルは、「小さいこと」そのものが最大の個性になっている国です。

所長「ナウルは、世界一小さいからこそ、国の全部が見える国だ。」
ルナ「地図の点みたいな島に、ちゃんと物語がある。それがいちばんの発見だね。」
アイル「ワンワン」

小説&メタバース
ヤマッキーNFT美術館 / Yamakki NFT Museum
山奥AI研究所・妖精の扉・キャラクター・NFT展示が1つの空間に。歩いて楽しむ3Dメタバース。
世界一周旅行
リンク先
https://www.britannica.com/place/Naoero
https://en.wikipedia.org/wiki/Nauru
https://en.wikipedia.org/wiki/Nauruan_cuisine