私の好きな場所#耳ビジnote部
私の好きな場所
それは「滝」である。
大きさは気にならない。滝と聞けばとりあえずは見に行く。
その中でも私が一番好きなのが
山梨県富士河口湖町の河口湖の奥の方にある
「母の白滝」である。
この滝には、神社を通っていく。
車で行くにも、鳥居をくぐってから曲がりくねった山道を登っていくが
徒歩の場合は神社を抜けて川沿いの獣道をひたすら歩いて登っていくと、辿り着く。
車で楽に登るのも良いが
私は、この「徒歩で登る」をオススメしたい。
川の音に応援されながら、ひたすら登るのだが
道は決して険しくなく、いつの間にか辿り着く、といった感じ。
登り切るとそこには、池のようになった滝壺がある。
上を見上げれば大きなを立てて水が落ちてくる。

夏なら滝壺に入って涼むのも良い。
冷たい清らかな水に足をつけて、滝を見上げていると
滝から落ちる水しぶきと木々からこれでもか!と降り注ぐ香りに
体中が浄化される気がする。
夏はさらに、滝壺にちょうど日があたり、キラキラと水面が輝き
それはそれは美しく、昼に弁当を食べにだけくる地元民がいるほどだ。
この滝の横の道をさらに登っていくと
「父の白滝」がある。
母に比べて父の方は迫力も水量もないのだが
父から母につながっているということだけで、なんだか嬉しくなる。
この滝のさらに上には、富士山につながる登山道があり
昔の人は、この滝で身を清め、滝の横にある神様に無事を祈ってから登ったという。
今でもこの滝から富士山に登る人も多くいる。
秋にこの滝のそばに行くと、さまざまな木々が紅葉して出迎えてくれる。
この滝は、冬には凍る。
凍った姿がまた美しく、寒い冬にわざわざ見に行きたくなる、荘厳な姿を見せてくれる。

だが・・私はこの滝に、最近はほとんど行かなくなってしまった。
その理由は「オーバーツーリズム」である。
知る人ぞ知る滝だったこの場所が、インバウンド人気もあり
瞬く間に観光スポットとなった。
観光バスやレンタカーで登る道が渋滞し、滝のそばの駐車場もいっぱいになった。
静かだった、あの場所に
好きな時に近づけなくなってしまった。
けれど、私は今でもあの滝が大好きだ。
だから真冬の寒い時にでも、こっそり車で行ってみようか、なんて思う。
子供達が遠足で行った
友達を連れて行った
何度もデートで通った
あの大好きな場所へ。
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