
家電量販店という百貨店── Vol.1
Retail & Regional Market Column ── Vol.1
地殻変動する商業地図
──主語は家電量販店
──地方の百貨店化と、都心の陣取り合戦
2026.07.08 家電量販店 地方百貨店
主語を変えてみる
以前このコラムで、三井不動産商業マネジメントのららぽーとやアウトレットパークを「ちょうどいい価格帯」の受け皿として論じた。百貨店が撤退した後の需要は消滅したのではなく、行き場を探して漂っているだけだ、と。あの論考の主語は不動産デベロッパーだったが、今回から数回にわたって主語を変えたい。主語は、家電量販店である。
地方の家電量販店と地方百貨店の合体化、そしてヤマダホールディングスとエディオンの経営統合、ビックカメラとヨドバシカメラの都心部での出店競争。一見ばらばらに見えるこれらの動きを重ねると、商業施設の地殻変動が二つの層で同時に進行していることが見えてくる。地方では百貨店の空白を埋める側としての家電量販店。都心では、その家電量販店同士が駅前の一等地を奪い合う側としての家電量販店。この二層構造を、まず今回は概観したい。