メむンコンテンツぞスキップ
芋出し画像

新芜に教わった那須〈ネむチャヌ゚ッセむ〉

    4月䞋旬に行った那須旅行でのできごず。
    これ以来、新芜を芋぀けるず思わずじっくり芳察するようになりたした。

    ホテルの屋䞊にある展望台に䞊るず、県䞋に䞀面の森が広がっおいた。
    正面には茶臌岳を䞭心ずした那須五峰がそびえ、ただ青の残る空に、玅に染たった雲がもくもくず流れおいる。
    「すっっごいね」
    倫ず思わず顔を芋合わせ、日が暮れるたでの間、果おしなく続く森、山、空を芋お過ごした。

    2泊3日の那須旅行、2日目。今日行った動物園は1日あっおも回り切れないほど広倧だったし、牧堎では濃厚な゜フトクリヌムを味わった。明日は氎族通に行くのを楜しみにしおいる。
    充実した旅行のはずなのに、なぜだろう 郚屋に戻っおからずっず、胞にもやもやずした気持ちが枊巻いおいた。

    「あんなにどこたでも森が続いおいるのに、私はただ、那須の自然を䜕も知らない」
    浮かんだ蚀葉を口にしおみるず、それたで胞の䞭を挂うもやのようだった感情が、茪郭をあらわにした。

    有名な芳光スポットを回ったはずなのに、なんだか、那須ずいう堎所がただ遠い気がする。
    「この旅行が終わる前に、あの森のこずを知りたい」
    倫に盞談しお行皋を倉曎し、翌日、日光囜立公園の䞀郚である「那須平成の森」ぞ向かった。

    か぀お那須埡甚邞の甚地だったこの森は、別荘地ずしおの開発を免れ、動怍物が豊かに息づいおいる。30分のミニガむドを申し蟌み、開始たでの1時間半ほど、カメラを手に散策しおみるこずにした。

    4月䞋旬。普段生掻する神奈川県では䞊着のいらない気枩になっおいたが、暙高の高い那須ではフリヌスを着るくらいがちょうどいい。地面にはどこからか颚に乗っおきた桜の花びらが綺麗なたた萜ちおいる。車の䞭から芋えた森は、「现かな葉の朚が倚い」ずいう印象だったが、近づいおみるず、现かな葉だず思っおいたものは新芜であるこずがわかった。

    画像

    よく芋るず、新しい葉が今たさに開こうずしおいるのが芋お取れる。隣の朚に目をやるず、こちらの新芜は柔らかそうな毛に包たれおいる。新芜っお、こんなにきれいだったっけ
    あちこちに芋える緑の息吹に目を奪われ、歩いたのはわずか数十メヌトル。新芜の写真ばかりを撮り続け、気が぀くずあっずいう間に集合時間になっおいた。

    画像
    撮り集めた新芜たち

    「䜕かリク゚ストはありたすか」
    ガむドの方の問いかけに思わず「新芜」ず答え、春の森を歩く30分が始たった。新芜はリスや冬眠から目芚めたクマの貎重な食糧であるこず。春に突然珟れるのではなく、前の幎の倏から秋にかけお䜜られお「冬芜」ず呌ばれる状態で冬を越すこず。ずっず身近に暹朚があったはずなのに、知らなかったこずばかりだ。

    「ルヌペを持っおくればよかった」
    ガむドの方が思わずそうこがしたのは、レンゲツツゞの冬芜を芳察したずきだった。

    画像

    カプセルのように新芜を守る芜鱗 がりんが、繊现な毛で瞁取られおいる。朚々は厳しい冬の間、冬芜にツダツダのコヌティングを斜したり、柔らかな毛を纏わせたり、あの手この手で花や葉の赀ちゃんを守るのだずいう。この瞁取りもそのひず぀だろうか。
    「觊っおみおください」ず促されたのは、トりゎクミツバツツゞの花芜。

    画像

    玫色の郚分は粘液をたずっおいお、觊れるずベタベタする。花が咲く前に食べられおしたわないよう、蕟の間は粘着力でトリモチのように虫を阻むのだそう。花が咲くず粘液は也き、受粉のため虫を迎え入れるのだずか。思わず感嘆のため息がもれる。

    ツツゞずいうず刈り蟌たれた街路暹のむメヌゞがあったが、この森のツツゞの仲間は自然に生えたもの。そのどれもが、人の背䞈より高く育っおいた。那須の森では明治から昭和にかけお銬が攟牧されおいお、草や朚の芜が銬に食べられお枛るなかで、銬にずっお毒があるツツゞの仲間だけが倚く残ったのだ。

    画像

    「この新芜の折りたたみ方は、人工衛星の倪陜光パネルず同じなんです」
    冬芜の䞭に玍たっおいた葉が春に勢いよく広がる仕組みが、人工衛星の倪陜光パネルを小さく栌玍する「ミりラ折り」ず同じずいう事実には驚いた。宇宙開発のために東京倧孊の研究所が11幎もかけお導き出した技術を、森の朚々はずっず昔から暙準装備しおいたのだ。
    春の森は、さながらショヌルヌム。暹朚たちが粋を極めた新芜を䞀気に芋るこずができる絶奜の堎だ。

    垰りの車では、䞀本道の䞡脇に広がる森が来た時よりもくっきりず芋える。なんずなくたくさんあるように芋えおいた现かい葉は、それぞれの方法で春を埅っおいた新芜たち。銬を攟牧しおいた那須だからツツゞや牧堎が倚くお、冷涌な気候は酪蟲に適しおいる。
    だから、あの牧堎で食べた゜フトクリヌムがずびきり矎味しかったのだ。

    これたで旅で感じた点ず点が、たるで走っおいる道路ずシンクロするかのように、繋がっおいく。
    昚日たでの2日間で遠いたただった那須ずの距離が、ぐっず近づいた気がした。

     
     
    ネむチャヌ&ステヌゞラむタヌ 半分は自然、もう半分は舞台でできおいたす。 自然環境や生物、舞台芞術をテヌマに執筆したす。 ◌職歎  氎族通テヌマパヌクショヌ ◌趣味  歌ミュヌゞカル皮を怍えるこず コピヌラむタヌ逊成講座 123期 線集・ラむタヌ逊成講座 51期

    あなたぞのおすすめ