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⛪教会に住むピアニスト Kit Armstrong#️⃣100(終) リスト《聖エリザベートの伝説》回顧と追想🌹サント=テレーズ教会❝Musique, ma patrie ! ❞

    Musique, ma patrie ! #100では、リスト(Franz Liszt)のオラトリオ《 La Légende de Ste Elisabeth》(聖エリザベートの伝説)S.498a/1(*1)の音楽と共に、Église Sainte-Thérèse🌹(フランスのイルソンにあるサント=テレーズ教会)で積み重ねられてきた映像の断片が回顧的に映し出される。(*2)教会の空間が記憶の場として表れ、教会内部に重ねられていく光や残像は、過去の演奏や人々の気配が空間内部へ沈殿しているかのような感覚を生み出している。このシリーズでは音楽とは単なる作品ではなく、人・場所・記憶・時間の交差によって成立する体験であると語られてきた。最後に残されるのは、演奏者自身の思想や説明ではなく、音楽がかつて存在していた「場」の記憶そのものである。ここでの音楽は、空間の中に痕跡として留まり続ける記憶として提示される。

    (*1)《聖エリザベートの伝説》 S.498a/1はフランツ・リスト(Franz Liszt)の作品。3つの独立した楽曲から構成されており、ここでは、第1曲Orchester Einleitungが演奏されている。
    💡画像は、フランツ・リストが作曲したオラトリオ《聖エリザベートの伝説》(Die Legende von der heiligen Elisabeth)の、当時出版されたピアノ伴奏版(Klavier-Auszug / ボーカルスコア)の初版表紙

    (*2)シリーズ最終回となるこの回では、サント・テレーズ教会 「回顧・追想」(retrospective)のタイトルがつけられた。

    出典元:Musique, ma patrie #100 – Eglise Sainte-Thérèse, retrospective / Liszt : Légende de Ste Elisabeth

    最終回の動画では、昨年(2025年)亡くなったアルフレッド・ブレンデルに触れる映像がある。キット・アームストロングにとってブレンデルは、長年にわたり芸術的な対話を重ねた、思考の導き手ともいえる存在でもあった。
    このシリーズ『Musique, ma patrie ! 』は、ここで一つの区切りを迎えるが、ここで受け取った問いは、これからも別の形で続いていくのだと思う。

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    ①“Musical Thoughts and Afterthoughts”(邦題『楽想のひととき』1978音楽之友社刊)(右側)
    ②“Music Sounded Out”(邦題『音楽のなかの言葉』1992音楽之友社刊)(左側)


    世界的ピアニスト、アルフレッド・ブレンデルが長年の演奏経験と深い思索をもとに、音楽の本質と向き合う喜びを綴ったエッセイ集。 モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルトといった作曲家たちの作品に潜む精神性や構造の美しさ、そして演奏家がそこにどう寄り添うべきかを、鋭い洞察とユーモアを交えて語っている。ブレンデル特有の、知的でありながら温かみのある語り口は、音楽を専門的に学ぶ人だけでなく、クラシックを愛するすべての読者に開かれている。 演奏の裏側にある思考のプロセス、音楽が人の心に触れる瞬間の不思議、芸術に向き合う姿勢など、彼の人生がにじむ文章が魅力。 “音楽を聴く”という行為を、より深く、より豊かにしてくれる。 ピアノの名手が長い年月をかけて培った、感性と哲学が読者の心に響く。*②は①の続編。

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