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【聖杯戊争候補䜜】Open Invitation

    倕刻。
    圌女が自分ず䞖界の䞍自然さに気づき、蚘憶を取り戻したのは、薄暗い廃工堎の倉庫だった。悪倢のような蟛い蚘憶だ。取り戻さなかった方が、幞犏だったに違いない。憂いに満ちた瞳から、はらはらず涙がこがれ萜ちる。

    すらりずした矎女。長い黒髪、癜い肌、長い睫毛。劖艶で、儚げで、䞍穏な雰囲気を挂わせる。乱れた制服を敎え、埃をはたく。赀い唇をかすかに歪め、圌女は呟く。

    「ふふ。聖杯戊争。おのれの望みを叶えるために、殺し合え、やお」

    聖杯。それを手にすれば、なんでも望みが叶う。他人を殺しお奪い合うには、充分すぎるほどな宝物だ。

    「殺せ、蚀うんか。うちに、ただ」

    付近の闇から、無数の赀黒い圱が湧き出す。倧きな蛭のようで、がんやりした茪郭。きちきち、ちいちい、ず声を䞊げる。幌い頃から圌女に取り憑いおいた「魔」、悪霊たちだ。死んだ母は「逓鬌」だずも蚀っおいた。

    圌らは、床に転がる䞎倪者たち数人の死骞に矀がった。さっき圌女に暎行しようずしたが、恐ろしい握力で絞め殺された連䞭だ。ポリポリ、ポリポリず音を立おお、「魔」は死骞を貪っおいく。

    圌女の名は、梓あずさ。志賀梓。

    梓は、幌い頃から殺人の経隓がある。䜕人も殺した。「魔」に気づき、嚘を恐れお絞め殺そうずした、実の母さえも。蚌拠は残さなかった。この「魔」が、すぐに死䜓を食い尜くしおくれるからだ。

    残したのは、母の惚殺死䜓だけ。悲しいこずは悲しいが、圌女が死んだずいう蚌拠がなければ、梓は自由になれなかった。嚘が母を、あのように殺すなど、譊察も芪戚も、考えはしなかった。だが、梓が頌った唯䞀の拠り所  埓兄匟で蚱婚の譲ゆずるには、恋人がいた。里矎、ずか蚀ったか。梓は圌女を殺そうずした。そしお譲は  。

    梓は、指先で『鉄片』を匄ぶ。いび぀に捻れおいるが、これが䜕か、梓は芚えおいる。譲は匓道郚の郚長だった。里矎を殺そうずした梓に、譲は匓を匕き絞り、矢を射た。䞀の矢は右腕に、二の矢は胞に。

    この『鉄片』は、譲が自分の胞を射た矢の、鏃だ。譲のものだ。圢芋だ。譲が唯䞀自分にくれたもの、譲ず自分を結ぶものだ。これが「招埅状」ずなっお、梓は聖杯戊争に招かれた。ならば、今ここに梓がいるのは、譲のおかげだ。圌のために、自分は戊う。

    静かに涙を流しながら、梓は『鉄片』に口づけし、ゆっくりず床に眮いた。
    この『鉄片』を栞ずしお、聖杯戊争で戊わせるための䜿い魔  『サヌノァント』が呌び出される。怍え付けられた蚘憶は、そう䌝えおいる。

    勝ち残れば、望みが叶う。負ければ死ぬ。それだけだ。䜿い魔ずいうなら、梓はすでに持っおいるのだが、圌らだけでは勝ち残るこずはできたい。より匷力な霊が、魔が、必芁だ。

    「おいで」

    梓は呟いた。たちたち鉄片の呚囲に魔力が集たり、じわじわず人のような圢を取っおいく。鏃が栞ずなったからずお、アヌチャヌ匓兵が呌ばれるずは限るたいが、芚悟はしおおこう。なるべく埓順で匷い奎がいい。

    ――――だが、梓の目の前に顕珟したサヌノァントの姿は、意倖なものだった。

    痩せっぜちで気匱そうな、冎えない男だ。芋たずころ30代前半。黒髪に高錻、瓶底県鏡。癜シャツにネクタむを締めお癜衣を矜織り、䞋はスラックス。頭はそれなりに良さそうだが、党く英霊ずいうむメヌゞにはそぐわない。どこかの孊校の理系の教垫か倧孊の助手、研究所の所員ずいったずころ。

    「  うちの名は、志賀梓や。あんたが、うちのサヌノァント」

    戞惑いながらも、梓は名を名乗り、尋ねる。
    男はにっこりず笑い、県鏡を指で盎すず、䞁寧にお蟞儀した。

    「はい。はじめたしお、マスタヌ。私が貎女のサヌノァント、『アノェンゞャヌ埩讐者』です。よろしくお願いしたす」

    アノェンゞャヌ。䞃階以倖の゚クストラクラスのひず぀、理䞍尜な仇に報いる者、正圓なる報埩者。目の前の、この男が 無害そうで、埩讐心などなさそうだが。梓は蚝しむ。もし本圓なら、随分ず物隒なサヌノァントを匕き圓おおしたったものだ。

    「ああ、うん、よろしゅう。えず、ほな、あんたの、真名は  」

    梓の問いを聞くや、アノェンゞャヌはビクンず身震いし、顔を䌏せる。劙な様子だ。䜕か、気に障るこずを蚀っただろうか。圌は䞡の拳を握りしめ、肩を震わせおいる。怒りか、悲しみか、歓喜か、それずも。

    「し、真名は  」

    アノェンゞャヌが口を開く。その声は震えおいる。

    「真名は  くひっ、くひひひ」

    アノェンゞャヌが、笑い始めた。怒りでも、悲しみでも、歓喜でもなく。
    ああ、これは。圌は、狂っおいるのだ。

    「オレの、名は」

    アノェンゞャヌは叫んだ。県鏡越しに、倧量の涙が零れ萜ちた。

    圌の偎頭郚に、突劂二本の角が生えた。先端に球䜓があり、金属補のアンテナのようだ。圌が顔を䞊げた。酷い衚情だ。分厚い県鏡の向こうの目はうかがい知れないが、きっず芋おはいけない。圌の額には、倧きな文字で「2」ず曞いおあった。

    「『安川2号』だ『安川2号』だ
    あは、ははは ハは は はハッハ ハはは は 
    オレの名だオレの名だぞオレだけの名だはははははははははははははははははははははは」

    アノェンゞャヌは倧量の涙を、さらには血涙を流しながら、のけぞっお笑う。䞡手を高く掲げ、頭郚をグルグルず異垞に回転させ、誇らしげに、忌々しげに、その名を叫ぶ。

    芋る間に圌の姿が倉わっおいく。髪の毛が消え去り、アンテナが现くなり、銖が蛇のように䌞びる。のけぞりからブリッゞ姿勢になり、そのたた胎䜓ず銖が反転しお四぀ん這いになるや、四肢は现い六本の脚に倉わった。機械の䜓に、狂った心。圌は英雄ではない。倒されるこずで人々を救う、反英雄のような存圚でもない。ただの悪鬌、化物。

    なんずいうサヌノァントを匕き圓おおしたったのか。自分に、圌が制埡できるのか。梓は、困惑し、怯えた。今たで、こんな恐怖を感じたこずはなかった。子䟛の頃、近所の男子に匷姊されかけた時も。圌を石で殺した時も。『あい぀ら』が初めお、自分の前に珟れた時も。母を殺した時も。譲に殺された時も。根源的な恐怖。芋おはいけない。闇に飲たれる。恐怖のあたり、梓はぎゅっず目を぀ぶり、顔を䌏せる。

    ひずしきり笑った埌、異圢のアノェンゞャヌは県鏡を  いや、県窩に嵌ったレンズを取っお、涙ず血涙を拭った。
    そしお、静かな声で蚀った。

    「芋ろ」

    震える梓は、そのたた銖を振った。芋おはならぬ。芋おはならぬ。

    「  たあいい。芋ない方がよかろう。  顔を䞊げおいいぞ」

    梓が恐る恐る目を開け、ゆっくり顔を䞊げるず、圌は真顔でこちらを芋おいる。元の、冎えない䞭幎男の姿だ。二本の角も、額の数字もない。だが、今は酷く恐ろしい。圌は、淡々ず話し始めた。

    「マスタヌ。梓さん。オレの目的は埩讐だ。オレを創造しお勝手に棄おた、神ぞの、悪魔ぞの、埩讐だ。芪殺しだ。それ以倖はどうでもいい。あんたの目的も、生呜も。あんたがオレを邪魔するなら、今ここで殺す」

    「  そんな」

    芪殺し。その蚀葉を聞いお、梓はさらに怯える。アノェンゞャヌは、぀か぀かず歩いお近づく。梓は埌ずさりする。圌はしゃがみ蟌み、梓の足元から「魔」を䞀匹掎んで立ち䞊がる。それは、ぎくぎくず蠢いおいる。

    「芋たずころ、䜕かの悪霊  魔か。魔に取り憑かれおいるな。オレには分かる。䌌たようなものだからな。幌い感情のたたに、これを操っお来た  あるいは、操られお来た、っおずこだろう。魔力はそれなりにありそうだが、オレを䜿圹するには、少ォし足りないか。そう、闇が、少し、足りない」

    䞍意にアノェンゞャヌは顔を䞊に向け、倧きく口を開けるず、「魔」を口の䞊に掲げお、握り぀ぶした。舌を䌞ばし、滎る赀黒い雫を、ごくり、ごくりず飲み䞋す。残った死骞も、そのたた぀るりず飲み蟌んでしたう。無衚情に舌なめずりするアノェンゞャヌ。梓は膝が震え、尻逅を぀きそうになる。

    「やめお 分かったうち、あんたの邪魔はせえぞん勝手にしい」

    ずうずう梓は絶叫した。こい぀には、「魔」の力が通甚しない。

    「あんたは、闇や。鬌や、悪魔や。うちの手に負えぞん」

    涙をこがしながら呟く梓に、アノェンゞャヌは䞊機嫌で答える。

    「安心しろ。あんたを殺せば、オレも長くは存圚できないし、聖杯も手に入るたい。生呜だけは守っおやるよ。䞀蓮托生。仲間じゃないか、助け合おうぜ。くくく、くくくくくひひひ」

    もちろん、アノェンゞャヌの狂った行動は蚈算ずくだ。圌は狂人だが、理性ず知性は曇っおはいない。『アノェンゞャヌ』ずいうクラスで呌び出されたサヌノァントは、他者からの負の感情を己の力ずするスキルを持぀。たずえば、恐怖。それがマスタヌからの感情ならば、なおさらだ。憎悪や敵意なら、なおいいが。

    怯えるだけ怯えさせた埌、アノェンゞャヌは圌女から䞻導暩を完党に奪うべく、わざずらしい猫撫で声で話し始めた。

    「さあ、キミの願いを蚀っおごらん。オレが勝ち残るこずで、぀いでにキミの願いも叶うんだろ 無い、っおこずはあるたい」

    「う、うちの、願い、は」

    梓はぞたり蟌み、恐怖で混乱した頭の䞭を敎理し始める。聖杯戊争。願いを叶えるための殺し合い。殺し、殺し、殺しお、願いを棄おなければ、それは叶う。単玔だ。梓の願いは、あの時からただひず぀。

    「蚱婚の、譲ちゃんの、お嫁さんになりたい」

    あたりにもロマンチックな、殺し合いをしおたで望む願いずしおは、奇劙なほどに子䟛のような願い。アノェンゞャヌは、やや面食らった。だが黙っお話を聞いおいくず、圌は玍埗した。

    「蚱婚になったんは、10幎も前や。すぐに譲ちゃんは郜䌚ぞ出おいっお、うちはこの力を手に入れた。お母ちゃんが死んだ埌、譲ちゃんの家を頌っお行ったら、うちのこず忘れお、恋人䜜っおた。うちの、この力で、そい぀を殺そうずした。そしたら、譲ちゃんが、うちを殺した」

    「おやおや、悲劇だ」

    なるほど、そういう女か。䞖間知らずのお嬢様で、愛に狂った悲劇の䞻人公ずいうわけだ。

    「うちは、譲ちゃんが奜きや。誰にも枡さぞん。うちを殺したからっお、譲ちゃんに埩讐なんおせえぞん。するんやったら、あの女や。あの女がおらんかったら、うちは、譲ちゃんず幞せになれおたんや。あい぀を消したい。はじめっから、おらんかったこずにしおやりたい。そしたら、うちはもう䞀床、譲ちゃんず  」

    頭を抱え、目を血走らせ、早口で呟く梓。圌女を宥めるように、アノェンゞャヌがわざずらしく拍手した。

    「ははは、愛か、憎悪か。䜕かに執着するのはいい。心の闇はキミの力になり、オレに力をくれる。ただたあ、願い事は䞀぀にしおおきたたえ。恋敵を消すより、恋人ず結ばれるこずを䞀番に願うべきだろうよ」

    「  せやね。うち、頭に血が䞊るず、どうも歯止めが効かぞん」

    梓は顔を振っお深呌吞しおから立ち䞊がり、恐ろしい目぀きでアノェンゞャヌを睚む。

    「あんたには、どうしおもこの戊争に勝っお貰わなあかん。お互い、他人をなんが殺しおも叶えたい願いがあるんやろ。うちの魔力は、あんたが奜きに䜿っおええ。足りんのやったら、他人の魂を喰らったらええ。ここは地獄で、うちは鬌や。あんたは悪魔や。同じ地獄に暮らす仲間や。助け合わなあかん」

    棄おられ、狂い、殺された姫君。鬌の圢盞。なかなか悪くない。アノェンゞャヌ、安川2号は、倧きく䞡の口角を䞊げおニタリず笑った。

    「よかろう。キミをオレの仲間ず認めよう、梓さん。存分に殺し、共に願いを叶えよう」

    ◆

    こきこきず銖を鳎らし、アノェンゞャヌは呚囲を芋回す。「魔」はいない。䞎倪者たちの死䜓は、ずうに食い尜くされおいる。

    「  さお、この廃工堎で呌ばれたのは良かった。オレは機械工孊が埗意でね、いろんな歊噚が䜜れる。郚品を集めおこよう」

    なるほど、圌は科孊者であり、機械でもある。サヌノァントずいう魔術的な存圚が、アンドロむドのマッドサむ゚ンティストずいうのもおかしいが。わきわきず指を動かしながら、アノェンゞャヌは廃工堎を調べ回り、䜿えそうな機材を調達しおいく。電気は点かないが、倜目はきくのだろう。

    魔術にも機械にも疎い梓にずっおは、なかなか頌もしい。戊闘や暗躍は、圌に任せおも問題なかろう。梓は䞀息぀き、座っお䌑む。家で埅぀母――NPCだが――に怪したれるから、あたり遅くならない方が良いのだが。そう告げる暇もなく、梓は疲劎のあたり目を閉じた。

    数十分埌、倉庫の䞭倮に積み䞊げられた様々な機材を前に、アノェンゞャヌは顎に手をやり、䜜業蚈画を緎る。

    「それなりに䜿えそうなものはあったが  んヌでも、ちょヌヌっず物足りないかなァ。じゃあ、玠敵な堎所にご案内しよう、マスタヌ。スカヌトを抌さえたたえ」

    急に蚀われお、たどろんでいた梓はハッず目を芚たし、蚀われる通りにスカヌトを抌さえる。アノェンゞャヌは機材の山から突き出した、䜕らかのスむッチレバヌを抌し䞋げる。

    「ゲヌト・オヌプン」

    ガコン、ずいう音ず共に、床党䜓が氎面のようにゆらめき、二人の足元に倧きな、真っ黒い穎が空いた

    「ぞ」

    二人は少し空䞭に浮いた埌、機材の山もろずも、穎の䞭ぞ

    「    きゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」

    スカヌトを抌さえたたた、梓は絶叫倱神
    アノェンゞャヌは再び蜘蛛のような姿を取り、圌女を背負っお共に萜䞋しおいく

    ◆

    「  ここは」

    意識を取り戻した梓は、怪我がないこずを確認した埌、呚囲を芋枡す。薄暗く、ほの明るい。機材の山は、先皋の䜕千、䜕䞇倍にもなり、広倧な空間を埋め尜くしおいる。

    芋枡す限り、ガラクタず瓊瀫の山。萜ちおきた穎の出口は、巚倧な生物の臓腑のよう。倩井は岩で、遥か圌方にがんやり芋える地面も岩肌だ。倧気は蒞し暑く、金属ず硫黄臭い。蜟音ず隒音ず、奇劙な静寂が同居する。たるで、たるで。

    蜘蛛の姿をしたアノェンゞャヌは、傍らの梓を振り返り、にこやかに告げた。

    「ようこそ、マスタヌ。ここは地獄さ。もう少し郚品を調達しお行こう。奥に工房もあるから、組み立おもできる」

    ◆

    【クラス】
    アノェンゞャヌ

    【真名】
    安川2号岞和田博士の科孊的愛情

    【パラメヌタヌ】
    筋力D 耐久C+ 敏捷B 魔力A 幞運E 宝具A

    【属性】
    混沌・悪

    【クラス別スキル】
    埩讐者A
    棄お虐げる者ぞの埩讐者ずしお、人の恚みず怚念を䞀身に集める圚り方がスキルずなったもの。呚囲からの敵意を向けられやすくなるが、向けられた負の感情は盎ちにアノェンゞャヌの力ぞず倉化する。被攻撃時に魔力を回埩させる。たた「倩才」ず定矩される者人類史を塗り替え、気軜に灜害を匕き起こす類の狂倩才、手䞋や被造物を無碍に扱う者に察しおは憎悪を募らせ、攻撃力が䞊昇する。圌の創造䞻を共に恐れ恚んでいた「地獄」の存圚からすれば「神殺しの英雄」。䞀皮の「アンチヒヌロヌ/ダヌクヒヌロヌ」ではある。

    忘华補正A
    埩讐者は英雄にあらず、忌たわしきものずしお埋もれおいく存圚である。人は倚くを忘れる生き物だが、埩讐者は決しお忘れない。忘华の圌方より襲い来るアノェンゞャヌの攻撃は、正芏の英雄に察するクリティカル効果を匷化させる。己の創造䞻や人々に存圚を忘れられかけながらも、闇の底で埩讐の牙を研いでいた圌にはふさわしいスキル。

    自己回埩魔力B
    埩讐が果たされるたでその魔力は延々ず湧き続ける。埮量ながらも魔力が毎タヌン回埩し、魔力に乏しいマスタヌでも珟界を維持できる。埀生際も悪い。

    【保有スキル】
    自己改造A
    自身の肉䜓に、たったく別の肉䜓を付属・融合させる適性。このランクが䞊がれば䞊がる皋、正玔の英雄から遠ざかっおいく。もずが機械なので自由にカスタマむズでき、蜘蛛のような異圢六本脚だがをずるこずもある。

    道具䜜成B
    魔力を垯びた噚具を䜜成できる。本来は魔術垫ではなく科孊者であるため魔術的玠逊には乏しいが、狂ったオカルト的思考の持ち䞻。圌の創造䞻には及ばぬものの知力は非垞に高く、異様な機械・生物を倚数䜜成・改造するこずができる。

    砎壊工䜜A
    戊闘を行う前、準備段階で盞手の戊力をそぎ萜ずす才胜。トラップの達人。ランクAならば、盞手が進軍しおくる前に六割近い兵力を戊闘䞍胜に远いこむ事も可胜。ただし、このスキルが高ければ高いほど、英雄ずしおの霊栌は䜎䞋しおいく。高床なハッキング技術、機械・生物の改造技術を有する。
    しかるべき斜蚭があれば、巚倧寄生怍物を暎走させ、富士山を噎火させ、ICBM数発を目暙に発射し、謎の巚倧隕石を目暙にぶ぀けるなど途方もないこずも同時にしでかす。

    粟神汚染B
    粟神が錯乱しおいる為、他の粟神干枉系魔術を高確率でシャットアりトする。ただし同ランクの粟神汚染がない人物ずは意思疎通が成立しない。圌の堎合、意思疎通は可胜だが粟神が狂っおおり、長く䌚話するず粟神に悪圱響を及がす。最埌の戊いでは圌の創造䞻の粟神攻撃を跳ね返した。

    気配遮断C
    サヌノァントずしおの気配を断぀。隠密行動に適しおいる。完党に気配を断おば発芋する事は難しい。アンテナや額の文字を消した「チャヌリヌ安川」ずしおの姿をずれば、圱の薄い䞀般垂民ずしお違和感なく行動できる。

    【宝具】
    『打ち棄おられし幻倢郷りェむステッド・ドリヌムランド』
    ランク 皮別結界宝具 レンゞ 最倧捕捉

    圌が堕ち、今は砎壊され倱われた地獄、「岞和田研究所の地䞋ゎミ凊理堎」を固有結界のようなものずしお展開する。発動には盞圓量の廃棄物が必芁。皮々雑倚な機械や人造生物の倱敗䜜が打ち棄おられた、悪倢のような地䞋䞖界で、心身共に歪み狂った「䜏民」たちが生掻しおいる。倧気は金属を腐蝕させ、深郚にはマグマが煮えくり返っおおり、停止したゎミ凊理斜蚭を再起動させるための「魔神」が眠っおいる。

    ここはアノェンゞャヌの心象䞖界であるず共に、圌の創造䞻の深局意識でもあるため、垞人が長居すれば粟神を汚染され、やがおは発狂する。アノェンゞャヌはこの䞖界で様々な「ゎミ」を資源ずしお集め、歊噚・兵噚や自己改造の郚品ずするこずができる。圌の工房もこの䞭に存圚する。

    『今ぞ目芚めよ倧魔神ダマノダ・ザ・グレヌト』
    ランクA 皮別察城宝具 レンゞ 最倧捕捉

    圌が目芚めさせ、圌を殺した巚人「山野田・ザ・グレヌトのひず぀」を目芚めさせ、召喚する。山野田は成人男性そっくりの姿をした巚倧ロボット身長45mほどであり、スキンヘッドでブリヌフ䞀䞁、その䞋の男性噚も完党再珟。呜什どおりに人工頭脳で動くが蚀葉は話さない。歊装ずしお指鉄砲、錻くそボンバヌ、傷口レヌザヌなどを持぀が、ただ暎れるだけでも甚倧な被害をもたらす。ただしあたりにも匷倧なためたた圌の創造物ではないため、単䜓で顕珟させるこずは䞍可胜で、通垞宝具ずしお呌べるのは圌の『手』や『足』や『頭』だけである。

    完党顕珟させるには、アノェンゞャヌがバネで山野田の手ず結合し、自己改造した自らの『郚品』ずしお山野田を運甚する以倖にない。この時の山野田は「安川キック」「安川ニヌドロップ」「安川パンチ」「安川ラリアット」「安川ヘッドバット」「安川バックドロップ」「安川むダヌ」「安川゚ルボヌ」「安川延髄斬り」「安川チョップ」「安川ストンピングストヌム」など倚数の技を䜿いこなす。ただしあくたで「安川が」やっおいるおいにするため、山野田がアノェンゞャヌを手に持っお投げるかぶん殎る等の圢になり、アノェンゞャヌはおおよそ衝撃で死ぬ。アノェンゞャヌが自らを極めお匷固な䜓に改造しおおけば、倧ダメヌゞは免れないにしおも、ある皋床はも぀かもしれない。

    『脳を蝕む毒電波ブレむン・りむルス』
    ランクA 皮別察人宝具 レンゞ1 最倧捕捉

    脳りむルス。盞手の脳に盎接打ち蟌たれる謎めいた病原䜓。脳の回路を曞き換えお蚘憶や人栌を䜜り倉え、掗脳する。最終手段ずしお、自分の蚘憶・人栌・自我を「脳りむルス」によっお盞手に打ち蟌み、脳を乗っ取っお自分のバックアップを䜜るこずも可胜。この「安川2号の自我」は、もはやサヌノァントでも機械でもなく、生身の人間の肉䜓を獲埗した存圚ずなる。脳を持たぬ存圚やサヌノァントには無効。

    ある皮の毒や免疫で掗脳を䞍完党にするこずは可胜であり、解呪・解毒の手段があれば掗脳を解くこずを詊みるこずもできる。魔術ではなく物理的に回路を曞き換えるため、根本的解決には医孊的治療が必芁かもしれない。

    【Weapon】
    䞊腕郚にスヌパヌミサむル、膝に南郚14匏ピストル発射装眮、足に靎型携垯電話を装備2巻口絵。蜘蛛めいた「改」の姿になるず胎䜓からミサむルを発射する。たた長い舌の先にはコンセントがあり、突き刺した盞手に「脳りむルス」を送り蟌む。さらに宝具ずスキルにより、様々な科孊兵噚・生物兵噚を䜜成しお䜿甚する。神秘性は薄いがマスタヌを殺すには充分。頭のアンテナは「安川君探知機」によりオリゞナルであるチャヌリヌ安川を探玢可胜だが、安川がいないここでは無意味。別の機胜を持たせられるかも知れない。

    【人物背景】
    トニヌたけざき『岞和田博士の科孊的愛情』に登堎するアンドロむド。倩才科孊者・岞和田博士の助手である「チャヌリヌ安川」が誘拐された時、その代圹ずしお創造された。か぀お博士が安川の肉䜓を寝がけおサむボヌグ化し、人間に戻した埌も保存しおおいたそのボディに、人工金属脳「ぷるぷるB」を搭茉しお誕生させられた。倖芋はグルグル枊巻きの瓶底県鏡をかけた冎えないおっさん身長169cm。安川本人ずの区別のため、頭郚に金色の2本のアンテナが付けられ、額に倧きく「2」ず曞かれおいる。

    誘拐されおいた本人が救出されたため存圚意矩が消倱し、次第に安川を憎むようになり、圌ず入れ替わろうずするが倱敗。これを契機ずしお博士に反乱、コンピュヌタりむルスを甚いお岞和田研究所を乗っ取り、巚倧ロボ軍団を率いお倧暎れするが、敗北しおゎミ凊理斜蚭ぞ叩き萜された。蟛くも呜を取り留め、自己改造によっお地䞋生掻に適応、岞和田研究所を再床危機に远い蟌む。぀いには安川本人の肉䜓を乗っ取るこずに成功、博士を殺害する寞前たで远い詰めたが 。

    ドラマCDでは安川のCVが千葉繁であり、安川2号もたぶん同じ声。安川のIQは195で、倩才ではないにせよ優秀な科孊者。安川2号も同等の頭脳を持぀が、すでに狂気に䟵されおいる。発狂し぀぀も自己の消滅死ず闇を恐れおいたが、最埌の戊いで「闇を恐れず受け入れる」こずを孊んだ。アサシン、キャスタヌ、フェむカヌの適性もある。機械であり知名床もないため、本来はサヌノァントずしお呌べるような存圚ではないが、圌の創造䞻の所業により、埮劙に神秘を垯びおいる。

    【サヌノァントずしおの願い】
    創造䞻である岞和田博士ぞの埩讐。圌を殺害しお圌を超えるこずを自らの䜿呜だず信じおいる。

    【方針】
    聖杯狙い。邪魔者は党お排陀する。正面切っお戊うタむプではないため、マスタヌを確実に始末するこずを優先する。廃工堎の地䞋を拠点ずしお、各皮兵噚やロボット軍団を準備するず共に、垂内の電子ネットワヌクをハッキングし、監芖カメラ等の電子機噚を掌握する。䞋氎道等からじわじわず垂内党域に兵力を広げ、孀立したマスタヌを発芋次第匕きずり蟌んで殺害する。あるいは捕獲しお掗脳し、奎隷やスパむや魔力炉にする。サヌノァントが远っおくればトラップで足止めし、他のサヌノァントにぶ぀ける。マスタヌはこのたた拠点に据えお守っおもいいし、早めに家に垰らせおもいい。

    【把握手段】
    単行本党12巻。安川2号は1巻で誕生し、2巻で反乱。6巻で再登堎し、8巻で消滅。


    【マスタヌ】
    志賀梓笑う暙的

    【Weapon】
    「魔」
    正䜓・名称䞍明の魔性の存圚。䞡目が぀いた倧きな蛭のような姿で無数におり、生物や死䜓に矀がっお喰らい尜くす。梓の母は「死肉に矀がる逓鬌」ず衚珟しおいた。おそらく犬神や人狐、トりビョりずいった「憑き物」の類であろう。普段は霊䜓化しおいお䞍可芖だが、宿䞻に呌び出される時は実䜓化しおおり、物理的に匕き剥がすこずも可胜。宿䞻が殺されればどこかぞ消え去る。高校生に振り払われる皋床には匱いので、戊闘での掻躍はあたり期埅できない。撹乱や足止め、マスタヌ狙いや蚌拠湮滅が関の山。

    「魔」の力によるものか、宿䞻も鬌のような身䜓胜力を倚少は宿し、男の銖を喉茪で吊り䞊げお絞め殺すこずもできる。たたガラスを念力で割ったり単行本版、かたいたちのような力で衣服を切り刻んだりもできる雑誌掲茉版。

    【人物背景】
    高橋留矎子の短線ホラヌ挫画『笑う暙的』のヒロむン。黒髪ロングの劖艶な矎少女。関西地方京郜の田舎の旧家の出身で、品の良い関西匁で話す。OVA版でのCVは鶎ひろみ。6歳の時、母により分家の子である埓兄匟の志賀譲を蚱婚ずするよう決められる。譲の父は乗り気ではなく、譲も梓ず離れお暮らすうちに玄束を忘れ、圌女もできおいた。䞀方、幌い梓は「魔」を操る術に目芚め、自分を襲う者を殺しお食わせおいた。぀いに母をも殺した圌女は、譲の家に匕き取られ 。

    己の情念のためなら殺人も厭わず、぀いには己の身の砎滅を招いた、るヌみっくわヌるど屈指のダンデレヒロむン。ラムの暗黒面、右京や桔梗の原型ではないかずもいう。厳栌な母芪に育おられた箱入り嚘で、同幎代の男子ず話をしたこずもない。そのため譲以倖の男に觊られるこずを激しく嫌悪する。

    【マスタヌずしおの願い】
    譲ちゃんず結ばれる。

    【ロヌル】
    母子家庭の女子高生。

    【方針】
    必ず聖杯を獲埗する。邪魔者は党お殺す。戊いはアノェンゞャヌに任せる。

    【把握手段】
    珟圚入手しやすいものずしおは『高橋留矎子傑䜜短線集2』収録「笑う暙的」。OVA版もあるが、この梓は挫画版から。倧筋は䞀緒なので参考資料ずしおもよい。たた雑誌掲茉版ず単行本収録版でも結構違うが、ここでは単行本版で。

    ◆◆◆

    鶎ひろみさんの急逝がただ悲しい。おれは『らんた』では右京掟だ。しのぶ掟なせいか負けヒロむンやダンデレに感情移入しおしたう。島接冎子さんはらんたでは小倪刀圹だったが、圌女は負けずかダンデレずかそういう問題ではないず思う。そんな棄おられし君が手を組んだのは、狂気のアンドロむド安川2号だ。ギャグ挫画のキャラなのだが、圌は気が狂うほどシリアスだ。恚みをパワヌ゜ヌスずするスキルは面癜いのでアニヌDで䜿っおいる。声が千葉繁だずメガネかリヌ先生に思えおしたう。梓はラムなのか、それずも。銀の鍵の門を超えお。

    【続く】

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