
スマホをやめても眠れない。本当の原因は「頭の中」が休んでいなかった
「だからもう、いろいろ飲みたくないの」
"]職場で声をかけた、70代くらいの女性の言葉です。
私はドラッグストアで働いていて、「眠れないんです」という相談を受けることがあります。
薬を探しに来られた方も、お話を聞いていると、考え方や生活習慣が関係していそうだと感じる場面もあります。
そして、眠れない人ほど真面目で、すでにいろいろ試しているのです。
その方も、若いころから何十年も、ほとんど毎晩、夜中に目が覚めてしまうそうです。
いいと聞いた薬やサプリを試しては、かえって体調を崩してしまった。
そう話す横顔は、半分諦めているように見えました。
正直に言うと、私自身は幸い、眠りに困らないタイプです。
でも、だからこそ気になりました。
店頭で、「スマホをやめたのに眠れない」と話される方に出会うことがあるからです。
スマホが原因なら、やめれば眠れるはずなのに、なぜ?
そう思って調べていくうちに、答えが見えてきました。
本当の原因は、スマホではなく、頭の中が止まっていなかったことです。
この記事では、スマホをやめても眠れない人が陥りやすい「落とし穴」と、今夜から5〜10分で始められる3つの対処法を紹介します。
あの女性に伝えたのと同じ、道具もお金もかからない方法です。
こんな夜を過ごしていませんか?
布団の中で始まる「脳内会議」
スマホをやめたら、逆に頭の中が「うるさく」なった
明日の仕事、家族のこと、お金のことがぐるぐる回る
夜中の3時に目が覚めて、そこから考え事が止まらない
「考えないようにしよう」とするほど、考えてしまう
1つでも当てはまりましたか?
日本人成人の20.6%が、慢性的な不眠状態にあります(厚生労働省の調査)。
あなただけでは、ないのです。
胸がざわざわする。
心臓の音だけが、やけに大きく聞こえる。
静かな夜が、いちばん怖い。
あの女性は、これを何十年も繰り返してきたのです。
デジタルデトックスは、間違いじゃない

先に、結論です。
寝る前にスマホを手放すのは正しい。
ブルーライトが睡眠ホルモン「メラトニン」を妨げることは、医療機関も指摘しています。
でも、それだけでは足りない人がいます。
スマホをやめても、考え事はやまないからです。
スマホじゃなくて、頭の中が止まっていなかった
スマホは考え事の「フタ」だった
何人かの方から、同じような悩みを聞きました。
スマホを手放した夜ほど、暗い天井を見つめたまま、頭の中で会議が始まる。
明日の段取り、言われた一言、この先のこと。
スマホがないぶん、むしろ考え事の音が大きくなった、と。
話を聞くうちに、気づいたことがあります。
「眠れないからスマホを見ていた」のではない。
「スマホを見ている間だけ、考え事から逃げられていた」のです。
脳は、何もしていない時ほどおしゃべりになります。
ぼんやりした時に働く「デフォルトモードネットワーク」という回路のしわざです。
寝る前のスマホは、この回路にフタをしていました。
フタを外せば、中身が溢れる。
これが、デジタルデトックスの落とし穴です。
「スマホをやめたのに眠れない」となると、「結局、自分はダメなんだ」と感じる人もいるかもしれません。
でも、そうではありません。
「デトックスしたのに悪化した」のは、あなたの意志が弱いからではないのです。
眠れない原因が「考え続ける脳」にあるなら、対処法も変わってきます。
「考えすぎ」は、真面目さの裏返し

あの女性は、話すほどに真面目な人でした。
家のこと、体のこと、これからのこと。
ちゃんと考えて生きてきた人ほど、静かな夜に考え事が始まりやすいのかもしれません。
でも放置すると、脳は「布団=考える場所」と学習します。
不眠が、習慣として固定されるのです。
では、どうすれば「頭の中の会議」を止められるのでしょうか。
私が調べ、実際に職場でお話しした方にもお伝えした、今夜から始められる3つの方法をご紹介します。