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私が信頼を学んだ日

    ある授業中、
    私は思わず黙ってしまった。

    本当は黙るつもりなんてなかった。

    ただ、
    「えー」
    と言いそうになったから、

    その言葉を飲み込んだだけだった。

    すると教室に、

    妙な【間】が生まれた。



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    今回は
    【信頼】
    ということについての話です。


















    ん?
    なんだこの【間】

    って思った方も多いと思う。
    この【間】こそ、
    今回のポイントとなるものです。







    ここから
    どんな記事なのかなぁと、ちょっとだけ想像を膨らませてください。




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    私はコミュニケーションにおける

    【信頼】

    を、子ども(生徒)から学んだ。




    私は授業は説明をしなければいけない。
    と思っていた。



    そして、
    確かに説明は必要だ。

    だが、
    それだけでもないらしい。




    私は数学の先生で、
    そしてその中でも図形が好きな先生。

    でも、
    生徒は
    図形が好きじゃない場合が多い。

    だから、
    こりゃー、やりがいある。

    と思っていた。



    しかし
    解説をしてても、
    一向に思った通りの授業運びにならない。



    ただ、テキストに載っている解説を
    分かりやすくかみ砕いて
    板書しながら、伝えているだけ。




    ん~~~~~~~~
    こういうんじゃないんだよな~~~~~~

    と思って、
    当時は、ずっとあれこれと授業について試行錯誤してた。




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    そのように
    試行錯誤しながらやっていたからなのか、
    天がそういう機会を作ってくれたのか、
    分からないが、
    とても大切な機会が突如訪れる。





    私は、

    「えー、本日はですね、えっと、このテーマについてお話しします」
    というフィラーが多くなりがちで、

    自分のプレゼンなどを後から見返しても
    それが多すぎて、自分によくイライラしてた。




    それを改善しようと、
    「えー。」
    が出そうになったら、

    何も言わず、【間】ができてもいいから
    フィラーが出ないように心がけてた。



    そういうことを意識してやり始めてた頃に
    訪れた。



    ある授業でのこと。


    私がまさに図形の ここ! というのを教えている
    まさにそのとき、



    「えー。」


    というフィラー言いそう衝動がきた瞬間に
    意図的に黙った。


    そしたら、

    【間】

    ができた。



    その【間】というのは、


















    【間】
















    これくらいに感じる【間】だった。


    やばいやばい。

    これは【間】というより【魔】だ。



    なんとかしないと。なんとかしないと。

    と思ってた

    そのとき、





    10秒?20秒?
    覚えてないけど、

    その沈黙を終わらせたのは、
    私の次の言葉ではなくて、





    「あれ?もしかして・・・・」

    という生徒の何かの気づきの声だった。




    そして、私が
    「ん?どうした?」と聞くと、



    その生徒は
    「いや、ちょっと待ってください。あの、えーと。
    なんかわかった気がしたんです。けど・・・」



    私が、
    「もうちょっと待とうか。」
    と言った。


    すると、他の生徒も突然覚醒したように
    頭を回転させるがごとく、
    手を動かし始めた。



    その瞬間
    空気が熱気を帯びはじめた。





    それまでなんとなく
    空気に淀みを感じてた。


    私がひたすら説明してて、

    生徒は
    図形だし、難しいし、
    思考も止まってるように見え、

    限界かな。
    と感じた。



    でも、その間も
    一生懸命、考えていたのだ。





    なんでだろう。
    一人が動いたからなのか。
    もともとみんな考えていたのか。

    それは分からない。



    でも、あの瞬間、確かに
    教室の空気が変わった。



    集団とは面白いものだ。



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    私は授業は先生が説明して、
    先生の説明がわかりやすく
    ということがまず大前提だと思っていた。



    でも、
    違うとそのとき確信した。



    その直感みたいなものは、何なのかまだ分からなかった。



    今回、たまたまできた

    【間】



    これは、
    生徒へ思考をする時間を預けていた。



    その【間】を意図的に作ることは
    とっても大事なことじゃないか。



    いやいや、
    待て待て。



    言うのは簡単だけど、
    この【間】のせいで、
    授業の進行も止まるし、
    考えている生徒なんて、
    ごく少数だろうし。


    いや、
    もうちょっと生徒を【信頼】してもいいんじゃね?
    ともう一人の自分。


    【信頼】
    その2文字がすっっっっごくひっかかった。


    このときに、
    すべてが解決したわけじゃないし、
    今もなお、模索中ではあるけど、

    【信頼】

    という2文字が
    自分の授業論においては、大事なんじゃないかと

    これまた直感で思った。


    生徒を【信頼】して
    時間を
    生徒に預ける。



    うまくいくかどうかなんて
    その時々で全く違う。



    だけど、
    【信頼】せずにいたら、
    きっと、あの奇跡の【間】で起きたようなことも
    今後、起きない。



    そういえば、私がこの業界に来て
    1年目に、私の師である先輩が、

    私の授業をみて
    「〇〇さん(私)は、しゃべりすぎてるな」
    「あそこで、あれ言っちゃうと、生徒は考えなくてよくなっちゃうよ。」

    って言うのを、何度も言われてた。



    そのときは、
    実は、ピンと来てなかった。


    しかし、
    その【間】というのが必要かも
    と思ったときに、その言葉がすごく自然と思い出された。



    【信頼】を生徒へ向けることによって、
    まったく授業への考え方が変わった。


    その上、
    授業の選択肢が一気に増えたような気がした。



    自分がどうにかしないといけない。
    から、
    自分も生徒もどちらの力もあわせて、
    授業を作り上げる。創り上げる。




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    今振り返ると、

    あのとき私が信頼できていなかったのは、
    生徒だけではなかったのかもしれない。

    授業は自分が何とかしないといけない。
    空気は自分が作らないといけない。

    理解させるのも自分の仕事だ。

    そう思っていた。

    でも、

    あの【間】によって、
    少し預けてもいいのだと気づけた。



    それは、
    何も授業だけの話じゃないような気もする。



    これについては、
    また別の機会に。



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    最初10秒で惚れます。



    授業のことについて、もしよかったらこちらもどうぞ。

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    pan

     
     
    20年教壇に立ってきた塾講師。 現在休職中。 教育、AI、働き方、感情、日常について、思考・実験・人間観察を記録しています。 質問箱設置中。https://note.com/qa/witty_quince207 感想やモヤモヤもお気軽にどうぞ。

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