
青春は、起立性調節障害に奪われた。① やっぱりの選択
創作大賞に応募します。
青春は、起立性調節障害に奪われた。①
やっぱりの選択
「やっぱり、辞めるのか…。」
顧問の先生は、俺を責めるわけでもなく、説得するわけでもなく、独り言のようにつぶやいた。
仕方ないじゃないか、
俺が一番辞めたくないし、悔しい。
部活で汗を流し、笑いあってる仲間の姿、俺はそこに入れない。
恨むぞ、起立性調節障害。
朝起きれないのだ。
起きようとすると、頭痛と吐き気に襲われる。
立ち上がっても、眩暈がひどく、ふらついている。
朝だけでない、ひどい時は一日中だ。
それでも、登校する。
もちろん、遅刻する時もあるし、早退もする。
授業は内容が入ってこないが、出席日数の確保のために席に着く。おかげさまで、休み時間のたびにトイレで吐いている。
鏡の中の真っ青な顔の高校生が、俺だと信じたくない。
「休みが多いくせに。」
「朝練にでれないくせに、意見するな。」
同じ部活の仲間からの辛辣な言葉に衝撃を受けた。
限界だった…。
「君だけでないよ。同じ起立性調節障害で悩む子は、同じ対応だ。気にしないで。」
せっかく合格した進学校、勉強は遅れ気味の俺にも、先生達の対応は優しかった。とはいえ、成績は下がり始め、希望の大学の偏差値からは遠のいていった。
病気というだけで、朝の勉強会や課題が免除される俺を羨ましがったりする友達もいた。
でも、言いたい。
部活でライバルと戦っている時、俺は頭痛と吐き気と戦っている。
放課後、友だちとマックやカラオケに行っている間、俺は眩暈がひどくて寝ている時間になっている。
行きたい大学のために勉強している間も、俺は起立性調節障害と戦うしかない。
お願いだ、
俺に、健康な体を与えてくれ。
俺の高校生活、楽しいはずだった青春を返してくれ。
俺の高校生活は、起立性調節障害に捧げて終わるのだろうか?
創作大賞に応募したいと考えた時、悩んだのが登場人物の名前でした…。なんでかね。
スキ・コメント、励みになります。よろしくお願いします。