
嘘をつく鏡
我が家には大きな姿見の鏡がある。
出かける前にファッションチェックをする。
良好。
でも、マンションの一階の鏡(鏡ではない)で見ると、なんかおかしい。
なんか丈が短い。全体のバランスも悪い。合わせたはずの色も違って見える。肩幅が狭い。顔に覇気がない。お腹も痛くなった。着替えたい。
気にはなるが、もうどうしようもないのでそのまま出かける。
そして、ショッピングモールのエスカレーターに乗った自分の姿を鏡で見る。するとまた別の違和感がある。
さっきより良く見える。凛としている。キムタク。
つまり、鏡が嘘をついている可能性がある。
人は自分の全身を鏡とか写真に映った姿でしか見れない。だから、そう、つまり、よしんば、なかんずく、鏡が嘘をついている可能性がある。
だから何ということもないのだが。
いや、ある。
鏡が嘘をついている可能性がある。
聞く。
私:鏡が嘘をついている可能性がある?
AI:おもな原因は以下の3点です。むにゃむにゃむにゃ…であるからして、自分が思っている姿と違って見えます。
鏡とAIが嘘をついている可能性がある。
私:鏡とAIが嘘をついている可能性がある?
犬:ワン!
鏡とAIと犬が嘘をついている可能性がある。
私:鏡とAIと犬が嘘をついている可能性がある?鏡:そうですね。
ぎゃー!