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創作大賞2025感想文 : 早時期仮名子さん 『タルトレット・ワンダーランド』

    「今日仕事行きたくないなぁ」

    日曜日の夜に読み始め、月曜日の早朝に読み終わった今、頭に浮かぶのはソレだ。

    読んだのは、早時期仮名子さんの『タルトレット・ワンダーランド』


    いい小説ってなんだろう?


    恐らくnoteをやってる方は読書好きも多いから、皆さんそれぞれの「いい小説」の定義がおありだと思う。

    自分の場合、昨日の夕方、『タルトレット・ワンダーランド』を読み始めるまでは、バチッと説明できなかった。

    でも今ならわかる。

    物語の世界観にもっと浸っていたい。
    現実に戻りたくない。仕事したくない。

    そんな、圧倒的な没入感と余韻。
    それを味わえるのが、「いい小説」なのだと。



    今年の創作大賞の感想もこれで19本目だ。

    これまで全てネタバレなしで書いてきた。読んできたどの作品も素晴らしかったので、いつも思うことだけど、本当はネタバレありでこの魅力を語り尽くしたい。

    でも、まだこれからこの物語に出会う人の楽しみを奪いたくない。

    だから今回は、私の“とんでもない読後感”だけ、そっと置いておきます。



    そんなわけで、表面的なことをなぞることしかできないのだが、作品のタグにもあるようにこちらはいわゆるタイムリープものだ。

    タイトルからして、アリス的なものを最初イメージしたが、不思議さよりも、リアリティがガツンとくる。

    青春時代の甘酸っぱい思い。
    精神的に未熟な主人公がタイムリープを重ねることで成長していく。そう、思春期でタイムリープしちゃった話と言えば、かの有名な『東リベ』を思い浮かべるのだが、あの大ヒット作よりも本作は100倍人間を深掘っている。
    シンプルな青春物語では味わいきれない、濃厚な時間の積み重ねを、タイムリープする登場人物を追いかけながら体験できる。

    まるで、編み目がほころばないよう何度もかがってしっかり編み上げるようだ。
    (大学時代ニット男子でした)


    それに加えて、タルトの美味しそうな描写が素晴らしい。文字だけでヨダレが出るのはずるい。

    そして、作中に何度も出てくるペアリング。
    タルトによってベストマッチな飲み物も変わるように、人と人の関係性も片方が変化すれば自ずと変容していく。

    そんなメタファーもふんだんにトッピングされた本作。最後にひとことだけ言わせて欲しい。

    「アワダさん、バトえんわすれてますよ」

    これを言わせるアワダさんはめちゃくちゃ可愛いと思うし、わたしも今すぐワンダーランドに飛び込みたい。


    仮名子さん、素晴らしい作品をありがとうございました😋




     
     
     
    ティッシュ字検定TWE師範 | 岩男を笑わせろ杯特別賞 | モノカキングダム2024優勝 | 第六回灯火杯 変態道でも祝っちゃうで賞 | 京大薬博士の読むサプリ| #なんのはなしですかを文芸ジャンルにする |

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