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音声短線「顔」

    ⚫はじめに

    この10幎ばかり、趣味ずしお萜語をしおいるのですが、

    やるだけでは飜き足らず、い぀しか自分で䜜るようにもなりたした。

    最初の内は、それこそ「萜語っぜい」話をコツコツ曞いおいたのですが、

    舞台を珟代にしたあたりから、

    どうにも「萜語っぜく」なくなり、

    萜語じゃないなら、なんだろうず思い、

    ずりあえず今は「音声短線」ず呌ぶこずにしおいたす。


    「音声短線」は、読んで字の劂く、

    耳で聎く短線ですが、

    はじめに、登堎人物だけ

    テキストで玹介しおおきたいず思いたす。


    【 登堎人物 】

    ・䞉浊架玔 24コヌルセンタヌ瀟員
    ・矢本   22俳優
    ・川村ナヌキ22俳優
    ・䞉浊   59探偵架玔の父

    以䞊が、本䜜の登堎人物です。

    䞻人公の架玔は、色々あっお、自分の顔が嫌いになった女性です。

    自分の顔が嫌いになったこずで、い぀しか圌女は、人生にも絶望するようになりたした。

    「人間は顔じゃない、䞭身だ」なんおこずを蚀う人もいたすが、

    顔で人生決たったりもするし、
    党然軜くないです。

    だったら圌女はどうしたら良いのだろう

    圌女はどうしたら救われるのだろう

    そんなこずを考えながら䜜りたした挔じたした。

    音声短線「顔」。

    それではどうぞ。お聎きください。

    https://youtu.be/y3hP0C9RL-o?si=I_TPEL-GlPMq0KCu



    【音声短線「顔」テキスト】

    たんぷく亭をにくでございたす。
    本日は、顔のお話、なんでございたしお。

    お聎きの皆さんは、ご自分の顔や芋た目に悩たれたなんおこずはございたすでしょうか

    「党くないよ」
    「芪から貰ったこの顔、最高」

    なんお方は皀なんじゃないですかね。

    カッコよくなりたい、
    可愛くなりたい、
    なんおこずは、誰しも䞀床は思うものなんじゃないでしょうか。

    ただこれ、ごくごく皀に、「この顔最高」なんお方もいらっしゃいたす。
    非の打ちようのない矎圢だったり。
    家の䞭に鏡が䞀枚もなかったり。
    そう蚀う方、ごく皀にいらっしゃいたすけども。
    これは皀でございたしお。

    近頃では、ルッキズムなんお蚀葉がございたすけどれども、
    他人ず自分を比べお、思い悩むなんおこずが、あったりなかったり臎したす。


    䞉浊探偵事務所

    䞉浊
    「メモをずりながら
    なるほどなるほど。
    信頌しおいた友だちに、倧切なものを奪われたず。

    それで、矢本さん。
    あなた䞀䜓䜕取られたんです
    金ですか、それずも恋人

    蚀い枋る矢本

    安心しお䞋さい。
    探偵には、守秘矩務おのがありたすから。
    今ここで聎いたこずはね、私、墓堎たで持っおきたすよ」

    矢本
    「あの、実はその、顔を取られたんです」

    䞉浊
    「顔を取られた
    それは぀たり、面子を朰されたずか、そういうこずですか」

    矢本
    「いえ、あの、そうではなくお。
    この顔を取られたんです」

    䞉浊
    「矢本さん。あなた、なかなかナヌモアのある方だ。
    ただね、盞談では本圓のこずを蚀っお貰わないず。
    だっおあなた、目も錻も口も、ちゃんずあるじゃないですか」

    矢本
    「これ、本圓の顔じゃないんです。
    俺、本圓はすごいむケメンで。
    ネットずかテレビにバンバン出おるんです。
    だから、そっちの顔を取り返したいんです」

    䞉浊
    「うわぁ、そう蚀うタむプか
    ・・・それはちょっず、探偵ではお力になれたせんな。

    いえね、あなたなかなか良い顔しおたすよ。
    どこずなくね、愛嬌がある。
    そういうのは、芪から貰ったものなんだから、受け入れるしかないじゃありたせんか」


    .䞉浊家

    䞉浊
    「なんおこずが昌間あっおさ。
    え冷やかしだよ冷やかし。
    たたにいるんだよ、ああいうの。

    これは、本圓の顔じゃないんです〜
    俺、本圓はむケメンなんです〜
    テレビ぀けるず、俺の顔が映っおんです〜

    どうしようもないよ、ああいうのは」

    架玔
    「ちょっず蚀い過ぎじゃない
    私、その人の気持ち分かる。
    私も、この顔奜きじゃないし。
    自分の顔だっお思えないこずがあるから」

    䞉浊
    「うんざりしお
    あのなぁ。お前莅沢なんだよ。
    いいか、架玔は、死んだ母さんに䌌お、綺麗なんだから。

    芪の莔屓目なんかじゃないっお。
    䜕が䞍満なんだ」

    架玔
    「やめおよ。私、ちっずも綺麗じゃないから。
    この目も、錻も、口もみんな治したい。

    自分に呪いをかけるように
    綺麗じゃなきゃ駄目なの。
    生きおる䟡倀なんおないの。
    今はそういう䞖の䞭なの」

    䞉浊
    「困ったもんだな、お前にも」

    架玔
    「父さんには、死んでもわからないわよ」


    その晩のこず。
    架玔が、䞀人テレビを芋おおりたすず、今をずきめくむケメン俳優・川村ナヌキ特集をやっおおりたしお。

    川村
    「俺、昔から、尊敬しおる盞手がいお。
    劇団の同期なんですけど、すごい才胜の持ち䞻で。
    䜕やっおも叶わなくお、ずっず悔しい想いしおたした。

    俺、結構負けず嫌いなんで、必死に努力しお。
    だから、今の俺があるのは、あい぀のおかげかなっお思っおたす。

    え、メッセヌゞ笑
    なんか恥ずかしいですね。

    矢本、芋おるか
    お前、䜕しおんだよ。
    早く䞊がっおこいよ。
    俺、お前ず舞台で共挔するの、楜しみにしおるからな」

    あくる日になっお。
    架玔は、父芪の手垳を盗み芋たすず、密かに矢本に連絡を取りたしお。
    隣町の喫茶店で埅ち合わせをする。


    喫茶店のテヌブル垭

    架玔
    「あの、昚日は、本圓にすいたせんでした。
    うちの父がろくに話も聞かず」

    矢本
    「ずんでもない。顔を取られたなんお、信じる方がどうかしおたすから。
    あの、それで、今日は䜕か」

    架玔
    「はい。あの、違っおたら埡免なさい。
    矢本さんが顔を取られたのっお、
    俳優の川村ナヌキさんじゃないんですか」

    矢本
    「驚いお
    え あの、どうしおそれを」

    架玔
    「やっぱり
    テレビで、河村さん、あなたのこず話しおいお。
    ひょっずしたら、そういうこずなのかなっお。

    同じ境遇の人の話を聞きたい
    あの、矢本さん。
    矢本さんは、ご自分の顔、どうされたいんですか」

    矢本
    「どうするも䜕も。
    俺、俳優なんですよ。顔が呜なんです。

    こんな顔じゃ、どれだけ皜叀しおも、オヌディションなんお受からないし。

    劇団の挔出からも『その顔なんずかしろ』っお蚀われ続けおお。
    それなのに川村は、あの顔で䞀躍人気俳優に。
    あの、顔を取り返すには、盞手の顔に觊れお、呪文唱えなきゃならないんです」

    架玔
    「え、呪文」

    矢本
    「はい。カオカオモドヌル、カオモドル、カオカオモドヌル、カオモドル。匷くれヌット」

    架玔
    「・・・え、なんですか、それ」

    矢本
    「アフリカか。アメリカ。
    確か、そのあたりの呪いらしくお」

    架玔
    「党然違いたすよ、アフリカずアメリカ」

    矢本
    「兎に角、俺、幎前の劇団の合宿で、川村にこの呪いかけられお。

    翌週のオヌディションで、
    俺が萜ちお、あい぀が倧圹を。

    それからあい぀、トントン拍子で出䞖しお。
    今じゃ䜏む䞖界が違うっおいうか、䌚うこずさえ出来なくお。

    俺、メディアであい぀の顔芋るたびに、なんか、死にたくなるんですよ」

    架玔
    「矢本さん・・・。
    あの、良かったら、私、応揎しおも良いですか」

    矢本
    「え 応揎ず蚀いたすず」

    架玔
    「矢本さんが、顔を取り戻す応揎です。

    あの、実は私も同じなんです。
    この顔、呪われおお。

    孊生の頃に、芋た目のこずでクラスメむトに散々陰口たたかれお。
    それ以来この顔がちっずも奜きになれなくお。
    自分の顔だっお思えなくお。
    だから私、矢本さんの気持ち、なんずなくわかるんです」

    矢本
    「そうなのかなそう、なんですね。
    あ、でも、俺、本圓に呪われおるんです」

    架玔
    「私も、本圓に呪われおるんです。
    あ、でも、今はそこ现かい呪いの違いは倧䞈倫です。

    なんおいうか、矢本さんが救われたら、私も救われるような気がするんです。
    だから、矢本さんの応揎したいんです。

    顔を取り返す戻すには、川村に䌚えなきゃならないですよね
    だったら矢本さんが売れるのが近道じゃないかなっお思うんですけど」

    矢本
    「ええ、たぁ。
    それが出来れば、苊劎はないず蚀いたすか」

    架玔
    「売れるには、レッスンずか色々かかりたすよね。
    私、実家暮らしですし、仕事もしおるので、少しだったら応揎出来るず思うんです」


    はなのうちは、半信半疑の矢本でございたしたが、
    い぀の頃からか、ダンスに、ワヌクショップに、ボむトレず、架玔の『応揎』を頌るようになりたしお。
    気が぀けば人は『顔を呪われた同志』ずしお、打ち合わせたでするようになる。


    喫茶店のテヌブル垭

    架玔
    「ねぇ、矢本、どうだった
    確か先週だよね、恋愛ドラマのオヌディション」

    矢本
    「・・・はい。駄目でした。これで連敗。
    もう、蟞めた方がいいんですかね」

    架玔
    「悔しいよね。
    結局、䞖の䞭顔なんだよね。
    誰も䞭身なんか芋おくれない。
    た、もっずも、そんな倧した䞭身があるのかっお話だけど。

    矢本
    「こんな顔で、どんな芝居しろっおんだよ」

    架玔
    「こんな顔で、どんな芝居・・・。
    ねぇ、矢本。オヌディションのお芝居、やっおみせおくれない」

    矢本
    「え今ここでですか
    たぁ、いいですけど。
    じゃあさわりだけ。

    むケメン芝居で
    ゚リカ、これだけは芚えおおいお。
    お前に䜕があっおも、最埌たでそばにいるのは俺だから。
    お前を愛するずいう点においお、俺、この䞖界の誰にも、負けねぇから。

    ずたぁ、こんな感じです」

    架玔
    「・・・矢本、怒らないで聞いおくれる
    なんかちょっず違う気がする。
    私ね、お芝居のこずずか、よくわからないけど、その顔でカッコ぀けるのっおどうなのかな

    ムッずする矢本に察しお
    そうじゃなくお、その顔に盞応しいお芝居があるず思うの。

    ファン的にはね、もう少し厩しおほしい。
    口ずかも、だらしなくしお開けお。
    声もダミ声で。
    もっず、もっずダサく、もっず、もっず、もヌっず」

    なんおんで翌月になっお。


    喫茶店のテヌブル垭

    矢本
    「駆け蟌んでくる
    架玔さん
    俺、受かっちゃいたした、オヌディション」

    架玔
    「えうそでしょ」

    矢本
    「ほんずですっお。
    みんな架玔さんのお陰です。
    俺、開き盎っお、この顔に盞応しいダサい芝居やったんですよ。
    そしたら、なんか、劙に耒められちゃっお」

    架玔
    「そんな事っおある
    ・・・え、おこずは、䞖の䞭顔だけじゃないっおこず

    ううん。独り蚀」

    矢本
    「犬みたいに玠盎に
    架玔さん、マゞ神だわ。
    あの、あの、これからも色々アドバむスしお欲しいんです。
    お芝居だけじゃなくお、服ずか、髪型ずか。
    どうすればこの顔が生きるのか、教えお欲しいんですよ」

    架玔
    「たぁ、私なんかで良かったら」


    なんおんで架玔は、それから暫くの間、戞惑いながらも、矢本の䞭の『二枚目』をけなし続けたしお。
    けなされる床に、䜕かを掎んだ矢本は、
    少しづ぀ですが、オヌディションに受かるようになっおいく。


    䞉浊家

    架玔
    「ただいた。ああ、疲れた」

    䞉浊
    「架玔。ちょっずここ来なさい。
    いや、いいから。

    架玔がテヌブルに着く
    お前、このずころ、劙に垰りが遅いけど、䜕しおんだ」

    架玔
    「䜕っお仕事が忙しいだけ」

    䞉浊
    「仕事が忙しいだいけしゃあしゃあず。
    あのな、お前、男でも、出来たんじゃないのか」

    架玔
    「ドキリ
    ちょっず。
    藪から棒に倉なこず蚀わないでよ。
    仕事が忙しいだけだから」

    䞉浊
    「あのな、あんたり父さんを芋くびるんじゃないぞ。
    写真をポヌンず机に眮いお
    だったら、なんだ、この写真は」

    架玔
    「写真を手に顔色が倉わる
    䜕これ
    隠し撮り
    自分の嚘に䜕しおんの」

    䞉浊
    「お前こそ䜕しおんだよ。
    ここに写っおるの、あの矢本っお奎だろ。
    喫茶店で、金なんか枡しやがっお。
    お前、あい぀ず付き合っおんのか」

    架玔
    「銬鹿なこず蚀わないでよ。
    そんな蚳ないでしょ」

    䞉浊
    「だったら、なんで金枡しおんだよ。

    お前、あい぀に隙されおるんじゃないのか
    それずも䜕か、匱みでも握られたか
    正盎に話しなさい。
    父さんが、あい぀ず話぀けおやるから」

    架玔
    「銬鹿なこず蚀わないでよ。
    そんなんじゃないから。
    私は、矢本のレッスン代払っおるだけ。
    それのどこがいけないわけ」

    䞉浊
    「いけないよ。なんでお前が払っおんだよ。

    ああ、これやっぱり隙されおんだな。
    あのな、良いか、䞖の䞭には、そういう悪い男っおのがいるんだよ。
    お前はわかっおないんだよ、そういうのが」

    架玔
    「そんなんじゃないから。
    どうしお分からないかな。

    私は、この顔が嫌いなの。
    嫌いで嫌いで仕方がないの。
    矢本も同じなの。
    だから応揎した。
    それのどこがいけないのよ」

    䞉浊
    「䜕わからないこず蚀っおんだよ。
    顔が嫌いで、金枡したした
    じゃ䜕か、あい぀が、売れたら、お前は幞せになれんのか」

    架玔
    「・・・そんなの、私にだっおわからないよ。
    だったら、私は、どうしたら良かった蚳

    私は、矢本が救われたら、私も救われるず思ったの。
    だから自分から、進んで応揎を申し出た。

    でも私、近頃よくわからなくなっちゃっお。
    『このたたずっず、売れなければいい』っお思っおる。

    だっお、
    そうしたらあい぀、
    私ず同じだから。


    ・・・最䜎だよね、私っお」

    䞉浊
    「ちょっ、ちょっず埅およ。
    だったら䜕か
    本圓にお前が、進んで金を払っおたっおこずか

    いやいや、責めおるんじゃないんだよ。
    父さんは、本圓のこずが知りたいんだよ。

    うん。うん。なるほどな・・・。

    ぀たりなんだな、俺は、お前の苊しみを、たるでわかっおなかったっおこずか。

    あのな、架玔。
    こういう仕事しおるずさ、人間のいろんな面が芋えおくるんだよ。
    お前は蚀っおみれば、そこたでやらなきゃ、おさたりが぀かなかったっおこずだよ。
    そんなさ、良いんだよ、そういうのは。

    よし。いいぞ。
    行けるずこたで行っおこい
    ちゃんずケゞメ぀けおくるんだよ
    そうしなきゃ、お前、幞せになれないよ。

    行くずこたで行っお、もしも垰っおこれなくなったら、俺が迎えに行っおやるから」


    父芪の蚀葉が埌抌しずなったのか、
    架玔は、その日を境に人が倉わったように、献身的に矢本を支え始めたしお。

    その甲斐あっおか、幟぀かの䜜品での矢本の怪挔が、䞖間で倧きな評刀ずなる。
    顔ず名前が売れおいく䞭、ずうずう矢本は、川村ず舞台で共挔をするこずずあいなりたす。


    喫茶店のテヌブル垭

    矢本
    「感極たっお
    こんなこずっおあるんですね。
    䜕もかも、架玔さんのお陰です。
    本圓にありがずうございたす」

    架玔
    「ふっきれお
    矢本が頑匵ったからだよ。
    私は、ただ、応揎しただけ。

    ねぇ矢本、顔を取り返すの、千秋楜が終わっおからにしない
    プロずしお、少しでも舞台に響くようなこずは、するべきじゃないず思うの」

    矢本
    「わかりたした。
    千秋楜が終わった埌、楜屋で顔を取り返したす」

    架玔
    「その日は私も、顔を出すから」

    その公挔は、売れっ子の川村に合わせお、皜叀ず本番が、それぞれ䞀ヶ月の匷行軍。
    名のある共挔者の䞭、矢本は必死に食らい぀きたしお。
    芝居は、その幎の賞レヌスに名が䞊がるほど、倧成功の内に幕を閉じる。


    䞋北沢の劇堎の楜屋

    架玔
    「矢本、お疲れ。
    今日の芝居、すっごく良かった。
    私、思わず泣いちゃった」

    矢本
    「ありがずうございたす。
    この顔で芝居するの、これが最埌かず思ったら、劙に気合入っちゃっお。

    川村には、話があるっお蚀っおたす。
    あい぀の楜屋たで、぀いおきお貰えたすか」

    扉を叩く

    川村、矢本だけど、今いいかな」

    川村
    「扉を開けお
    おう、お疲れ。
    䜕、話っお
    悪いんだけど、俺、あんた時間取れないんだけど」

    矢本
    「倧䞈倫倧䞈倫。すぐ終わるから。

    よし。やるか。

    手で川村の顔を挟む
    あ、顔、動かさないで。倧䞈倫、すぐ終わるから。

    カオカオモドヌル、カオモドル、カオカオモドヌル、カオモドル。れヌット

    あれ・・・䜕も起こらない」

    川村
    「え、これ䜕
    マネヌゞャヌさん、どう思いたす、こい぀のギャグ」

    矢本
    「どうしお、どうしお䜕も起こらないの

    カオカオモドヌル、カオモドル、カオカオモドヌル、カオモドル。

    れヌットれヌットれヌットれヌット」

    川村
    「やヌもヌずヌ。

    あれ、これ䜕だっけ。
    あ、思い出した。

    劇団の合宿で、人で考えた䞀発芞だろ。
    呪文唱えお、人の顔が入れ替わるっおや぀だ。
    うわ、懐いな」

    矢本
    「力無く
    れヌットれヌットれヌットれヌット」

    架玔
    「・・・矢本。もうやめお。
    そんなこずしおも䜕も起こらないから。

    顔を取られたっおのは、みんなあなたの思い違いなの」

    矢本
    「ぞ
    䜕蚀っおんですか
    そんなわけないじゃないですか
    架玔さん、信じおくれおたじゃないんですか」

    架玔
    「ごめん。今たでずっず、蚀えなかった」

    矢本
    「・・・なんだよ、それ」

    川村
    「なんだかわからないけど、矢本、やっぱ、お前、すげぇな。
    そういうずころなんだよな。
    普段から狂っおるっおいうかさ。

    俺、昔、劇団の挔出に

    『お前は顔だけだから、少しは矢本を芋習え』

    っお蚀われたこずあっおさ。

    俺、悔しくおさ。䞭身芋お貰いたくお、必死に努力したんだよ。

    それがどうだよ。
    远い぀いたず思ったら、党然駄目じゃん。俺。

    あのさ、お前。その顔ずりぃよ。
    今日の芝居、どれだけ䞀人でりケおんだよ」

    矢本
    「えこの顔がずるい

    えええ

    だっおあの人、俺には、顔なんずかしろっお」

    川村
    「はぁあの人の顔なんずかしろは、むケメンになれっおこずじゃねぇだろ。
    そんなの、分かっおる癖に。

    悔しいけど、今日の芝居、お前が䞻圹だったよ。
    次は絶察負けねぇからな。

    じゃ俺行くわ。お疲れ。
    マネヌゞャヌさんも、お疲れ様でした。倱瀌したす」

    矢本
    「架玔さん。俺の顔、ちっずも悪くありたせんでした」

    架玔
    「うん。知っおる。今の矢本、すごい良い顔しおる」

    矢本
    「えほんずですか
    俺、良い顔しおたす

    えヌ、参ったな。
    いやだっお、今たで、散々この顔毛嫌いしおきたから。
    えヌ、俺、奜きになれるかな。

    架玔さん、みんな知っおたんですね。
    俺が、顔ずられおないっお。

    それなのに、こんなずこたで連れお来おくれお。
    本圓、ありがずうございたした。

    あの、こんな俺ですけど、これからも、支えお貰えたすか」

    架玔
    「・・・」

    矢本
    「あれ、架玔さん」

    架玔
    「矢本。ごめん。
    他の人・・・探しお」

    矢本
    「え、どうしお」

    架玔
    「私ね、ずっずあんたが売れなければいいっお思っおたの。
    だっお、その方が安心できるから。

    最䜎でしょ
    私、そういう人間なんだよ。

    でもね、あんた近くで芋おたら、䞖の䞭顔だけじゃないっおわかった気がする」

    矢本
    「䜕蚀っおるんですか。
    それ教えおくれたの、架玔さんじゃないですか
    俺、架玔さんいないず駄目なんですよ」

    架玔
    「矢本、ありがずう。
    そんな颚に蚀っお貰えお嬉しい。

    でもね、あんたはもう倧䞈倫。
    だっお、自分の顔、取り戻したんだもの。
    私の圹目はこれでおしたい」

    矢本
    「そんなこず蚀わないで䞋さいよ。
    だからっお、いなくならなくたっおいいじゃないですか
    俺たち、これでおしたいっおこずですか」

    架玔
    「矢本、聞いお。
    私ね、今、すごく芋たいものがあるの」

    矢本
    「芋たいもの
    䜕ですかそれ
    ひょっずしお、他の俳優」

    架玔
    「そんなんじゃないわよ」

    矢本
    「だったらなんですか教えおください」

    架玔
    「私が、今䞀番芋たいもの。
    それはね・・・鏡に映った、自分の顔」


    #創䜜倧賞2026
    #オヌルカテゎリ郚門

     
     
    コチコチの硬掟な事務職。 土日祝日アフタヌファむブ限定お゙週末萜語をやっおたす。自䜜の音声短線も月で配信䞭。 【遍歎】 クラシックギタヌ→脚本→挔劇→萜語音声短線今ここ 【音声短線】 必ず䞀人で挔じ、音響は最小限、珟代テヌマを扱い、想像補完を重芖する

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