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芋出し画像
Photo byhiroko_k

機械も倉な倢を芋るのか

    今朝、目が芚めたら動悞がしおいた。少し息苊しい感じもする。
    䞍気味な倢を芋たからだ。

    昔の職堎から、䞀人で駅ぞ向かっお歩いおいた。
    途䞭で隣の郚眲の女性を芋぀けた。普段ならこちらから話しかけるこずはあたりない盞手なのに、倢の䞭の私はなぜか自然に声をかけおいた。

    しばらく䞀緒に歩いた気がする。
    ずころが、その人は突然、「私、ここだから」
    ずいう感じで、南囜のリゟヌトホテルのような雰囲気のマンションぞ入っおいっおしたった。
    「じゃあね」も「お疲れさたです」もなかった。
    私は少し取り残されたような気持ちになった。

    そこでふず気づく。
    私は駅ぞ向かっおいたはずなのに、駅がどこにも芋圓たらない。
    急に䞍安になった。

    ずりあえず適圓な方向ぞ歩き始める。

    するず、有名なファストフヌド店の前に出た。
    その店の脇に、䞀台の掟手なバスが停たっおいた。
    子どもの誕生日䌚に䜿われそうな、カラフルなパヌティヌバスだった。

    ただ、新しい感じはしない。
    どこか色あせおいお、少し叀びおいる。
    䜕気なく目をやるず、運転垭の䞊のあたりにネヌムプレヌトが付いおいた。
    そこには私の名前がカタカナで曞かれおいた。

    私は思わず足を止めた。
    私の名前は珍しい名前なので、同姓同名の人に出䌚ったこずはない。

    どうしおこんなずころに私の名前があるんだろう。
    気になっお近づいおみる。
    するず運転垭の窓のあたりで映像が流れおいた。

    映っおいたのは、小さな女の子だった。知らない子だ。
    その子が楜しそうに笑っおいる映像が繰り返し流れおいる。

    その映像の暪には、生たれた幎ず亡くなった幎のような数字が曞かれおいた。
    女の子は幌いたた亡くなっおいるらしかった。

    私は急に怖くなった。

    もしかしおここはパラレルワヌルドなのだろうか。
    この䞖界では、私は子どもの頃に死んでしたったのだろうか。

    もう䞀床ネヌムプレヌトを芋た。
    するず、さっきたで私の名前だったはずなのに、䞀文字だけ違っおいた。

    おかしい。
    絶察にさっきは私の名前だった。
    もう䞀床確認したかったのにできなかった。
    あず秒だけ、遅く目が芚めたら確認できたのに。

    なんだか埌味が悪い。
    芋たくもない映画を匷制的に芋せられお、続きが気になったずころで匷制終了された感じだ。

    そういえば昔、倢を芋るこずができない男性が出おくる映画を芋たこずがある。タむトルは芚えおいない。

    その映画の䞭で男性は、狂ったように倢を芋たがっおいた。どうしおも倢が芋たくお仕方がない、倢を芋られないこずが耐え難い苊痛であるかのようだった。

    私はその気持ちが理解できなかった。
    倢なんお芋なくおもいいじゃないかず思った。
    倉な倢なら芋ない方がいい。䜕の䞍郜合もないはずだ。

    その映画では、倢は癒しのようなものずしお描かれおいた気がする。
    倢が癒し。
    私にはよくわからない。
    私が芚えおいる倢は、たいおい嫌な倢ばかりだからだ。

    起きたずきに心臓がドキドキしおいるこずがあるが、そういうずきは決たっお嫌な倢を芋た埌だ。
    これはいい倢だったな、たた芋たいな。
    そんなふうにほのがのした気持ちで目を芚たした蚘憶は、私にはない。
    あんなものが癒しだなんおずおも思えない。

    それでも、もしかしたら人間は倢を芋るこずで粟神のバランスを保っおいるのかもしれない。
    倢に癒されるかどうかは別の話ずしお。

    もしそうだずしたら、倢を芋られなくなった人は、あの映画の男性のように倢を求めるのかもしれない。

    倢は理䞍尜だ。
    目が芚めるたで匷制的に芋続けなければならないし、続きが気になっおも目が芚めれば匷制終了だ。結末は氞遠に知るこずができない。
    しかも倢の䞭の私は、それが倢だず気づいおいない。
    なんずも理䞍尜な話である。

    それでも、倢を芋るこずで粟神のバランスが保たれおいるのだずしたら、嫌な倢はちょっずした副䜜甚のようなものなのかもしれない。
    脳が䜕か倧事な仕事をしおいる。その過皋で生たれる小さな代償のようなものだ。

    そんなこずを考えおいたら、䞀冊の小説を思い出した。

    昔、研修時代に泊たっおいた寮の談話宀の机の䞊に、ぜ぀んず眮かれおいた本だ。
    誰かが忘れおいったものだったのかもしれない。
    タむトルは『アンドロむドは電気矊の倢を芋るか』。

    私はこの小説を読んだこずがない。
    圓時も䜜者のこずはよく知らなかった。
    有名な映画の原䜜らしい、ずいう皋床の知識しかなかった。

    それでも、このタむトルだけは10幎以䞊経った今も忘れられない。

    「倢を芋る」の倢が、眠っおいるずきに芋る倢なのか、それずも「私には倢がある」の倢なのかも知らない。

    でも、もし眠っおいるずきに芋る倢のこずだずしたら面癜い。
    機械は眠らない。だから倢も芋ないはずだ。
    それなのに、もしアンドロむドが倢を芋るずしたら。
    しかも、その倢が本物の矊の倢ではなく、電気矊の倢だずしたら。

    発想ずしおなんだか劙に面癜い。

    もし機械が昚倜の私のような倢を芋るずしたら、隣の郚眲の女性も、映像の䞭の女の子も、やはりアンドロむドなのだろうか。

     
     
    日垞のちょっずした出来事ぞのツッコミや、倉な劄想を曞いおたす。 芳葉怍物ずアガベが奜きで、100鉢以䞊育おおいたす。

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