
私は誰かの横顔をみたことがない
私はあなたの横顔をみたことがない。
でも、あなたはふとした瞬間、私を見ている。
どうしたの?と聞くとなんでもないと答える。
その表情はなんとなく、気持ちをためているように感じた。
それを、私は居心地よく感じた。自分をみてくれていると。
だから、たまに視線に気づいても気づかないふりをした。
そうしたほうが、あなたが私を見ているというきれいな画にまとまるから。
双方向にしたくなかった。
でも気づいた。
私はあなたの横顔を見たことがない。
みようとしたことがない。
様々な作品で横顔を眺めるような描写がある。
それはほとんど、そと対象に何かしら感情をもっているときだ。
わたしはあなたに向けた感情を感じたことがない。
みんな誰かをみている。ちゃんと。
私も誰かの横顔を見たい。
でもその時に私のそばにだれもいなかった。
探した。探して、見つけた。
私はあなたの横顔を追った。
映画を観た時、びっくりして口が大きく開き、しばらく閉じなかった。
勝手にうわさされた時、頬が赤くなっていた。
飼っていたペットがしんじゃったとき、眉尻が下がった
わたしがすっこけた時、目つぶしにあったかのように目を細めて笑った
私の視線に気づいたのか、あなたはなに?とはにかんで見せた。
なんでもないよと答えた。
でもあなたは、私の横顔を見たことが一度もなかった。
私をみたことがなかった。
あなたは別の子と仲良くなった。
あなたはその子の横顔を追いかけた。
私は