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ハゞマリハ深い谷底から 䞀章 継承者ヌヌ⑪

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    䞀章 継承者ヌヌ⑪

    「倱瀌したす。お呌びでしょうか基地叞什」
     そう宣蚀しお基地叞什官執務宀に入宀するず、基地叞什はデスクで曞類に目を通しおいるのか、䞀枚の曞類を握ったたた停止しおいた。䜕かあったのか 䞍穏な空気を感じ取り私はデスク前に立぀。
    「  お呌びでしょうか 岩䞋叞什」
     私は敢えおもう䞀床そう声を掛ける。岩䞋藀兵衛䞀䜐。名寄基地叞什官の任に着く軍人的思考より官僚的思考がやや匷い人で、マネゞメント胜力の高い人だ。
    「  これに目を通しおみろ」
    「よろしいのですか」
     岩䞋叞什はそう蚀うず握っおいた曞類を差し出し、私が受け取るず、怅子を反転させ背を向けた。
     受け取った曞類にはこう曞かれおいた。 

    『幻獣䟵攻における非垞譊戒態勢を発する。圓該基地においおは速やかに迎撃態勢の構築を急がれたし』

    「これは  本圓ですか」
    「俺も冗談だず思ったよ――だから、東北芁塞に詳现を問い合わせた」
     懐疑的に問う私に岩䞋叞什はそう答えこう続けた。
    「これは、東北芁塞村井䜜戊本郚長から盎接聞いた情報で、恐らく間違いではない。本郚長いわく、本幎月にスラビア連邊ず東郚方面軍団の共同防衛基地であった、ロブスク基地が幻獣の倧攻勢にあい壊滅。スラビア連邊軍ず東郚方面軍団の残存戊力は、戊力を再線し぀぀撀退。その数日埌連絡ず絶った。さらにその数日埌、ニヌダ防衛線に幻獣を芳枬。今たでに芋たこずがない倧攻勢に、防衛線も数日持たなかったそうだ。ニヌダ防衛線の生き残り曰く、『たるで倧接波が目の前に立ちふさがっおいるようだった』ず、この報告を受けたネフラスカ監芖基地は、暺倪防衛基地に察し緊急迎撃態勢を打電。暺倪半島に䞉重の防埡陣地ず配備しおいる海空軍を集結。迎撃態勢に移行。それが぀い数週間前の話だそうだ」
    「それで――珟圚は」
     私の問いに岩䞋叞什はさらにこう続けた。

    「぀い数日前、ニヌダ防衛線を突砎した戊力かどうかはわからんが、レフカ沿岞郚に幻獣を芳枬の報を最埌に連絡が途絶えおいる。恐らく戊闘に入っおいるのだろう。村井本郚長は所定の手続きに埓っお関東芁塞に連絡。関東芁塞は近く緊急閣議を招集するらしい」
    「それで、非垞譊戒態勢ずいうわけですか  岩䞋叞什。䜕故私にこれを」
    「俺は、どちらかずいうず珟堎よりも裏方の方が埗意な人間だ。だから、この基地で経隓豊富な知芋持぀お前に意芋を求めた。それが理由だ」
     私の問いに岩䞋叞什は怅子を戻し私に目を向け答える。
    「正盎に蚀うずだ。こんな日は来ないず思っおいた。幟ら前線に近いずはいえ、䜕事もなく日々を終え順圓に昇進するずな  䜜戊本郚長の怅子が芋えおいたんだがなぁ。しかし、事が起きちたった。こうなるず俺の胜力では察凊しきれん。恐らく、村井さんも内閣の連䞭も珟実味を感じおいないだろうよ」

    「はあ  」
    「そんな困った顔をするな。もっず困っおいる俺たで䞍安になっちたうだろ」
    「――倱瀌したした」
     曞類を返し困り顔で頷く私に岩䞋叞什は困った笑みを浮かべ蚀う。そんな返答に困るようなこずを蚀われおもなぁ  
    「冗談だ。そんな事よりもお前の意芋を聞きたい。どうする」
    「そうですね。岩䞋叞什の蚀う通りなら、暺倪ぞの応揎は無意味でしょう。それよりも皚内基地に北海道管内の戊力を可胜な限り集䞭させ、この基地は兵站の集積地ずしお利甚し皚内が突砎された時に備えるべきです」
    「なるほどな。お前も草薙ず同意芋か――わかった。俺の䞀存では党おは動かせんから、たずは俺の䞀存で動かせる郚分を動かすずしよう。立花二尉。貎官ら戊略機小隊は速やかに皚内基地に移動。草薙の指揮䞋に入れ」
     私の意芋に岩䞋叞什は玍埗したのかそう呜什を䞋す。既に草薙さんにも盞談しおいるのか。ずなるず皚内基地はせわしくなくなっおいるだろうな  間に合えば良いが。

    「了解。この事は郚䞋に䌝えおも宜しいでしょうか」
    「勿論だ。挔習だず嘘を吐くわけにもいかんだろ」
    「たあ、そうですね」
     冗談亀じりに蚀う岩䞋叞什に私は玠盎に同意する。あい぀らの実践がこんな圢で来るのは倧いに䞍本意ではあるが。最悪、あい぀らだけでも逃す算段考えおおかないずいけないな  
    「うむ  なあ、立花。今回の件、どうにか出来そうか」
    「わかりたせん。ひょっずすれば他囜ず同様に滅亡の時が来たのかもしれたせん」
     岩䞋叞什の問いに俺は無垞な私芋を述べる。前線を知っおいるが故にある意味、終わりが来たかず錯芚しおしたう。散っお行った仲間も私もその終わりを防ぎたくお戊っおきた。その事実は今も倉わりはない。

    「そうか  たあ、悲芳しおも始たらんか。ひょっずしたら暺倪の連䞭がどうにかしおくれるかもしれん。たずはそれに期埅するずしよう。では、戻っお良いぞ」
    「了解。準備に入りたす」
     岩䞋叞什の期埅の蚀葉に私は敬瀌しお背を向ける。さお、私はどう説明したものかな。
    「うむ――ああ、そうだ。戊略機ず人員は奜きな連䞭を連れおいけ。敎備班ず䞻蚈課には俺から䌝えおおく」
    「ありがずうございたす。では、倱瀌したす」
    「うむ。頌んだぞ」
     背䞭越しに䌝える岩䞋叞什に、私はドアの前で振り向きそう答え、もう䞀床敬瀌しお退宀した。

    次回に続く


     
     
     
    䌊䜐田和仁の創䜜アカりントです。 『幻獣戊争』を䞭心に゚ッセむなども公開䞭。 珟圚の状況↓ 販売䞭の䜜品↓ 『幻獣戊争』ゞャンル架空戊蚘系ラむトノベル noteで䞀郚公開䞭

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