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ハゞマリハ深い谷底から 䞀章 継承者ヌヌ⑩

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    䞀章 継承者ヌヌ⑩

    「了解。線成どうする」
    「信介ず秀吉は突撃力を増やせ。埌は任せる」
     小野の問いの意図を察しお、比良坂は分かりやすい泚文を織田達にする。なるほど二人に党力で良いず蚀っおいるわけか、どんな線成になるだろうか
    「了解っす」
    「おう」
    「線成を匄ったら再開するぞ」
    「了解」
     二人の同意に続き私がそう宣蚀するず、比良坂はそれに頷きそれぞれ郚隊線制を匄り始める。

     しばらくしお比良坂達の再蚭定が終わり、盀䞊のシミュレヌションが再起動を開始。盀䞊のデヌタが初期化され、再構築されたシミュレヌションマップのおよそその䞭心郚に、初期拠点ず比良坂達を衚す緑色のマヌカヌが出珟。俺は自垭の端末から各隊のマヌカヌを芗き芋る。織田は匏戊略機機のみの線成。柎臣は匏戊略機機に匏戊略機を機混ぜおいる。たさか、普通科支揎甚の戊略機を火力に䜿う気か 比良坂は匏戊略機機に䞡ず自走抎匟砲を䞡混ぜた線成  火力支揎を念頭においおいるわけか。小野は戊略機機に自走抎匟砲䞡か。小野は比良坂達の支揎を䞭心に考えおいるな。埳田は戊略機機に䞡――これは䞭隊党䜓ぞの火力支揎か  各小隊の線制から勘案するず包囲殲滅の圢が出来れば合栌ラむンだろう。

     シミュレヌション環境はさっきず同じ名寄基地近郊。巊右を山脈に挟たれた回廊䞊の地圢で、比范的地の利を埗やすくなっおいる。゚ネミヌで幻獣は赀色マヌカヌで衚瀺。集団で皚内方面より南䞋しおくるだけだが、問題はその数だ。シミュレヌションでは幻獣の戊力は䞇。構成はランダムにしおいるがこちらの玄倍。どうやっおも螏み぀ぶされるだけだ。珟実なら奇跡も䜕も起きない兵力差だが、それを芆せる可胜性を芋せおくれ。奇蹟の䞀端を。

     私の無遠慮な期埅の䞭、シミュレヌションが静かに幕をあける。初期拠点から離れた぀の小隊は、敵の䟵攻ルヌトである䞭倮兵地垯を避け、巊右の山岳地垯方面に移動。巊偎山岳地垯に織田、柎臣、比良坂のマヌカヌ。右偎の山岳地垯に小野ず埳田マヌカヌ。それぞれ身を朜たせ、敵の䟵攻を埅぀構えだ。これたでのシミュレヌションで芋た光景だが、どう倉わる

     敵の䟵攻が織田隊の有効射皋に差し掛かる刹那、埳田隊より攻撃が開始される。による面制圧だ。これにより敵マヌカヌは巊偎山岳地垯ぞ玢敵を開始。䞭心より巊よりに移動を始めるが、右偎山岳地垯に朜む織田隊が突撃を開始。それに続いお柎臣隊突撃揎護を開始。柎臣隊の匏戊略機が織田隊の攻撃より先に攻撃を始め、敵マヌカヌは粛々ず反撃を開始するが、反撃よりも早く織田隊の攻撃が始たる。巊右からの砲火に敵マヌカヌは二手に別れようずするが、比良坂隊ず小野隊のず自走抎匟砲による支揎砲撃により、敵マヌカヌは぀に別れ、巊右の山岳地垯ず正面の兵地垯ぞ進撃を開始。応戊を始める。敵マヌカヌが぀別れた段階で小野は、火力支揎を継続し぀぀比良坂偎に移動を開始。比良坂隊は織田柎臣隊を支揎し぀぀、敵マヌカヌの䞀぀を匕き離すように緩やかに埌退。敵マヌカヌは芋事に分断され、埳田隊はず戊略機隊を切り分け、ひたすらに敵を山岳地垯深くに匕き釣り蟌み、別れた隊は比良坂小野隊ず織田柎臣隊が察峙する敵マヌカヌに察しお、支揎砲撃継続。織田柎臣隊は二方向に別れクロスファむアを圢成。比良坂小野隊も同様にクロスファむアを圢成。芋た目では包囲網の圢成には至っおないが、埳田の火力支揎も加わり、䞉方向からの攻撃は半包囲に近い火力を実珟しおいた。盞応の戊力があればこのたた勝っおもおかしくはない。しかし、兵力差からくる敵マヌカヌの反撃は凄たじく、埐々に圧され始め、織田柎臣隊の壊滅を皮切りに、時間差で比良坂小野隊も壊滅。最埌に逃げ回っおいた埳田隊が壊滅しシミュレヌションは終了した。

    「お前ら、やればできるじゃないか」
     これたでのシミュレヌションより長時間、圧倒的劣勢で戊線を維持し続けられた人に察しお、私は玠盎に称賛する。盞応の戊力があればきっず勝おおいただろう。そう思える手ごたえを感じた。
    「やはりこの戊力差は劂䜕ずもしがたいでござるなぁ  」
    「たあ、それなりに手ごたえを感じる挔習ではあったよね」
     シミュレヌションを終えた埳田ず小野が、シミュレヌションマップを芋たたた、それぞれやや䞍満のある感想を挏らす。恐らく、勝ちたかったのだろうな。

    「  なあ、山岳地垯から平地垯正面に攻撃しながらお前らず合流出来おいたら、勝おたか」
    「その堎合は、最埌に仲良く抌し぀ぶされお終わっおいただろうな。敵の分断は方針ずしおは正しかった。しかし、包囲殲滅を実珟するだけの戊力ず火力が少し足りなかった」
     埳田ず小野ずはうっおかわり、問いかける織田に比良坂は枋く答える。比良坂の芋解は適確で同時に残酷でもある。この堎合、最も理想的な戊術は、攻撃し぀぀逃げ続けるこずだろう。それを実斜した堎合、ベヌス拠点を砎壊されおシミュレヌションは終わっおしたう。

    「そうっすよねぇ  副隊長はどれくらい戊力が必芁ず感じたした」
    「理想は個垫団。甚意できない堎合は少なくずも個倧隊皋床の戊力は必芁になる。奇蹟を起こせるならもう䞭隊あれば、状況はもう少し奜転しただろうな」
     比良坂に目を向けそう問う柎臣に、比良坂は困り気味に答える。そう、自分達の階玚ではない物ねだりでしかなく、かずいっお䞊申すれば甚意しおくれる戊力でもない。即ち。珟実にこのような状況に陥れば自分達に埅っおいるのは死、のみ。それがわかるから比良坂は困っおいるのだろうな  

    「そうっすかぁ――こんな感じになったら皆逃げたしょうね」
    「たあ、ある意味柎臣の蚀葉が䞀番正しい遞択ではあるな」
     冗談亀じりに蚀う柎臣に私は軜く同意する。勝おない盞手ず戊うのは戊略的には正しくはない。私達軍人は勝おる条件に敵を誘い蟌み勝぀のが仕事だ――それができおいたなら、私は䞀人になる事も今こうしおいる事もなかっただろうな  
    「さお、今日はこの蟺にしおおくか」
    「――倱瀌したす。立花二尉。基地叞什がお呌びです」
     私がそう宣蚀するず、タむミングよく挔習宀のドアが開き、基地叞什付の副官がそう声を掛けおきた。䜕だろうか 特に目くじらを立おられるような事はしおいないはずだが
    「では、片づけは自分達がやっおおきたす」
    「すたん。では行っおくる」
     比良坂の配慮に私は軜く謝眪しお副官ず共に郚屋を埌にした。 

    次回に続く


     
     
    䌊䜐田和仁の創䜜アカりントです。 『幻獣戊争』を䞭心に゚ッセむなども公開䞭。 珟圚の状況↓ 販売䞭の䜜品↓ 『幻獣戊争』ゞャンル架空戊蚘系ラむトノベル noteで䞀郚公開䞭

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