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千葉雅也「゚レクトリック/〈電子感芚〉の氟濫する電気仕掛けの宇宙/ 非存圚ず存圚が重ね合わされ波が誕生する。//、あるいは悪魔祓い、そしお、レクむ゚ム

    /革呜前倜、その光景に぀いお/
    /あるいは、珟圚の時間の䞭で哲孊を行うこず、哲孊者であるこずの意味/

    哲孊者が芳念ず栌闘/闘争し科孊者が物質を解剖/解䜓し芞術家がむメヌゞ/像ず遊戯/舞螏する。宇宙のマテリアルずしおの物質ず芳念ずむメヌゞ/像。 蚀葉がその栌闘/闘争ず解剖/解䜓ず遊戯/舞螏を貫通しお行く。物質ず芳念ずむメヌゞ/像の祝祭のプロモヌタヌにしおディレクタヌである蚀葉。蚀語こそが物質ず芳念ずむメヌゞ/像の手配垫だ。䞖界は蚀語によっお物質ず芳念ずむメヌゞ/像に腑分けされ、蚀語によっお物質ず芳念ずむメヌゞ/像が統合され䞖界が出珟する。蚀語だけが物質ず芳念ずむメヌゞ/像の盞互的結合ず分解を可胜にする。宇宙の統合者の蚀語が物質ず芳念ずむメヌゞ/像を合流させる。
     
    哲孊ず科孊ず芞術は党く異なった圢匏/内容で䞖界を蚘述しおいるのだが、蚀葉のもずでそれらが統䞀され単䞀の党䜓性の䞭で接合し再構築されるこずさえありえるのだ。䞭沢新䞀のカむ゚・゜バヌゞュCahier Sauvageの蚀葉を匕甚するならば再構築は「第䞉次圢而䞊孊革呜」ず呌ばれるこずになり、今この時は革呜前倜ずなる。わたしたちの倜、その䞉床目の革呜の前の倜。

    しかし、蚀うたでもないこずだが、それが宗教的なるものではないこずだけは確かだ。終わっおしたった栄光の日々の郷愁ず珟代の哲孊ず科孊ず芞術の無力さに嘆き、厩壊した神々の残骞の切れ端を搔き集め寄せ集め、寄朚现工のように神々をかたち䜜っおも、同じこずがくりかえされるだけでしかない。たた、珟代自然科孊の延長線䞊にもそれは存圚しない。䞻䜓から玔粋に分離しおいる客䜓しか蚘述の察象にするこずのできない、珟代自然科孊は哲孊、芞術が扱う事柄ず接合するこずは原理的に䞍可胜ずなっおいる。珟代自然科孊の圧倒的な勝利ずその限界は䞻䜓からの離反ず自由に根拠を持぀。

    誀解のないように、明確に曞き添えるけれど今曎だけど「第䞀次圢而䞊孊革呜」は宗教であり「第二次圢而䞊孊革呜」は自然科孊である。わたしたちの未来はその向こう偎にある。宗教ず科孊を超えた堎所にわたしたちの未来が存圚しおいる。宗教ず科孊の勝利ず敗北。宗教ず科孊の地平線の向こう偎。そのこずをわたし/わたしたちは䜕床も蚀わなければならない。数々の茝かしき勝利に酩酊し敗北を忘华し、再びの誀りず倱敗ず悔恚を行わないために。

    物質ず情報の饗宎が日々の暮らしずなり、曞割のような莋䜜の神が日々の人人を救枈する振りをする神々の黄昏の時間の䞭で、客䜓の論理からの超越を攟棄した科孊が君臚する䞖界の䞭で、䞻䜓ず客䜓を貫く〈根源的なるもの〉を探し求める者たちが圷埚うこずになる。䞀時的な仮称ずしお、哲孊者か科孊者か芞術家である者たち、それらの幟぀かを重ね合わせた者たち、あるいは、その䜕れでもない䜕ものでもない者たち、圌ら圌女ら圌ら圌女らではない者たちが芋぀け出す〈根源的なるもの〉がひず぀/耇数の蚀葉で宇宙を蚘述するこずになる。物質ず芳念ずむメヌゞ/像を撃ち抜くひず぀/耇数の蚀葉。

    No.1千葉雅也は小説家なのか、それもたた、正しくもあり誀りでもある。あるいは、小説「゚レクトリック」は哲孊者・千葉雅也の䜙技専門倖の技芞じゃない。/そしお、小説のタむトルには小説家の秘密が隠されおいる。

    哲孊/哲孊者の蚀葉ず小説/小説家の蚀葉が衚面的に芋掛け䞊同じもののように芋えお、本圓は党く異なる別のものであるこずを瀺すために、哲孊ずは䜕であるのか、小説ずは䜕であるのか、少しだけほんの少しだけ、凄く凄くシンプルに疟走するように話したいず思う。そんなこずをわたしが十党に語るこずなんおできはしないんだけど、千葉雅也の「゚レクトリック」に぀いお話すためには避けるこずができないんだ。「゚レクトリック」は小説なんだけど、でももしかしたらこれは小説ではないのかもしれないんだ。別の䜕か
     
    小説「゚レクトリック」は哲孊者の䜙技じゃない。ずわたしは思っおいる。では、千葉雅也は小説家なのか、それもたた、正しくもあり誀りでもある。小説の創造者を小説家ず呌ぶのであれば千葉雅也は小説家であるこずは正しいこずになる。だけど、それは「゚レクトニック」が小説であるこずを前提にしおいる。仮にその小説が小説ではなくもっず別の䜕かであるずしたら、急速に千葉雅也が小説家であるこずが自明ではなくなっおしたう。どうどう巡りはこれくらいにしお、哲孊ずは䜕であるのか、小説ずは䜕であるのか、
    をビナンビュンず埌ろを振り返らずに前だけを芋お駆け足で語っお行こう。
     
    そしお「゚レクトリック」ずは䜕かをわたしなりに蚀葉で蚀い衚しおみよう
     
    「゚レクトリック」はタむトルが衚しおいるように〈電気的/電子的〉なんだ「デッドラむン」「オヌバヌヒヌト」「マゞックミラヌ」千葉雅也の小説のタむトルはい぀も存圚のありようのかたちそのものだ。千葉雅也がそうするこずには鮮明な理由があり、そのこずがこれが䜕かであるのかずいう問いの応答ぞ導くこずになる。小説のタむトルには小説家の秘密が隠されおいる。

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    No.2〈抂念concept〉の機械ずしおの哲孊/材料・玠材化された蚀葉が〈抂念concept〉を䜜り出す。/哲孊の蚀葉は小説の蚀葉ず違う。

    /〈抂念concept〉の機械ずしおの哲孊/
    哲孊ずは〈抂念concept〉の機械であり、〈抂念concept〉の建築である。埓っお哲孊者ずは〈抂念concept〉の機械の蚭蚈者/補䜜者/技術者であり〈抂念concept〉の建築の建築家/建造職人/技術者である。哲孊は〈抂念concept〉を組み合わせたテヌれの機械であり䌜藍である。無数の哲孊が䞖界には存圚しおいるが、党おが〈抂念concept〉を原子ずしお分子ずしお合成されおいる。だから哲孊を構築する哲孊者が行うこずは、始めから終わりたで〈抂念concept〉の創造であり砎壊ずなっおしたう

    /わたし/わたしたちの内的な䞖界ず倖的な䞖界を぀なぐ蚀葉/意味/
    わたしが感じおいるこず思っおいるこず考えおいるこずを衚珟し、あなたにそれを䌝えるためのものずしおの蚀葉。蚀葉がわたしが感じおいるこず思っおいるこず考えおいるこずに、かたちずいろず芋出す。䞍定圢で䞍明な䜕かが蚀葉によっお意味を持぀。それがわたしの倖ぞず向かう。蚀葉はわたし/わたしたちの内的な䞖界ず倖的な䞖界を぀なぐ。意味の入れ物であり乗り物である蚀葉。意味の容噚ずしおの蚀葉。蚀葉の容噚の内容ずしおの意味。

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    /意味の誕生/蚀葉の誕生/
    意味は単数/耇数の䞻䜓ず客䜓が混圚し融合ず分裂を繰り返す混沌ず秩序の時空の䞭で生成消滅する。時空の䞭で䜕かしらの䜜甚を倖ぞ䞎えるひず぀のかたちずしお圢成されるひず぀のたずたりの䜕かが意味ずしお抜出される。ただ呜名されおない裞の赀子の意味。蚀葉が生成した瞬間の意味を自身の䞭ぞ取り蟌む。あるいは、生成したばかりの意味自身が厩壊しないように自ら倖皮を䜜っお皮子のように意味を保存する。新しい意味は蚀葉ずいう容噚/皮子の䞭に保存される。意味の誕生ず蚀葉の誕生。入れ物ずその内容物。
     
    /単数から出珟する抜象の姿をした意味である〈抂念concept〉/
    〈抂念concept〉ずは䞖界にこれたで存圚しおいなかった新しい抜象のこずでありその意味のこずであり、それは単数の䞻䜓ず客䜓によっお䜜り出される。単数から出珟する抜象の姿をした意味。出自がひずりから生たれたこずによっお〈抂念concept〉は既存の単語で蚀い衚すこずが䞍可胜なものずなる。さらにそれが抜象であるために、敢えお単語で衚珟しようずすれば奇劙な造語を䜿うしか方法はない。〈抂念concept〉を蚘述するためには、既存の蚀葉を捻じ䌏せ倉圢させ匕き延ばし圧瞮し文を組み立おる他に方法はない。論理ず意味が耇雑に入り組んだ〈抂念concept〉を衚珟した文章を前に人々は右埀巊埀するこずになる。そうした意味においお、〈抂念concept〉は埓来の蚀葉ではない。そこに意味は存圚するがそれはただ蚀葉になる以前の蚀葉ならざる䞍定圢の蚀葉であり未来の蚀葉である

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    /〈抂念concept〉の機械である哲孊は぀ねに既存の蚀葉より先行する/材料・玠材化された蚀葉が〈抂念concept〉を䜜り出す。/

    〈抂念concept〉の機械であり構築である哲孊の行為は぀ねに既存の蚀葉より先行する。哲孊が曞かれおある文章が難解なのはそうした理由がある奜き奜んでそうしおいるわけじゃないんだ。哲孊の文章の䞭の蚀葉は〈抂念concept〉の材料/玠材ずしおの蚀葉だ。それは単数/耇数の䞻䜓ず客䜓を超えお䞖界の䞭に浮遊しおいる意味を、壊すこずなく厩れるこずなくそのたたの姿かたちで倧切に入れおおくための入れものずしおの蚀葉でない。哲孊の蚀葉は蚀葉を〈抂念concept〉を䜜るための道具ツヌルずしお䜿う。喩えれば、箱を䜜るために朚の板を甚意し立方䜓を組み立おるこずに䌌る。「箱」ずいう〈抂念concept〉ずそれを䜜るための材料/玠材である「朚の板」ずいう蚀葉。方法の蚀葉が䜿い尜くされ目的の抂念が生たれる。

    材料/玠材化される蚀葉。〈抂念concept〉を産出させるための仮構のための蚀葉。哲孊の蚀葉を曞くこずずは蚀葉を材料ずし〈抂念concept〉の機械を補䜜するこずであり、哲孊の蚀葉を読むこずずは蚀葉ずいう材料からなる〈抂念concept〉の機械を起動させるこずである。曞かれた哲孊の蚀葉は抂念のための仮の材料/玠材でしかない。い぀いかなるずきも。

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     No.3〈有限の䞭の無限〉の宇宙ずしおの小説/あるいは、小説は宇宙のマテリアルずしおの物質ず芳念ずむメヌゞ/像のすべおを内包する。

    /小説ずいう圢匏の怪異性/〈有限の䞭の無限〉の宇宙ずしおの小説/
    衚珟の圢匏の䞭で小説ずいう圢匏が持぀怪異さにたさるものは存圚しない。
    小説が有する怪異性の根源はそこに無限が内包されるこずにある。有限の䞭の無限。無限が入れ蟌たれた有限の物質。小説ずは無限を封印するこずが出来る有限の物質で構成された有限の容噚であり、合理の存圚であり非合理の存圚だ。長線小説ずもなれば自身の怪異性によっお衚珟は自壊ず再生の混沌ず秩序の錯綜した巚倧な鯚のような郜垂の様盞を垯びるこずになる。蚀語補の物質ず芳念ずむメヌゞ/像の存圚の党おが小説ずいう圢匏が生み出す有限の䞭の無限の堎所で自由ずなり、論理をやすやすずするする超越しお行く。裏返せば、無限がそこに存圚しなければそれが小説ずなるこずはできないずいうこずになる。〈有限の䞭の無限〉ずいう䞍可解な事態を飲み蟌むこずができない者は、小説を読むこずはできないし小説を曞くこずはできない。小説のようなものず小説の決定的な違いがそこに存圚しおいる。圓然のこずながら小説家ずは無限を玠手で掎み取り有限の物質の䞭に閉じ蟌める魔法䜿いずいうこずになる。小説ずいう非合理を取り扱う者は魔法を䜿う者なのだ。

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    /小説を物語、あるいは、䞖界の描写ず限定しおしたうずそのこずが分からなくなる。/蚀葉が宇宙を䜜り出すこずができるこず、怪異性ず非合理性。/

    小説を物語を物語るための方法、あるいは、䞖界を描写/蚘述するための方法ずしお限定しおしたうずそのこずが分からなくなっおしたう。物語ず描写を吊定しおいるのではない。物語になるこずのできない物語から零れ萜ちる非物語、描写するこずのできない描写から溢れ出る非描写、それらの物語でも描写でもない蚀葉たちを小説は排陀するこずなく棄おるこずなく拟い䞊げるこずができる。宇宙のマテリアルずしおの物質ず芳念ずむメヌゞ/像の党郚が小説の内郚に吞い蟌たれ内包される。意味ず無意味ず非意味のすべお。そのこずによっお小説は宇宙になる。「宇宙的」なのではない。小説は宇宙なんだ。物理的物質的有限的存圚の小説宇宙。蚀葉が宇宙を䜜り出すこずができるずいうこず、その怪異性ず非合理性。小説は実圚する物質的非合理なんだ
     
    小説の蚀葉は哲孊の蚀葉のように〈抂念concept〉でもなければ〈抂念concept〉の機械/建築でもない。たた〈抂念concept〉を䜜るための材料/玠材ずしお限定されたものでもない。小説の蚀葉は宇宙であり宇宙の断片であり、その蚀葉を切り取れば肉䜓から血が滎り萜ちるようにしお、そこから無限が溢れ出お来るこずになる。宇宙の身䜓ずしおの小説の蚀葉たち
     
    哲孊/哲孊者の蚀葉ず小説/小説家の蚀葉は同じもののように芋えお、党く異なった別のものなんだ。〈抂念concept〉の機械/建築ず宇宙の身䜓。同じ蚀葉でありながらも、それらは党然別のものを圢成し生み出しおいる。

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     No.4革呜前倜の哲孊者・千葉雅也はいかにしお小説家ずなったのか。/哲孊者もたた身䜓を持぀ずいうこず、そしお、行為するずいうこず。

    革呜前倜の時間の䞭の哲孊ず哲孊者であるこず、その意味。そしお、小説ず小説家であるこず、その意味。〈抂念concept〉の機械/建築の工䜜者/砎壊者である哲孊者ず宇宙/ラビリンス/コスモスの小説の創造者である小説家珟代の日本の䞭で哲孊者であり、尚䞔぀同時に、小説家であるこず。千葉雅也の堎合、それは圓然のこずずしお実行される。哲孊者・千葉雅也は自身の哲孊を敢行するために小説家ずなる。千葉雅也の蚀葉には党く異なる哲孊の蚀葉ず小説の蚀葉の䞡方が必芁なんだ。䜙技専門倖の技芞ではない。
     
    哲孊の倖にあるもの。〈抂念concept〉の機械の倖郚に存圚するもの。哲孊者がその哲孊の思考を駆動させる時、必然ずしおその倖郚が姿を顕す。〈抂念concept〉の倖偎。宇宙のマテリアルずしおの物質ず芳念ずむメヌゞ/像。芳念の闘争ずしおの〈抂念concept〉の機械が砂塵を巻き䞊げごうごうず蜟音を唞りながら地平を疟走する。倖偎で宇宙のマテリアルずしおの物質ずむメヌゞ/像が犇めき合う。哲孊者は慄く。䞖界の存圚のありようの謎を解明しようずする哲孊の営為の切実な実質さず避け難き空虚さ。物質ずむメヌゞ/像が哲孊者を誘惑する。哲孊が物質ずむメヌゞ/像を枇望する。

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    哲孊者・千葉雅也が行為する。身䜓を䜿っお。航跡ずしお宇宙のマテリアルの物質ずむメヌゞ/像が隒めき立぀。哲孊者もたた身䜓を持぀ずいうこず、そしお、行為するずいうこず。その自明でありながらも必ずしも自明ではないこず。思考ず行為。哲孊者・千葉雅也は身䜓を持぀哲孊者ずしお思考ず行為の間を反埩する。物質ず芳念ずむメヌゞ/像の森の䞭で千葉雅也の身䜓が朚々ず䌎に颚に揺れ葉ず䜓衚が擊れ合い音を立おる。あるいは、物質ず芳念ずむメヌゞ/像の海の䞭で千葉雅也の身䜓が魚ず鯚の矀れず䌎に氎に抗い氎流ず䜓衚が捩じり合い枊が生たれる。〈抂念concept〉の機械が組み立おられ駆動し芳念が氟濫し思考の音楜が奏でられ、同時に、行為の無数の軌跡が、物質ずむメヌゞ/像のドロヌむングずしお描出され、宇宙の身䜓が誕生する。
     
    革呜前倜の哲孊者・千葉雅也が小説家になる。蚀葉たちが宇宙の身䜓ずなり小説の蚀葉ずなる。身䜓を持ち行為する哲孊者ずしお、その哲孊ずしお、その哲孊ならざるものずしお、物質ず芳念ずむメヌゞ/像のドロヌむングずしお宇宙の身䜓ずしお、小説を曞く。千葉雅也の䜓の行為が小説宇宙の䞭で蚀語補の物質ず芳念ずむメヌゞ/像ずなる。無限を内包する有限の物質である小説の創造者・小説家。千葉雅也は魔法䜿いずなり〈抂念concept〉の機械/建築の倖郚に出る。それは哲孊者・千葉雅也による小さな革呜でもある。

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     No.5「゚レクトリック」/氟濫の〈電子感芚〉/措氎的ラスト・シヌン/存圚ず非存圚が重ね合わされ波が誕生する。

    電気仕掛けの宇宙、千葉雅也の小説「゚レクトリック」。機械仕掛けの宇宙ではなく電気仕掛けの宇宙。そこでは〈電子感芚〉が氟濫し溢れ返っおいる〈電子感芚〉ずは目では芋るこずのできない埮现で俊敏な電子的存圚が生成する䞍可芖の電気的䜜甚が、䞖界の存圚のありように䜜甚し決定するずいう感芚であり、揮発性の芳銙を挂わせ匟ける瞬間性ず分解し散逞し欠片ずなっお行く厩壊性ず予期するこずなく襲来する皲劻のような突然性が混合した、゜リッドでありながらもフラゞャむルな感芚だ。〈電子感芚〉には必然が決められたはずの行き先を芋倱い圷埚う迷路の耇雑性ず、偶然が無造䜜に投げ出され萜䞋しお行く堎所の受け取るこずになる恩寵の単玔性が亀錯しおいる

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    「゚レクトリック」にはそうした〈電子感芚〉が満ち溢れおいる。出来事は歯車ず梃子ず滑車ず車茪で䜜られた機械仕掛けの宇宙の軋む重量的な出来事ずは異なり、空䞭での無重力的な浮遊の遊戯を思わせる。幟人かの登堎人物たちが甚意された舞台で物語を語るのだが、それはたるでプラスチックず金属のボディにアルミ箔で線たれた衣装を着たパペットが織り成す劇のようにも芋えるのだ。パペットには血も流れこころも肉䜓もあるのだが、存圚のありようが䜕凊たでも〈電子感芚〉で満たされ、内的も぀れさえもドラむだ。
     
    ラスト・シヌンが「゚レクトリック」の盞貌を決定付ける。これが他のものであったずしたら小説は党く違う衚情を持ったものになっおしたっただろう「゚レクトリック」のラスト・シヌンは圧倒的で衝撃的だ。〈電子感芚〉が序砎急を砎り盎角に収斂し、存圚ず非存圚が重ね合わされ波が誕生する。
    〈千葉雅也小説宇宙〉が開闢の音を響かせ波が海ずなっお䞖界を芆い尜くす

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    No.6悪魔祓い、そしお、レクむ゚ム/蚘憶に花束を捧げるために

    雷郜・宇郜宮、英雄の父、母、効、家族、家、思春期の時間ず空間、そしお蚘憶、千葉雅也はそうした自身の生の時間ず蚘憶の断片を小説の䞭に攟り蟌み解き攟぀。千葉雅也の内的䞖界にしか存圚し埗なかったそれらの断片が、蚀葉ずなっお小説宇宙ぞ飛来し䞀郚ずなっお行く。それは快楜でもあり痛みでもある。自身から切り離されるこずによる痛みず宇宙ずなり氞遠ずなるこずの快楜。千葉雅也の小説は必然的に悊楜ず痛みの綯い亀ぜずなる。そのこずが千葉雅也の小説に透明性をもたらす。混濁性の圌方ずしおの透明性。

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    倱われおはいけない壊れおはいけないものたちずこずたちが、小説の䞭で、氞遠の時間ず空間ずしお保存される。ノスタルゞアずメランコリア。哲孊者ずしお哲孊を行うこずではそれはなく、千葉雅也は小説家になるこずでしかその蚘憶に花束を捧げるこずができなかった。千葉雅也は小説を曞くこずによっお、自身に取り憑く生の時間ず空間ずその蚘憶を祓うこずになる。その小説は、或る意味においお、悪魔祓い、であり、そしお、レクむ゚ムなのだ

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    あずがき1〈電子感芚〉の系譜/あるいは、物質ず芳念ずむメヌゞ/像の手配垫たち。/皲垣足穂ず柁柀韍圊ず、ゞョれフ・コヌネルずベルナヌル・フォコンず鎚沢祐仁ずたりのるうにいずムットヌニず、それからそれからそれから。

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    Bernard Faucon

    〈電子感芚〉の系譜に぀いお、少しだけほんの少し。〈電子感芚〉の系譜ず物質ず芳念ずむメヌゞ/像の手配垫たちに぀いお語り始めるず終わるこずができなくなっおしたうんだ。〈電子感芚〉の雲を身に纏う圌ら圌女ら圌圌女ではない䜕ものでもない者たちが、物質の重力から芳念の拘束からむメヌゞ/像の執着から自由になり、物理ず内的葛藀ず劄想的固着から無瞁に、宇宙のマテリアルずしおの物質ず芳念ずむメヌゞ/像の間を倉幻自圚に浞透し暪断する

     星の王様・皲垣足穂、暗黒のプリニりスにしお想像力の結晶の幟䜕孊者であり狩猟者にしお錬金術垫・柁柀韍圊、倢の箱の庭垫・ゞョれフ・コヌネル、正方圢の氞遠の写真家・ベルナヌル・フォコン、、ブリキ现工の圢而䞊孊の絵垫・鎚沢祐仁、真倜䞭の時間仕立おのパステル料理人・たりのるうにい、遊星ず圗星を叞る倩界の機械技垫・ムットヌニ、それからそれからそれから 

    〈電子感芚〉の系譜に連なる者たちが、今日もわたしの倜の倢の䞭で賑やかに遊泳しおいる。也いた透明なひかりずやみに包たれわたしは自由になる。人ずしお生たれ人の䜓を持ち人の生の枠の䞭でのたう぀わたしが宇宙のマテリアルずなり自由になる。わたしは物質であり芳念でありむメヌゞ/像であり、同時に、物質ではなく芳念でもなくむメヌゞ/像でもない。〈電子感芚〉に圩られし物質ず芳念ずむメヌゞ/像の手配垫たちに、手を匕かれおわたし/わたしたちは未来の蚀葉ぞの道行きに向かうこずになる。倜のその奥の䞭で 

    千葉雅也「゚レクトリック」、〈電子感芚〉の系譜に倖䌝ずしお蚘録する。

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    Bernard Faucon
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    Joseph Cornell
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    鎚沢祐仁

    あずがき2倫理ずしおの「哲孊」、、あるいは、倫理以前の䞖界の存圚の仕組みずありようを蚘述するための哲孊

    時折りではなくしばしば、人は生き方、矜持、䜜法なりの芏範に「哲孊」ずいう名称を䞎えるこずがある。日々の人人の暮らしの䞭で。動物であるこずから離脱し自由になった結果、自然から远攟された䞍定圢な人間の生の営為の方向性を決めるために必芁な矅針盀ず地図。その呌び名ずしお「哲孊」。わたしたちにずっお「哲孊」ずは無数の道が描かれた地図であり遞び取られた歩むべきひず぀の道筋ず蟿り着くべき堎所である。認識ず芏範が混然䞀䜓ずなり、認識は芏範のためのものずしお芏範は認識のためのものずしお盞補的に存圚する。人が人ずしお行うべき守る倫理的な事柄ずしおの「哲孊」。
     
    しかし、ここではそうした意味での「哲孊」ではなく、䞖界の存圚のありようを解き明かし仕組みを蚘述するものずしお哲孊を捉えた。芏範の前に䞖界が存圚しおいるずわたしは思っおいるからだ。芏範ず認識を分離するこずが困難なこずは承知しおいる぀もりだ。哲孊が明らかにするものは必ずしも人に優しいものではない。䞖界の存圚のありようは人にずっお残酷なものなのかもしれない。それでもその地点からしか人は生きるこずができないずわたしは思っおいる。人ずしお行うべきこずを人が行うために哲孊が必芁なんだ
    倫理以前の䞖界の存圚のありようを蚘述するための哲孊、それが必芁なんだ

    あずがき3「第䞉次圢而䞊孊革呜」ずしおの䞭沢新䞀のレンマ孊の詊みに぀いお。/物質界を人間を通しお芳念ずむメヌゞが倉曎する回路が存圚する

    「第䞉次圢而䞊孊革呜」ずしおの䞭沢新䞀のレンマ孊の詊みが有効か無効なのかわたしがそれらをどのように考えおいるのかはここでは曞かない。レンマ孊の野心的詊みを諞手を挙げお同意する぀もりはない。でも党面的に吊定し拒絶する぀もりもない。そこには数え切れないほどの驚異ず疑問がある。
     
    粘菌の挙動をロゎスではなくレンマでしか理解できないずいう認識は誀りではないかずいう疑問。同様に珟圚の量子力孊理論は厳栌にロゎスによっお蚘述されおいる。仮にそれが䞍完党なものであり芳枬されおいる事象を正確に説明するこずができない郚分があるからずいっおロゎスを吊定する理由にはならない。ず思う。倩動説から地動説ぞ、ニュヌトン力孊からアむンシュタむンの盞察性理論ぞ、そしお、量子力孊ぞず倉転しお行く。しかし、だからず蚀っおロゎスが吊定されたわけではないし、ロゎスが限界ずなったわけでもない。物質界を理解する方法ずしお珟代自然科孊が甚いおいるロゎスは、䟝然ずしお匷倧な力を有しその理を解く唯䞀の方法であり続けるだろう。

    䞖界は物質界だけで成立しおいるわけではない。そこには芳念もあればむメヌゞ/像もある。物質界の法則だけでは歎史の歯車の回転を説明するこずはできない。フランス革呜も本胜寺の倉も䞖界倧戊も栞兵噚の出珟も、それらは物質ず芳念ずむメヌゞ/像が撚り合わせられた物質界の法則を超越した、宇宙的事象であり、それを統合的に解明し蚘述する方法は未だ存圚しない。
     
    芳念ずむメヌゞ/像が人間ずいう存圚を通しお物質に䜜甚するこずは明癜だ。物質界を芳念ずむメヌゞ/像が倉曎する回路が存圚する。しかし「第二次圢而䞊孊革呜」の珟代自然科孊は物質ず芳念ずむメヌゞ/像の盞互䜜甚に぀いおは完党に無力だ。だからどうしおも「第䞉次圢而䞊孊革呜」が求められるんだ

    レンマをロゎスの䞭に組み蟌みこずはできなしロゎスもたたレンマの䞭に組み蟌むこずはできない。しかし、理由も仕組みも分からないが人間の内郚ではロゎスずレンマが共存し協働しおいる。難解で耇雑な屈折した謎の話だ。

    画像

    千葉雅也の「゚レクトリック」の〈電子感芚〉。〈電子感芚〉が理法/論理/蚀/ロゎスlogosを超えお䞖界に回遊しおいる。「第䞉次圢而䞊孊革呜」革呜前倜の時間の䞭で哲孊者/小説家・千葉雅也の蚀葉がわたしたちの前で、繊现に華麗にダンスし、閃く光のようなステップが空䞭で仮固定されお行く

    あずがき4〈千葉雅也哲孊〉の党貌のためのスケッチ/あるいは、哲孊の倖郚ず内郚を぀なぐもの/千葉雅也さんを巡る幟぀かのリンク。

    仮定ずしお千葉雅也の哲孊を以䞋のような数匏で蚘述し、ずいう話は・・・えっずうんず、たたの機䌚にしよう。凄く長くなっちゃうからね。あずがきが本線より長くなっおしたう。本圓はこの蚘事は小説「゚レクトリック」が単行本ずしお刊行されおから曞圱も含んだものずしお曞こうず準備されたもの。千葉雅也さんの小説の本の装䞁はすごく玠敵なんだ。でも刊行を埅っおいたらい぀たでたっおも「゚レクトリック」の蚘事がリリヌスできない
     
    ずにもかくにもずりあえずこれにお本日の講談は埡仕舞べんべん/匵扇   〈了〉の前にすっず千葉雅也さんを巡るリンクを挟み蟌む。べんべん

    〈了〉

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    がんやりずずりずめもないこずを考えるこずが䜕より奜きです。映画、小説、挫画、音楜、アヌトを深く愛しおいたす。生業ずしおテクノロゞヌに関わっおきたした。この堎では、わたしのずりずめのない蚀葉の断片を曞き連ねおゆきたいず思いたす。

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