
おるだけで。
数年前、次男と2人で熊本に行った。
部活の遠征が中止となって、
宿のキャンセル料ももったいないし、
「行ってみたい!」とも言う。
そんなわけでの、母子2人旅である。


上から見ていると、「雨が降る」とは
こういうことかと改めて思う。
大観峰を下り、宮地駅方面へ。
北風パンチという作家さんの【北風商店】に行ってみたくて、最寄りの阿蘇神社付近に車を停める。

門前町を通りながら、北風商店のある旧女学校跡を目指す。
この門前町が、また良いのだ。
自然な樹形を保った雑木が、たくさん植えられていて、
至る所に水が湧き出ている。

その湧き水の一つに、
水みくじの看板があって、
引いてみた。
熊本弁で、
「あんたがおるだけで 心強かやつは
いっぱいおるとばい」
そう書かれていた。

このおみくじを引くのは、
ほぼ観光客かもしれない。
それでも、日常然り、
自然災害然り、
どうしようもない無力感を感じた時、
この言葉が、どんなに人の心を
軽くしただろう。


「そん期待に応えている」最中の次男

おしゃれなカフェや雑貨屋が並ぶ。




頑張らねば、
役に立たねば、
結果を残さねば。
そういう時の体はガチガチだ。
頑張って、
役に立って、
結果を残せば、
確かに誇らしい。
でも、それは、誰に誇りたいんだろう。

頑張れない時も、
目立って役に立てない時も、
結果を残せない時も、
おるだけで、
あんたがおるだけでいいんだと。
言われてうれしい言葉は、
子どもたちにも、
誰かにも、つたえたい。
おすそ分けしたい。
相手はどんなに、うれしいだろう。