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パラサむトな私の日垞 第4話決意のルヌゞュ

    いしも ずもり

     カレンダヌが最埌の䞀枚になるず街は、金や赀や緑で圩いろどられ、人も街も゜ワ゜ワしおくる。
     『クリスマス』  それは、悠にずっお䜕の関係も興味もないむベントだった  が、今幎は䜕だか違った。
     ふいにクリスマスカラヌのポスタヌに目が留たる。赀いドレスを身にたずった県力めぢからの匷い女優がこちらを芋぀める䞭吊なかづりポスタヌ、この冬限定の口玅の広告だった。
     
     『この冬あなたはどうなりたい——』
     
     そのキャッチコピヌから目が離せなくなる。

     『あなたはどうなりたい  か。私は  』

     

     その日のうちにファッション雑誌を買い、翌日から、寄り道で到底行くこずのないデパヌトぞ通うようになった。初日は、ショップに入る勇気もなく、入口に展瀺しおある服をひっそりず芋るだけで終わった。店員が近寄っおくる気配があるず、途端に逃げ出しおしたうのだ。自分みたいな地味な女にどんな服が䌌合うのか、皆目かいもく芋圓も぀かない。かずいっお店員に盞談する勇気もない。毎倜、雑誌ずにらめっこしおは、明日こそはず狙ねらいを定めた服を探しに行く。぀いに『この服』ず心に決めお、そのショップに入った。

     倧人しそうな店員がにっこりず笑いかけおくる。この人なら倧䞈倫そうだ。腹を決めお、その店員にスマヌトフォンで撮った雑誌の写真を芋せ、『心に決めた服』を探しおもらう。䞊品なデザむンのベヌゞュのモヘアニットが手枡され、詊着しおみる。
     
    「  倉じゃないですかね」

    「ええ。お䌌合いですよ  」
     
     最埌の沈黙がひっかかる。
    『誰にでもそう蚀うのかな 買っおくれれば、なんだっおいいもんね  』
    倉にやさぐれおいるず、店員が次の蚀葉を発する。
     
    「そちらもずおもお䌌合いですけれど、お客様だずこちらの色味の方がお䌌合いだず思うのですが、よろしかったら詊しおみられたせんか」
     
     それは、今詊着しおいるニットの色違いで、自分だず絶察に遞ぶこずのない淡いミントグリヌンの色味だった。
     これたで着たこずのない色の服を着るのは、気が進たないし、人に芋せるのにも勇気がいる。い぀ものように断ろうずした  が、『自分を倉えるためにここにいるのだ』ず思い返し、勇気を出しお着おみるこずにした。

     さぞかし鏡に映る自分は違和感があるだろうず予想しおいたが、そこにはい぀もより顔が明るく品のある女性が䜇たたずんでいた。
     
    「お客様、いかがですか」
    「あ  はい」
     
     カヌテンをそろりず開けるず、詊着姿を芋た店員の顔がパッず華やいだ。

    「やっぱり いいですね。先ほどより、お顔写りも良いですし、華やかに芋えたすよ」
     
     詊着宀から出お、蛍光灯の圓たる倖の党身鏡で改めお芋るず、たすたす顔が明るく、自分で蚀うのも䜕だがずおも䌌合っおいるず感じた。
     
    「あ・ありがずうございたす。今たでこんな色の服を着たこずがなかったので自信がなかったのですが、気に入りたした。これにしたす」

    「かしこたりたした。ボトムスは倧䞈倫でしたか」

    「あぁ  。じゃぁ店員さん、これに䌌合うスカヌトかパンツを芋繕み぀くろっお頂けたすか」

     店員は、ひざ䞈のリブのニットスカヌトや、短めのタむトスカヌトや、ストレヌトパンツなどを持っおきた。色合わせや雰囲気の説明を聞きながら、その店員ず䞀緒に服を遞ぶのはずおも楜しいものだった。最終的に癜に近いグレヌのひざ䞈のリブニットスカヌトに決めた。
     
     これたで、近くの量販店で詊着もせずにMサむズの無難な無地の服しか買っおこなかった悠にずっお、オシャレ女子の仲間入りを果たせたような気持ちになった。そしお背䞭に矜が生えたように、身も心も軜かった。
     『デパヌトで服を買うなんおおこがたしい。店員に地味な女が䜕しに来たんだず思われる』ず自分で自分にストップをかけおいた。自分が奜きな服を買うこずを咎ずがめる人なんお誰もいなかったのに。

     『私はこうあるべき』ず呪のろいをかけおいたのは、他でもない、自分自身でしかなかったこずに、今曎ながら気付いたのだった。

     その翌日は、デパヌトの階のコスメ売り堎ぞ向かった。少しの自信ず勇気を携たずさえお――。

     

     さらにその数日埌、時間䌑をずった仕事垰り、先日そろえた『勝負服』を身にたずった悠は田河駅の3぀前の『山䞊やたなみ高等孊校前』の駅に降り立っおいた。駅から北西にしばらく歩くず懐かしい母校が芋えた。LIMEの画面を映したスマヌトフォンを握りしめ、深呌吞をひず぀。

    『よし  自然だよね』
     䜜った文章を䜕床も読み返し、おかしなずころはないか最終確認をする。もちろん䞋校時刻は確認枈みだ。

    <ただ、孊校かな 山䞊文具堂に甚があっお、今、高校の近くにいるんだけど、お茶でも飲たないかな お姉さんがおごっおあげたす>
     
     『LIME送信  ず。え  っず、どれくらい埅぀ 5分くらい 10分 カフェで埅っおた方が自然かな 䟑、嫌だったら、うたく断る理由あるかな』

     送信するず、途端に問題が山積みで、䞍安ず埌悔しかない。1分がずお぀もなく長く感じられた  。居おも立っおも居られないずは、このこずだ。スマヌトフォンを持ったたた、りロりロず同じ堎所を行ったり来たりしお、3分が経過した。぀いにいたたたれなくなり、『送信取消し』をしようずスマヌトフォンを持ち盎したその瞬間、䟑からの着信があり、あわおお電話に出る。
     
     「悠さん、近くにいるの どこ」
     
     「あ  、が・孊校裏の本屋の向かいにあるね  、カ・カフェに行こうかず思っおお  」
     
     今日ずいう日を綿密にシュミレヌションしおいたはずだったが、突然の電話で声がうわずる  。
     
    「あ、わかるわかる 『カフェ・氞遠ずわ』っおずころだよね もう少ししたら孊校を出るからそこで埅っおお」
     
     電話が切れたのを確認しお、倧きく息を぀く。
    『私ったら、息を止めおたんだ  』
     LIMEでやり取りをする予定だったのに電話がかかっおくるずは想定倖だった。
     初めおの䟑ずの電話。電話越しの䟑の声は耳がくすぐったく、䌚話を堪胜たんのうする䜙裕もなかった。こんなに寒いのに、倉な汗をぬぐいながら、足早に目的地に向かっお歩いた。

     コヌトのポケットに手を入れるず『この冬限定の口玅』に觊れた。そのお守りの口玅を握りしめる。
      
    『この冬あなたはどうなりたい――』
     
    『私は  自分を倉えたい 
     自分が奜きな自分になりたい』


    ☞☞☞ 第5話 カフェの店員 ☞☞☞

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    #創䜜倧賞2024 #恋愛小説郚門

     
     
     
    ★note創䜜倧賞2024䞭間遞考突砎★第10回ブックショヌトアワヌド優秀賞☆短線小説を䞻に曞いおいたす。 ※愛媛出身🍊

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