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脳がバイオリンを思い出す。

    2週間前に弾き始めたときは、ちょっとやってみるかというお試し感と、
    ブランクがあるから弾けなくて当たり前の前提100パーセントでした。

    そりゃそうだ。

    これで弾けたら、毎日弾いてクオリティーを維持しているバイオリニストは練習する意味がないことになるし、
    弾かなかった期間に脳と体がバイオリンを弾くスキルを
    「いらないもの認定」するのは当然のこと。

    でも、人間の脳、感覚って面白いものです。

    最初は右手の動き、左手の動き、楽譜の知識、一つ一つの動きがバラバラでどれも劣化しているのを意識していたのですが、
    落ち着いて楽器と楽譜に向き合っていると、集中して弾いているときの感覚がよみがえってきました。

    譜面を追う目と脳の処理と、体の動きが自然に一致する感覚、自分の思い描いた音を再現する感覚。

    ああ、これこれ。

    あくまで感覚です。

    技術的にはまだまだこれからなんだけど。

    これを思い出したことで、やっと
    「あ、これはまた弾けるようになる」
    と感じました。

    目の前の自分の動きは、修正までまだ時間はかかる。

    けれど、脳内に理想のイメージ、感覚があるのなら必ずそちらに向かっていきます。

    最速で進むなら、まずはイメージ、メンタルの調整は欠かせない。

    なんて、気分だけアスリート的に、現実とかみ合うまで痛いヤツだけど、ここは我慢ですね。

    復活の旅はこれから。

     
     
     
    「バイオリンを弾きなよ。それが1番だよ」 20年間のブランク中、たびたび心の隅でささやかれた言葉。53歳で、ようやく弾こうと思いました。 イギリスの音大卒。子どもの障害に向き合う20年を経て、バイオリンをきっかけに人生ごと復活中です。

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