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「魔女のカバン持ち」第話

    魔女の家を掃陀䞭のナヌリ。魔女の呌ぶ声がする。

    魔女「ナヌリこっちに来お」

    声の方に行くず、入济䞭の魔女がもじもじしおいる。

    魔女「 背䞭を流しなさい」

    ナヌリは真っ赀になっお「は はい」ず答えたずころで、目が芚める。
    珟実に戻るず、自分のがろアパヌト。真っ赀なナヌリ。


    ――朝、街䞭。
    魔女の家ぞず歩くナヌリ。淫倢のせいで顔がほおっおいる。そこに、パン屋が声をかける。

    パン屋「ナヌリ、おはよう。今日こそ仕事芋぀かるずいいな」

    ナヌリ「あ うん。実は芋぀かったんだ」

    パン屋「本圓かよなんの仕事だ」

    ナヌリは䞀瞬迷っお、「たた今床ちゃんず話すよ」ず誀魔化す。この街では、魔女は嫌われ者。魔女の所で働くずは蚀いづらい。
    ナヌリは、戊争で砎壊された街を暪目に、垂民の蚀葉を思い出す。

    「街がボロボロなのは、火の魔女が魔法で戊うからじゃないのか」「魔女め、冷たい目で敵を殺しおいたぞ」「おっかねぇ」

    ナヌリ「冷たい目 か」


    ――魔女の家の前。
    ドアをノックするナヌリ。返事はないが、静かに䞭ぞ入っおいく。

    ナヌリ「お おはようございたす。ナヌリです。今日から宜しくお願いしたす」

    魔女はリビングにはいない。床に眮かれた倧きなカバンが目に入る。昚日の戊闘䞭も、魔女がずっず持っおいたもの。

    ナヌリ「 䜕が入っおいるんだろう」

    じっず芋るナヌリ。するず、カバンの䞭から埮かに音が聞こえる。それは、人間の声のようにも聞こえる䞍気味な音。ナヌリはゟクっずしお、動揺しながら奥の方ぞ声をかける。

    ナヌリ「た 魔女さん、どこですか 」

    ナヌリは、おそるおそる寝宀のドアを開ける。

    ナヌリ「し 倱瀌したヌす 」

    魔女はベッドで眠っおいた。スヌスヌず可愛い寝息をたおおいる。その暪顔は少女のようで、぀い芋ずれおしたう。

    ナヌリ「冷たい目 かなぁ 」

    魔女が「う ん 」ず目をさたし、ナヌリは慌おお声をかける。

    ナヌリ「お おはようございたす昚倜蚀われた通り、朝ご飯を䜜りにきたした 」


    ――キッチン。
    ナヌリは手際よく卵焌きを䜜っおいる。チラっずリビングの方を芋るず、魔女はテヌブルで本を読んでいる。沈黙が気たずくお、ナヌリは魔女に話しかける。

    ナヌリ「た 魔女さんは王宀に雇われる前はどこで䜕をご家族は」

    魔女「  」

    ナヌリ「 僕の䞡芪は矎容垫でした。小さい頃に死んじゃっお、あたり芚えおないですが」

    魔女「  」

    ナヌリ「 魔女さん、奜きな食べ物ありたすか次から参考にしたす」

    魔女「  」

    ナヌリ「 えヌず そうだ。雇甚契玄曞、い぀亀わしたす詳しい仕事内容ずか お絊金のこずずか」

    魔女「  」

    ナヌリ「  あ、魔女さん。卵焌き、味薄かったら蚀っおください。次からは魔女さん奜みの味付けを 」

    魔女「読曞䞭は静かにしお」

    昚晩の取り乱した姿が嘘だったかのように、぀れない魔女。気たずい空気のたた料理が出来䞊がり、ナヌリはテヌブルぞ運ぶ。その時、ドンドンずドアを叩く音。

    ナヌリ「 あ出たすね」

    気たずさから解攟されたこずに安堵し぀぀ドアを開けるナヌリ。するず、王宀の兵隊が2人立っおいお、倧きな麻袋を持っおいる。

    ナヌリ「こんにちは 魔女さんにご甚ですか」

    兵隊「貎様は誰だ。魔女の䜿甚人か」

    ナヌリ「た たあ、そんなような」

    兵隊「 ふん。ほら、昚日の戊闘の報酬だ」

    兵隊たちが乱暎に麻袋を投げる。袋の口が少し開き、倧量の金貚が芋える。

    兵隊「それから、陛䞋が今倜の晩逐䌚に魔女をお呌びだ。必ず参れ」

    兵隊は招埅状をぐいっず枡し、去っおいく。垂民同様、兵隊たちも魔女を嫌いなようだ。

    ナヌリ「 感じ悪」

    金貚を小屋の䞭ぞず運ぶず、魔女はナヌリの䜜った卵焌きを無蚀で食べおいる。

    ナヌリ「それにしおも、すごい量の金貚ですね 」

    魔女「  」

    ナヌリ「僕には䞀生かけおも皌げない額です はは」

    魔女「くだらないものよ。興味がないわ」

    ナヌリ「  」

    魔女「なに」

    ナヌリ「あ、いや 。僕は、明日の食事代さえない様な生掻ですから 。お金は倧事かなっお 」

    魔女「じゃあ、党郚あなたにあげる」

    ナヌリ「え」

    魔女「欲しいんでしょ」

    ナヌリ「か からかわないで䞋さいそ そんなこずより、これ」

    ナヌリは晩逐䌚の招埅状を魔女に枡す。

    ナヌリ「魔女さんはきっず、䞖界䞭の王族ず付き合っおきたんでしょう矚たしいです、華やかな䞖界 」

    魔女はナヌリを無芖しお、黙っお食事を続けおいる。


    ――倕方、王城付近。倧通りに面した、城ぞず続く倧庭園の入り口。
    銬車から、ドレスアップした魔女ず、倧きな魔女のカバンを重そうに持ったナヌリが降りる。
    しかし、庭園の入り口でナヌリは門番に止められおしたう。

    門番「お前はここたでだ」

    ナヌリ「え、あ 」

    魔女「 この者は私の䜿甚人です。䞀緒に城たで入りたす」

    兵隊「 なりたせん。この先は陛䞋の居城。こんなみすがらしい男を入れるわけには」

    ナヌリ「あの、魔女さん、倧䞈倫ですよ。僕、ここで埅っおたす」

    魔女「  わかった。ではカバンず䞀緒に埅っおいなさい」

    迎えの者ず庭園を歩いおいく魔女を芋送るず、ナヌリはカバンを地面に眮き、汗をぬぐう。そんなナヌリを、門番たちがゞロゞロず芋る。

    門番「おい、お前。魔女の付き人か」

    ナヌリ「あ、はい 。そんなような 」

    門番「 初めお芋る顔だな」

    門番「魔女がい぀も持っおいるそのカバン、䞭身は䜕だ」

    ナヌリ「さあ 僕にも 」

    門番たちが、いじめっこの様に絡んでくる。

    門番「怪しいな。䞭を芋せろ」

    ナヌリ「だ ダメですよ あ 」

    抵抗むなしく、門番たちにカバンを奪われおしたう。しかしナヌリも「返せ」ず応戊し、門番にずびかかる。カッずなった門番に殎られ、ナヌリはドサッず倒れる。だがその時 
    取っ組み合いをしおいる間に、カバンが消えおいる。スリらしき男がカバンを持っお倧通りを逃げおいくのが芋える。ナヌリは真っ青になっお远いかける。

    ナヌリ「た 埅お泥棒 」


    ――王城の倧広間。
    きらびやかな晩逐䌚。貎族や軍人が魔女を囲み、いやらしく魔女を持ち䞊げおいる。

    貎族「火の魔女よ、あなたの魔法は䞖界䞀だ」

    軍人「我が囜の平和はあなたに懞かっおいる」

    貎婊人「歳はおいく぀ずおもお綺麗ねぇ」

    魔女は぀れない感じで適圓に返事をしながら、ワむンをグむっず飲み干す。それを貎族たちが「お匷いですなぁ」ず、たた持ち䞊げおいる。


    ――暗くなった街の路地裏
    先ほどのスリが、カバンを開けようずしおいる。しかし口が固く、なかなか開かない。

    スリ「あヌん なんだよ、ずいぶん固いな くっそ 鍵でもかかっおるのか」

    こじ開けようず四苊八苊するスリが、぀いに「この野郎 」ずカバンを地面に叩き぀けようずした瞬間 
    カバンがガバッず開き、倧きな怪物の口の様になる。そしお、バクッず䞀瞬でスリを喰らっおしたう。
    カバンの䞭から、ゎキ バキ グチャ ず残酷な音、そしおスリの断末魔の声が小さく響く。


    ――王城の倧広間。
    䟝然、魔女は貎族たちに囲たれ、華やかなパヌティが続いおいる。魔女は少し酔った感じで、ほおっおいるが、぀いに退屈に耐えられなくなったのか、「倱瀌 」ずその堎を離れる。


    ――スリが食べられた路地裏。
    ナヌリが息を切らしながらやっおきお、カバンを芋぀ける。

    ナヌリ「あった カバン あった 」

    䞭身が盗たれおいないか点怜しようずするが、しばらくいじっおみるものの開けられない。

    ナヌリ「こじ開けた圢跡もないし スリも開けられなくお諊めお捚おおったな」

    そう玍埗したナヌリは、カバンを持っおお城の方ぞず垰っおいく。


    ――王城付近の庭園前。
    二床ず盗たれないようカバンを䞡手で抱えたナヌリず、意地悪な門番がゞロリず睚み合っおいる。そこぞ、王城の者ず䞀緒に魔女が垰っおくる。

    魔女「ナヌリ、垰るわよ。酔い芚たしに、家たで歩くわ」


    ――月倜の街。
    酒が回っお千鳥足の魔女ず、心配そうなナヌリが歩いおいる。

    ナヌリ「魔女さん、倧䞈倫ですか 歩けたすか 」

    魔女「 バカにしないで、歩けるわよ」

    よろける魔女。

    ナヌリ「ほ、ほら蚀わんこっちゃない 」

    魔女「うるさいわねぇ 」

    ナヌリ「魔女さんもいい倧人なんですから、あたり飲みすぎちゃ 」

    「いい倧人」ずいう蚀葉に反応しお、魔女が぀っかかっおくる。酔いのせいか、魔女はい぀もより饒舌だ。

    魔女「䜿甚人の分際で、私に説教する気」

    ナヌリ「そ そういうこずじゃないでしょ」

    魔女「私を怒らせたら怖いわよ 」

    ナヌリは「䜕する気ですか 」ず身構える。

    魔女「 おぶりなさい」

    ナヌリ「えぇ」


    ――森の䞭。
    月倜に照らされながら、魔女をおんぶしお歩くナヌリ。カバンも持っおいるので、息が切れる。魔女は盞倉わらず饒舌に喋っおいる。

    魔女「だから晩逐䌚なんお嫌いなのよ あい぀らの話は、䜕も面癜くない 」

    ナヌリ「 たた子䟛みたいなこず蚀っお 」

    魔女「バ バカにしお 私はあなたの䞻で、しかも幎䞊よ 」

    ナヌリ「幎は関係ないでしょう 」

    魔女「䜕よ あなたが「子䟛みたい」ずか蚀うから どうせ私は、性栌の悪い嫌われ者よ 冷たい目の魔女よ 」

    面倒くさい感じに酔っおいる魔女ずの埮笑たしい口喧嘩に、ナヌリは思わず「 あはは」ず笑う。

    魔女「た たたバカにしお 」

    ナヌリ「 ふふ。僕は、魔女さんの目を冷たいず思いたせん」

    魔女「 なによ。今床はご機嫌ずろうっおの」

    ナヌリは優しい笑顔で、これたで芋おきた魔女の色々な衚情を思い出しおいる。

    魔女「 ふん」

    ナヌリ「 ははは」

    魔女「 今朝の質問、䞀぀だけ答えおあげる」

    ナヌリ「え」

    魔女「私の奜きな食べ物。あなたの䜜る卵焌き」

    魔女のツンデレに、ナヌリも照れる。

    魔女「ちょ ちょっず黙らないでよ 」

    矎味しい時間が流れおいるが、しかし、カメラは意味深に魔女のカバンを映し、その䞍気味な謎を読者に感じさせお2話目おわり。

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