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今月の良かったK-POP:2025年3月

    3月は最後の最後まで良いカムバックが続いてなかなか記事を完成させるのに時間がかかってしまいました。そして所謂イージーリスニングブームも落ち着いて各グループが様々な方面に輝いているなと感じる近頃。とはいえ、1つトレンドが生まれたら一気にその流行に染まるのがKPOPの特徴だと思うので(実際「brat」そして「Whiplash」的な流行は密かに流行り始めている気も)、次のブームまでの狭間のような気もしてます。

    YEJI - 💿「Air」
    ♪Air ♪258

    ITZYからは初のソロデビューとなるイェジのデビューEP。表題曲「Air」はビート感の強い無機質でハイパーポップ的な流行の音を取り入れながらも、どこかレトロで華やかなJYP女性アーティストらしいキャッチーさも兼ね備えているのが素敵。特にブンブン鳴るベースだけが響く箇所から「Air Air Air〜」の箇所でパッと煌びやかな音が鳴り始める1サビはこの楽曲の魅力が顕著に表れているな~と。MVも超クールな映像なんだけど、よく見るとイェジが奇妙な動きを沢山していて好きな映像でした。
    収録曲「258」も「Air」が好きなら一緒に好きになれそうなエッジーとポップ両方を兼ね備えた楽曲でオススメ。

    SF9 - 💿「LOVE RACE」
    ♪WARURU

    去年のカムバは2作とも名曲だったSF9の2025年初リリース。まさに「KPOP」ど真ん中をいつもやってくれる彼らですが、今回の表題曲「LOVE RACE」はいつも以上にオーソドックスなスタイルのKPOPで一周回って新鮮に感じられるほど。ここに来てナムドルの王道であるレーサー風コンセプトだったのも凄い。
    ピックアップしたいのは収録曲の「WARURU」。開幕のバイオリンとドラマティックなメロディーの時点で「SF9の音楽だ…」と実感。サビ前の泣きメロやWARURU~連呼のサビなど、まさにSF9に私が求めている要素がコテコテに詰まっていて大好物です。ところでWARURUって何ですか?BIBORAも何かまだ分かっていないのですが…

    INFINITE - 💿「LIKE INFINITE」
    ♪Dangerous

    ベテランINFINITEの15周年記念カムバックとなる今作。
    「Dangerous」は、幅広く愛されそうな軽快なディスコファンク。楽曲としてはシンプルだけど、やっぱり流石の歌唱力&グルーヴ感に説得力があるし、音楽にもパフォーマンスにも成熟さを感じさせてくれますね。
    INFINITEの楽曲は、自分の中で簡単に表すと哀愁!情熱!悲恋!みたいなイメージで、その濃さが大好きなんですけど(The ChaserとかDestinyとか)今作はそこまでこってりした感じではなく今風にブラッシュアップされた温度感に。でも、音楽番組などでのパフォーマンス込みで観ると、奥にある熱さを感じられてより良さを実感。オススメは人気歌謡のONETAKE CAMです。

    LE SSERAFIM - 💿「HOT」
    ♪Come Over ♪Ash ♪So Cynical(Badum)

    これまでよりも圧倒的なクオリティを見せつけたLE SSERAFIM。今作は「アーティスト」として更に評価を狙いに来ているのかな?と感じました。今までに無かった深みや洗練さがあった一方(アイドルとして見ると)若干取っつきづらさを感じた部分も。でも結論としてはかなり良いアルバムでした!
    個人的には表題よりも収録曲の方がお気に入り。「Come Over」は大人っぽさとキュートさを兼ね備えたレトロポップス。軽快で聴きやすいんだけど、作りに粗やチープさを感じない”本物っぽさ”が凄いなと抽象的ながら感じてしまいます。ちょっと変な振り付けも好き。「Ash」は幻想的で美しい音像ながらも得体の知れない緊迫感がたまらない1曲。ラスサビ前2:20あたりのギターソロが本当に大好きで、アルバムの中で一番好きな曲です。「So Cynical(Badum)」はドリーミーで可愛い雰囲気ながらもドンドン響くベースラインなど裏で鳴る音が洗練されていて心地良い。

    SAY MY NAME - 💿「MY Name IS…」
    ♪1,2,3,4 ♪For My Dream ♪He told me

    正直な所デビューアルバムはIZ*ONEそしてAKBでの本田仁美を見てきた後ということもあり若干チープに感じてしまいスルーしてたのですが…今作はぐっとクオリティが上がって、収録曲のジャンルも幅広くとても面白い作品になっていると感じました!
    特に好きなのは「1,2,3,4」、2step楽曲という時点で個人的にもう大好きになんですが、この洒落っ気とアイドルっぽいノリのバランスがまさに私がアイドルに求める2step楽曲といった感じ。比較的大人しい曲だけどラスサビでボーカル爆発パートもあるのが良い。
    他、「He told me」はシティポップ的な切ないメロディーと清涼ヨジャドルサウンドが調和していて心地良いし(本田仁美が作詞したからこの曲名なのも面白い)、「For My Dream」はサビの開放感が素晴らしいアニソン的ガールズバンドサウンドなんだけど、1サビ後に急に一時期のガルクラブームを思い出すようなHIPHOPにビートチェンジするのがちょっと変で好き。

    RE:WIND - ♪FOREVER

    3月デビューの3人組ボーイズグループRE:WINDのデビュー曲。リリース前に流れてきたやたら豊富なグッズ展開やgettyimage風コンセプトフォトのセンスが面白いなと思ってたら、楽曲もかなり良い。ニュージャックスイング的でちょっと古さを感じる打ち込みサウンドにかなり厚めに加工されたボーカル…まさにY2Kリバイバル、平成ボーイズグループっぽい趣が面白い楽曲。
    音楽番組も現時点では出てないし小規模事務所からのデビューのようで全く情報を探れてないんですが、ぜひ今後もこの路線を極めていってほしい所存。
    (追記:調べたところ初となるアジア系アメリカ人3人組のK-POPグループという位置付けらしいです。)

    ILLIT - ♪Almond Chocolate(Korean Ver.)

    ILLIT初となる日本オリジナル楽曲の韓国語バージョン。原曲を聴いた際はどうしても歌詞に引っかかってしまい好きになれなかったんですが、Koren verを聴くことでやっとこの曲と向き合えました。
    今までの路線から軸はブラさないものの、韓国でのリリースのような洗練さや緻密さは無く、ほんわかしたちょっと芋っぽい王道アイドルソングなのが新鮮な今回の楽曲。(かなり後になって気づいたんですけど作曲はセカオワのNakajin氏なんですね。)
    今まで本心が分からないというか、ピンタレストから引っ張ってきました的な完璧なkawaii世界観にいた彼女たちがそこから抜け出して素を見せてくれたような感覚。今まではILLITにあまり「歌」のイメージがそこまで無かったんですが、今作はしっかりボーカル力を感じる歌い方をしているのも印象的で、特にウォンヒのラスサビでの三段階高音パートは「こういうのもできるんだ!?」と衝撃でした。

    NOMAD - ♪CARNIVAL

    NOMADのデジタルリリース楽曲。相変わらず新人アイドルグループにしては物凄く落ち着いているチルな雰囲気でゆったりとしたテンポの楽曲なんですが、サビでフューチャーベースっぽいサウンドが入ってくるところで徐々に熱が籠ってじっくりと盛り上がっていく感じが良いですね。
    サウンド面に関してはかなりクオリティの高いグループだと思うので今年はより多くの層に彼らの楽曲の良さが知れ渡るような強い作品がリリースされることに期待したいです。

    JUST B - 💿「JUST ODD」
    ♪CHEST(prod. O.Kwon)

    最近はデジタルリリースが続くJUST B、今回のリリースも素敵でした。
    HIPHOP中心のアルバムの中で、ひときわ目立つのがタイトル曲「CHEST」。何といってもこの懐かしさを感じるイントロのピアノとシンセが絡むこのフレーズにやられました!(第2世代くらいのKPOPを感じる…)
    楽曲としてはEDM・トランスといった感じでクラブミュージックにそのままKPOP的なボーカルを乗せたというような他ではなかなか聴けない雰囲気のある意欲作。クラブサウンド色をかなり強めながらも歌って踊れる楽曲に仕上げているという点で、去年のaespaの「Whiplash」に通ずるチャレンジ精神やKPOPの中での新境地感を個人的に感じております。

    KiiiKiii - 💿「UNCUT GEM」
    ♪DEBUT SONG ♪BTG

    スターシップが本気で覇権を狙いにきているのがメラメラと感じられるKiiiKiii、遂にデビュー!
    先月リリースの「I DO ME」は確かに覚えやすくて良い曲なんだけどお行儀が良すぎるというか、合格点を狙いに来てる曲だなーという感じで物足りなく感じたのが本音。でもこれはジャブでこの後に凄いのが控えてるに違いない…そんな期待にしっかり応えてくれて安心しました。
    アルバム全体としてはかなり「遊び」の要素が強いんだけど、それもしっかり計算された遊びでとっても洗練されている印象。「BTG」はKPOP的なラップパートで構成された尖ったバースからサビで一気に幻想的で疾走感のある5つ打ちに展開されるのが面白い(サビはちょっとPinkPanthelessっぽい)し、MVのラフな雰囲気とサイケデリックな色彩が最高に好みです。「DEBUT SONG」はメロディーがモロお誕生日ソングだしMVもパロディ要素満載のネタっぽい作風ながらも、治安悪めのトラックやビートチェンジが超カッコ良い。どんどん面白いもの出してくれそうで今後が楽しみな存在です。

    NEW BEAT - 💿「RAW AND RAD」
    ♪Jello ♪Flip the Coin

    A.C.Eが所属していたBEAT INTERACTIVEより新人グループNEW BEATがデビュー。「A.C.Eの後輩が出るのね~」というくらいの関心で流し見してたんですが、いざ本格的なプロモーションが開始されリリースされた「Jello」のMVがかなり衝撃的で一気に目が離せない存在に。
    とにかく彼らはアートワークが凄い!MVだけでなくコンセプトフォト・プロモーション関連のビジュアル全てが凝っている。このゴテゴテでカオスながら1つ1つのモチーフが細かくて見とれちゃう出来だし、メンバーのスタイリングのセンスも良い。デビュー曲「Flip the Coin」は男児向けホビーアニメみたいなテイストのちょっとチープなCGが素晴らしい(ドラゴンの裁縫セットみたいなノリで最高)。ステージでもツノを付けてパフォーマンスしてたのが可愛かったです。
    既にブランディングががっちり確立されてるし、楽曲もHIPHOP色が強くてハイクオリティ。中小事務所出身、そしてまだデビュー作なのに、フルアルバム&MV3本というクリエイティブへの気合の入れ方には信頼しかありません…今後の作品にも期待!

    THE BOYZ - 💿「Unexpected」
    ♪VVV ♪Miss Demeanor

    THE BOYZ移籍後初のカムバック。7年を走り抜け全員での移籍&年長メンバー・サンヨンの入隊と様々な面でターニングポインとなる今リリースした「VVV」はまるで再び”デビュー曲”をやってくれた!?と思うような楽曲。
    難しいこと考えずに縦ノリできる曲調に11人という大人数だから出来る色んな声の掛け合いがまさにKPOPアイドルならではの武器が詰まってるし、サビは疾走感と多幸感と謎の感動に溢れていて、こんなにこのタイミングにピッタリな曲を持って来れるの凄すぎ…と聴くたびに感動しています。(あとはこれは皆言ってますが、めちゃくちゃサバ番の主題歌っぽいのも面白い。)
    THE BOYZってずっとフレッシュさを失ってないグループだなと思うんですけど、それにしてもキャリアを積んだからといって変に落ち着かず、このタイミングで、そして全員で、この熱量のある「VVV」という曲で活動してくれたことが本当に素晴らしい!グループとしては完全体が見れるのはかなり先になりそうですが、また新しいTHE BOYZの幕開けを感ました。収録曲ではやけにムーディーで情熱的な「Miss Demeanor」がお気に入り。

    STAYC - 💿「[S]」
    ♪BEBE ♪PIPE DOWN

    やっぱりSTAYCの音楽は強い、と再認識させてくれた「BEBE」。ティザーの時点から今までにないオールブラックの辛めスタイルのSTAYCの姿に期待が高まってたんですが、こんなに高揚感のある直球ハウスを彼女たちがやってくれるとは!個人的には「RUN2U」とか「SO BAD」を思い出すテイストで、イメチェンというよりむしろ「戻ってきたな~」と感じました。
    昨年のICHILLIN'による名曲「Official」と並べて聴きたくなるような無条件に体を揺らしてしまうアッパーな直球ハウスですが、その中にもSTAYCらしいポップな色が感じられるのが特徴。楽曲自体がかなり強いんだけど、そこにメンバーそれぞれに自身の声が1番活きるパートが与えられているのがこの楽曲により破壊力を与えているのではないでしょうか。いつも以上にシウンの甘々でねっとりしたボーカルがあらゆる場所で武器として活かされていてバキバキしたサウンドと良いギャップを生み出してるし、他にもズンと圧のある低音ラッパーのジェイや節々でエッジの効いた声を聴かせてくれた(金髪姿も素晴らしい)スミンが特に目立ってた印象です。
    収録曲「PIPE DOWN」もBEBE同様重めのサウンドがカッコイイ楽曲、乾いたブラスの音がめちゃくちゃ痺れます。

    YOUNG POSSE - 💿「COLD」

    ※全曲良かったので動画は抜粋してセレクト

    本当にこのカムバックは衝撃的でした。ティーザーの時点でいつもの様子じゃないことは感じつつも、これまでとこんなにも高低差のある作風で来るとは思わず…。楽曲は勿論良いんですが、とにかく「COLD」のMVが凄い。台湾の監督により演出された短編映画のようなこのMVが、KPOPアイドルがやるにはちょっと過激であり、そしてこの役をメンバー同士でやっているのがびっくり。今までオールCGであんなにふざけまくっていたのに、どういう感情で観ればいいか困るよ。
    正直言うと表題曲だけで言うと今までの3作の方が全然好きなんですが、MVが衝撃なだけでなく、アルバム全体のクオリティが秀逸で今月の個人的MVPでした。収録曲の構成が「COLD」のMVに即したサントラ的な内容になっているので、MVをしっかり咀嚼した上で聴くことを推奨します。今までの彼女達の作品は「本場のHIPHOP文化」にリスペクトを表しその王道スタイルに沿った作品をやっていたように感じるんだけど、今作はその文化や文脈の重視だけでなくティーンらしい感性や鬱々とした感情をHIPHOPに乗せていて従来よりもエモーショナルな出来に感じました。例えば「Lovestagram」は今までのディスコグラフィには無かったようなキラキラな恋愛模様を描いた可愛らしい楽曲だし、「Blue Dot」はRageサウンドで奏でられるどんよりとしたトラックの所為かいつも以上にフロウが悲痛に聴こえて心に突き刺さります。「Daddy Don't Leave Me」「Oskar's Drawing」といったインスト曲の存在もこのアルバムのストーリーを築き上げていて、頭から最後まで通しで聴きたい構成のアルバムに仕上がっていると思います。
    センスもスキルも輝いていると思ってたけど、ここまで出来るとは思わなかったです。YOUNG POSSE、ますます侮れない存在になってしまいましたね…!

    【Spotifyでプレイリストにまとめてます】

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