
【コラム】 極妻の決め台詞
『極道の妻たち』シリーズが大好きだ。
岩下志麻さん主役のシリーズは、全て持っている。
任侠作品が好きというより、極妻が好き。
原作者の家田荘子さんの掲げたコンセプトが、切なくてカッコいいからだ。
「愛した男が極道だった」
こんな台詞を女に言わせてしまう男。
こんな台詞をため息混じりに言う女。
なんて切ない純愛なんだろう!と、視聴するたびに感嘆してしまう。
筆者は『反社』を容認しない。
ただ描かれた男女の恋愛の様々な形。
それが強烈に心に迫ってくる作品なのだ。
シリーズのどの作品も、「金」「力」「欲」が赤裸々に表現されており、そこには必ず、凄まじいほどの「愛」が情念の炎を燃やしている。
大阪弁を中心とした台詞回しも小気味良い。
今回は、シリーズ初期1作から10作までの『決め台詞』をまとめた。
あくまでも筆者主観のチョイス。
結論としては、筆者の自己満足である。
最後までスクロールしていただけると嬉しい。
第1作 極道の妻たち 1986年
岩下志麻
かたせ梨乃 世良公則 成田三樹夫
・極道姐(岩下志麻さん)が、妹(かたせ梨乃さん)に向けた決め台詞。壮絶な取っ組み合いの始末バトル。妹にはカタギなままでいて欲しかったのに、姉の知らないうちに下剋上を狙う若頭(成田三樹夫さん)のチンピラ(世良公則さん)を、妹は愛してしまう。
「アホんだら!撃てるもんなら撃ってみい!」

本編映像より引用(C) 東映
第2作 極道の妻たちII 1987年
十朱幸代
村上弘明 かたせ梨乃 藤岡琢也
・極道姐(十朱幸代さん)が、敵対勢力に全て奪われ、落とし前の金を支払う際に、敵対勢力の事務所で啖呵を切る決め台詞。風呂敷の札束を、事務所のテーブルに片手で叩きつける仕草が、物凄くカッコいい。
「虫ケラやと思おて舐めてたら
その首飛ぶかも知れまへんで」

本編映像より引用(C) 東映
第3作 極道の妻たち 三代目姐 1989年
三田佳子
萩原健一 かたせ梨乃 成田三樹夫 吉川十和子
・極道姐(三田佳子さん)が、密かに惚れる弟分(萩原健一さん)の女(かたせ梨乃さん)の経営する高級クラブに乗り込んで、ビンタをくらわした際の決め台詞。極妻軍団と、クラブ嬢軍団の華やかな取っ組み合いバトルが、面白い。
「ええか!
わてらの惚れた腫れたはタマ(魂)の取り合いやで。
あんたも極道の女やったら
腹くくってもの言いや!」

本編映像より引用(C) 東映
第4作 極道の妻たち 最後の戦い 1990年
岩下志麻
小林稔侍 かたせ梨乃 津川雅彦 中尾彬
石田ゆり子 哀川翔
・極道姐(岩下志麻さん)の組に、下剋上を狙う勢力(中尾彬さん)のマンションに乗り込み、エントランスで相手に銃を向ける際の決め台詞。組運営上の意見の食い違いで、親分で夫(小林稔侍さん)との夫婦喧嘩に末に、自ら日本刀で足を刺し負傷している岩下さんの、常軌を逸した凄み。
「これが極道の女としてワテのけじめや!」

本編映像より引用(C) 東映
第5作 新極道の妻たち 1991年
岩下志麻
高嶋政宏 桑名正博
・極道総代(岩下志麻さん)の後継狙いの家族間の水面下で争奪争いが起きている中で、実息子(高嶋政宏さん)をカタギにしておきたい母親として、息子に向けた決め台詞。表の極妻に隠された「母」としての姿に胸を打たれる。
「アホ!!!母親やから鬼になれるんや」

本編映像より引用(C) 東映
第6作 新極道の妻たち 覚悟しいや 1993年
岩下志麻
かたせ梨乃 梅宮辰夫 草刈正雄 中尾彬
北大路欣也
・落ちぶれかかる組の立て直しと、自分自身に向き合うために訪れた旅先で、マフィアの男(北大路欣也さん)と一夜を過ごす。極妻として生きる覚悟を決め帰国し、敵対勢力に立ち向かい放つ決め台詞。
「あんたら覚悟しいや!」

本編映像より引用(C) 東映
第7作 新極道の妻たち 惚れたら地獄 1994年
岩下志麻
山下真司 斉藤慶子 あいはら友子 中条きよし
世良公則 川島なお美 仁支川峰子
・敵対勢力姐(あいはら友子さん)のキレキレな演技と、姐(岩下志麻さん)の子文(世良公則)の妻(川島なお美さん)と、愛人(仁支川峰子さん)のバトルが見応えある。
「わてら極道の女(妻)はな
惚れた男を日本一の親分にするのが仕事や!」

本編映像より引用(C) 東映
第8作 極道の妻たち 赫い絆 1995年
岩下志麻
宅麻伸 赤坂晃 鈴木砂羽 萩原流行
・先祖代々続く極道一家に生まれ育った姐(岩下志麻さん)の生粋の手腕があるにも関わらず、夫(宅麻伸さん)の指揮する運営がことごとく失敗し、愛する夫より組を生かすことを選択する姐の潔さが、スカッとする。
「極道の女ゆうのはな
筋を通すためには惚れた男も殺すのや」

本編映像より引用(C) 東映
第9作 極道の妻たち 危険な賭け 1996年
岩下志麻
石橋凌 工藤静香 原田龍二 中尾彬 原田大二郎
・組長(岩下志麻さん)は、敵対勢力のチンピラ(原田龍二さん)と結婚を望む愛娘(工藤静香さん)との訣別を覚悟して、自身は極妻として上を目指す決意の決め台詞。
「わてがテッペンに立って見せたるわ」

本編映像より引用(C) 東映
第10作 極道の妻たち 決着(けじめ) 1998年
岩下志麻
とよた真帆 中条きよし 愛川欽也 竹内力
トミーズ雅 かたせ梨乃 名古屋章
・極道の組織の裏側の複雑な構図と、資金を巡る激しい争いが繰り返されて、たくさん極道たちが抗争の犠牲になってきた。筋の通らない敵に対して、真っ向勝負を決意する姐(岩下志麻さん)主演シリーズ最後の作品である決め台詞。
「死んでいった者たちに
わてらができることは一つ!
きっちりケジメをつけることや」

本編映像より引用(C) 東映
いかがだっただろうか。
「愛した男が極道だった」は、あくまでも作品コンセプトだと考えており、「愛した男が◯◯だった」として、◯◯に当てはめるワードを、皆さんの立場に置き換えてみると、とても感慨深くなるのではないだろうか。久々に視聴したいな…と1作観てしまうと、最低でも続けて3作は観てしまう中毒性がある。
必ず翌日のスケジュールを確認してからでないと、ウッカリ再生できないのだ。
了
几戸姶洛
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