
詩の詰め合わせ/深海
「深海」
まっくらで
星が遠い
静かな暮らし
風もない
友もいない
時間は壊れて
呼吸は浅いが
苦しみなどは無い
希望は宝箱に隠して
一緒に落ちてきた
都市の残骸の
静かな笑い声
もしも心があるのなら
きっと友になれる
あてもなく広いのか
はたまた狭い箱の中
目を瞑っても同じこと
私の言葉が泡になる
ここにきてから
思考は忘れた
美しい海底の
まっくらに寄り添い
解き放たれた
無駄な思惑の蔦は
ここでは通じない
宝箱を開ける
海の底に散らばって流れていく
そんな希望はそっと
微笑みかけて
溶けていく
深海で暮らす
私の詩も
流されて溶けていく
そんな一瞬を
愛してる
「蒼い星」
風はまだか
木々が喋りたがっている
君に恋をしているのだろう
雨はやんだか
新芽が芽吹き
花を咲かせる為の詩
鳥は鳴いたか
雲の隙間で遊ぶ
夢はいつまでも消えないだろう
海が踊った
愉快な鴎が舞う
飛び魚の鰭は僕にピュアを問いかける
蒼い星の神秘に触れるたびに
小さな僕の胸が震える
不思議な命の聲が聴こえてくる
弱気な君はもうここにいない
ここは朝露が輝く綺麗な星
「迷い猫」
月が起きてる
僕は彷徨う
都会の隅で
欠伸も出ない
爪をたてた
星屑が落ちたから
それはネオンの切れっぱしだと
たくさんの人の群れのなかをすり抜け
僕は願った
静かな夜を
ここはどこか
他の猫は静かな
駐車場の隅で
きっと美味しい夢をみてる
僕は彷徨う
温い風が吹く街
月が眠って
朝日を待てば
喧騒は消え
安らげる場所
きっと見つかる
安息の楽園
探し求めて
にゃーごろと鳴く