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待つ時間|さっき来たところ」|シロクマ文芸部

ここからなら、5分もあれば着く。

日曜、彼との初めてのデート。
待ち合わせの15分前には着くつもりで、早めに家を出た。

待ち合わせまで、まだ30分ある。
これなら大丈夫。

待つのは嫌いじゃない。
待たせるほうが苦手だ。

そう思いながら角を曲がると、すでに彼が待っていた。

……嘘でしょ?

横断歩道の信号が青になるのを待って、駆け足で向かった。

「ごめん、待った?」

「いや、さっき来たところだよ」
「ごめんって。まだ時間になってないよ」
「慌てなくていいのに」

彼は笑っていた。

次の待ち合わせには、もう少し早く向かった。

でも、彼は待っていた。

その次も。

「いつも、私の方が待たせてばっかり。次、早く来るの禁止ね!」

「りょうかい」

彼は笑って答えた。

次は、同時に着いた。

横断歩道の向こうを歩く彼が見えて、手を振った。


土曜の夜。

「明日は、何時に出発する?」

「9時くらいかな」

ちょっと早くない?
そう思いつつ、

「了解」

日曜の朝。
いまは、一緒に出発する。


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