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第4話:「トイレは我慢」が当たり前。母になったわたしが、当たり前の束縛から心の声に気づくまで。~強がり子のアイタタ物語

    今日は母の日。突然ですが皆さん、トイレは行きたいと思ったときにちゃんと行けていますか?

    ワンオペの日だったり、子どもが2~3歳頃までは、「気がついたら尿意を忘れていた」「あれ?朝からトイレ行ってない!!」なんてこと、ザラですよね。第4話は、そんなとき、ふと、われに還るつよがり子ちゃんのお話です。

    「うっわ!!もうこんな時間!いいや、乗り換え途中にトイレ寄ろう」

    カバンを持ち、とりあえず駅までダッシュ!!
    ドタバタと子どもたちを送り出したあとは、とにかく時間がないのである。

    ふぅ・・・。いつもの電車になんとか間に合い、背中のリュックを前に抱えた。ここから数駅分の、満員電車の陣取り合戦が始まる。

    そして乗り換え、「こちらはタキノウトイレです」の声の向こう側にある女子トイレに急ぐ。持ち時間は9分、「どうか並んでいませんように・・・」

    「あぁぁ~」こういう日に限って、3人目。実に微妙。
    諦めきれずに並んでみるも「あと7分、あと6分・・・」刻一刻とせまる乗り換えのリミット。

    駅のトイレ作戦は諦め、おとなしく会社のトイレに切り替えることにした。ここから会社まであと30分、まぁイケるだろう。

    問題は膀胱機能じゃない、周囲の目との闘い。

    時短勤務のわたしは、始業時刻もみんなより30分遅い。
    会社に着いてからトイレにいく多少の余裕はある。
    そう、確かに”時間”はある。
    でもさ・・・。

    そんなことを考えていたら、目の前の席が空いた。
    (ラッキー!!)

    ふぅーっと、マスクの下で細くながい息を吐きながら腰を下ろす。
    ――あれ?
    わたし、
    今日まだ一回も座ってなかった。

    朝起きて、
    子どものごはんと着替え。

    「おかあさん!ソーセージおかわり!!」「くつしたどこ?」
    三方から来る魔球に対応し、駅まで走ってきた。

    ずーっと動いてたのに、
    今ここで初めて自分のカラダを認識した気がした。

    トイレも水も後回し。

    「わたし、今日も”おかあさん”やってるなぁ・・・」

    そんなことをグルグルと考えているうちに、会社のエントランスに着いた。
    ”わたしの始業”まであと13分ある。
    トイレには十分行けるのだ。

    始業直後だけあって、さすがにトイレは空いていた。
    「つかの間の落ち着きタイム・・・」
    個室に座りながら仕事モードへのスイッチをオンにしていく。

    間違ったことはしていない。
    でも、なんとなく
    「着いたら早く仕事を始めなければ」
    という罪悪感が頭をよぎる。

    「どうせ早く帰るんだから。」

    誰にも言われたことのない言葉が、
    自分で自分を縛っている。

    ……いや、待って。

    わたし、
    トイレに来ただけなんだけど?

    誰かに怒られたわけでもない。
    禁止されているわけでもない。

    なのに、
    「まず自分を満たす」
    という行為に、
    どこか後ろめたさを感じているわたしがいた。

    あーぁ。

    今日も明日も
    未来に向かって生きているはずなのに、
    どこか「ワタシ」を置き去りにしている感覚がする。

    結局、わたしを責めているのは私自身じゃないか。

    自分責めのクセ、そろそろやめたい。アイタタタ・・・。

    次回予告
    第5話:実家に帰ると緊張してしまうワタシ~母親の呪いをいつまで自分にかけ続ける?

     
     
    発達の診断がつかないまま家族や社会とのつながりに苦しんだ弟。2013年そんな私たちに大きな転機が訪れます。彼が旅立つことを選んだ後も、残された家族の物語は続いているのです。今を生きるニンゲンたちの「本当のしあわせ」とは?"生きづらさ"を抱える人たちに寄り添う活動の原動力の物語。

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