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まるでドキュメンタリーの怪獣映画「ガメラ 大怪獣空中決戦」


    ガメラは結構かわいい顔してると思います。


    画像
    そこまで空中感は無かった気がする



    以前、X(旧Twitter)にて見たガメラ3のシーンが忘れられなかったので、そこを見るために平成ガメラ1にあたる「ガメラ大怪獣空中決戦」を見ました。めちゃくちゃ面白かったです。久々に気づいたら画面に近づいて食い入るように見てました。


    そこを生きる人間目線だからこそ高まる没入感

    見ていて一番感じたのは、話の本筋はガメラがギャオスというシンプルなものではあるんだけど、ガメラとギャオスを取り巻く日本政府や専門家、自衛隊などの動きを中心に基本的に人間側の目線で描かれているのもあって、怪獣特撮映画を見ているはずなのに、なんだかドキュメンタリーを見ているかのような感覚でした。具体的には、本作では群像劇のような、メインで動くキャラクターはいるんだけど、誰かが絶対的な主役といった感じでは無く、それぞれのキャラクターにそれぞれの考えがあって動いている。そしてそれが違和感がなく、かといって描かれすぎることもなく各キャラクターに寄り添えるだけの余白がある。加えて、基本的に視聴者が何らかの事実を知るタイミングが登場人物と一緒なことも、その世界の住人としての感覚を増していた。その結果が、様々な利得や考えの果て、ガメラという最後の希望へ気づけば祈りを捧げている、という感覚を味わう作品となっているのではと思います。


    演出によって高まるリアリティ

    また、この映画のリアリティを増している部分として、人々の在り方と撮影も挙げられると思っています。人々の在り方についての場面としてまず、日本政府の描かれ方が挙げられます。専門家がどんなに「そら無理やろ」って言うことをさせようとしたり、こっちの都合で攻撃するようなことをしてそれでいて立場が悪くなったら身勝手に助けを求めるという。30年前に作られたフィクションのはずなのに、今私たちが生きているこの世界のことかのような気がしてしまう。そんな、どこか現実とリンクしてしまうような、ガメラ内の日本政府の動き方も、ギャオスとガメラの動きに翻弄され成す術がなく恐怖する一市民であると感じてしまう理由ではなでしょうか。また、リアリティを増しているもう一つの点として、「ガメラ 大怪獣空中決戦」においての撮影方法を挙げます。詳しくは、『ガメラ 大怪獣空中決戦』の特撮について: タバスコの「7割くらいは映画のはなし」という映画好きの方が書かれたブログで語られているのですが、特殊撮影としてとても作りこまれています。細部まで作りこまれたミニチュアに、自然光を取り入れた照明など、とことんこだわって行われた撮影の結果、本当にこの街が壊されているのではないかと思うほどの迫力とリアリティを産んでいます。またここに関しては推測になりますが、時代感と当時カメラの映像の画質が、作りこまれたミニチュアの作りとの間に逆にギャップを消し、リアリティを感じさせているのだと思います。1995年に公開された本作ですが、2026年という30年以上たった今の時代に見ても、私は全く古さを感じませんでした。もちろんファッションや設備といったどうしようもない部分はあるのですが、携帯のような時代の経過を強く感じるものが出てこなかったのもあった影響なのか、キャラクター造形や描写に古さをあまり感じない、それでいてアナログな特殊撮影の良さを感じることのできる作品だと思います。また、あまり古さを感じさせない部分には、自衛隊や調査隊の通信室、ギャオス調査メインキャラの鳥類学者の長峰さんやガメラと繋がることのできるキャラクターとしての浅黄ちゃんとかで、女性キャラクターも自然に多く出てくるのもあるのかもしれません(男女共同参画社会基本法制定は1999年)。


    爆風スランプの「神話」

    エンドロールとともに流れる爆風スランプの「神話」は、熱く、ガメラと人間の今後に対しての余韻に浸らせてくれました。ロックバンドとしての作風もあってテンポ良く曲調も明るく感じるのですが、ガメラとも掛かっている曲のタイトルや、少しずつ聞き取れる歌詞によって、ギャオスとガメラが生まれた過去、そしてそれらが蘇った現在、そしてこれからの未来について考え、爽やかに終わりながらも、どこか寂しさや尊さを感じることのできるエンドロールだったなと思います。


    簡単にも深くも誰でも楽しめる

    ここまで語ってきましたが、もちろん怪獣映画なので、アクションやホラーを楽しんで難しく考えずに見ることもできます。特に、姫神島に訪れてペリットのような何かから平田先生の物が出て来てくるシーンで、無音で眼鏡が流れ出てきて、この鳥は人を食べているということが暗に示されるシーンが、日常の崩壊が始まる、日本のホラー特有のような演出もギャオスの恐ろしさをより引き立てていたシーンですし、最後のガメラ対ギャオスもどう決着がつくのかワクワクしながら見届けることができます。ただ、本作の特徴として生物学、科学としての人間のエゴや安全性、知識の活用を描く場面も多く出てくるので、人間と環境との在り方みたいな面として深く見ることもできるところでも、誰でも楽しめる作品だったんじゃないかなと感じています。


    やっぱり名作

    公開から30年以上経っているので、もう言われつくしていると思うのですが、「ガメラ 大怪獣空中決戦」はほんとに名作だと思います。宇宙怪獣時代のガメラを見てないので、その頃と比べてという話はできませんが、特撮としてのガメラの良さを、シリアスかつ魅力たっぷりに描き、それだけでなくドラマとして、被害は大きいが、人間としてこれからを対策し、もしかしたらまたガメラも助けに来てくれるかもしれないという未来へ歩み、希望を残すエンディングでとても綺麗に終わったんじゃないかと思います。


    当時観た人に聞きたいこと

    最後に、この映画を公開当時見た方にお聞きしたいのですが、予告の雰囲気すごくジュラシックパークみたいな雰囲気だったのですが、本編のシリアスさと邦画感はどのように感じたのでしょうか。相当温度差大きいと思ったのですが。


     
     
    心理学を勉強しています。アニメとか漫画とか小説とか、好きなもについて書いていこうと思います。 コメントもお待ちしてます。質問箱もあります。 ↓Xアカウント https://x.com/sansantsu12

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