
Re: やんわりそういう話スルー研究会 うま味の巻 空気の前に、一次情報の件
(読了時間:約4分)
たぶん、一番大事なのはこれです。
空気の前に、一次情報。
そして、最後は自分の頭で決める。
ここまで題材にしてきたのは、いわゆるそういう話でした。
でも、本当に見ていたのは、情報との向き合い方だったのかもしれません。
これは、投資話でも、副業話でも、健康情報でも、自己啓発でも、SNSから流れてくる話でも、かなり似ています。
怪しい話というのは、いきなり怪しい顔でやってくるとは限りません。
たいていは、人づてに来ます。
しかも、少し熱を帯びています。
「〇〇さんも言っていた」
「知っている人だけが知っている」
「いずれ世の中の常識になる」
「今のうちに聞いた方がいい」
「普通の人はまだ気づいていない」
こういう言葉が並ぶと、知らない自分の方が遅れていて、時代から置いていかれるような気もしてくる。
でも、ここで一度立ち止まりたい。
まだ知る人が少ないすごい話が、なぜ一般大衆のもとに届くのか?
これは、かなり大事な問いです。
本当にごく一部の人しか知らない話なら、なぜ久しぶりの知人経由で、ご丁寧にビジネスパッケージ化までされて、伝わるのでしょうか?
もちろん、すべてが怪しいと言いたいわけではありません。
良い情報が人づてに来ることもあります。
誰かの紹介で人生が開けることもあるでしょう。
ただ、外から冷静に見るなら、こう考えた方が話が合う場面もあります。
すごいから広まるのではなく、
広める必要があるから、すごい話として語られている。
ここを間違えると、熱に巻き込まれます。
だからこそ、一次情報に戻る。
ただし、ここで言う一次情報とは、渡された資料を丁寧に読むことだけではありません。もっと前の段階があります。
そもそも、その話は本当にあるのか?
その前提は、どこから来たのか?
「国が進めている」と言うなら、どの公的資料に書いてあるのか?
「大企業が関わっている」と言うなら、その企業自身が発表しているのか?
「海外では常識」と言うなら、どこの国の、どの資料なのか?
「これから伸びる市場」と言うなら、その数字は誰が出したものなのか?
渡された資料の中だけで考えると、すでに相手の作った土俵の上にいます。
だから、一段上に戻る。
その話の大元は何か?
本当に存在する話なのか?
誰が言い始めた話なのか?
どこまでが事実で、どこからが解釈なのか?
まず、話の源流をみる。
そして分野によっては、情報の鮮度そのものが価値になります。
本当に早い情報は、専門家の間、海外の情報源、企業や公的機関の発表、業界内の一次資料で先に動いていることが多い。
それが誰かに翻訳され、解釈され、売りやすく整えられ、知人経由でこちらに届く。
その時点で、すでにかなり加工され、場合によっては何周も遅れているかもしれません。
「まだ知られていないすごい話」が、わかりやすくパッケージされて届いた時点で、少し立ち止まる。
本当に早い話なのか?
早そうに見える形に加工された話なのか?
だからこそ、話の源流をみるわけです。
そして、これは誘いに揺れたときに大きく関係してきます。
なぜなら、先々自分の名前で人に伝えていくのなら、扱う商材や仕組みについて、面倒がらずに事前に調べておいていいと思うのです。
誰かから授かった話を、そのまま熱量だけで運ぶ。
上の人が言っていたから、たぶん大丈夫。
資料に書いてあるから、きっとそうなのだろう。
…それでいいんでしょうか!?
何を売っているのか?
どこまでが事実なのか?
どこからが解釈なのか?
相手に説明できない部分はどこなのか?
たしかなことを知らぬまま人に勧めるのは、営業というより、熱の運び屋に近い。
ただ、一次情報は、たいてい地味です。
キラキラしていません。
調べていて気分が上がるものでもありません。
むしろ、目が滑る。
眠くなる。
できれば誰かに要約してほしい。
でも、大事なことは、だいたいそこにある。
夢は、語る人の口元にある。
リアルは、たいてい小さい文字の方にある。
語られた言葉ではなく、書かれた契約条件を。
熱量ではなく、構造。
成功談ではなく、再現性。
紹介者の人柄ではなく、話の源流と中身。
もちろん、一次情報を見たからといって、すべてが簡単に判断できるわけではありません。それでも、見ないよりはずっといい。
やるなら、やればいい。
断るなら、断ればいい。
保留するなら、保留すればいい。
ただし、それは空気ではなく、自分の頭を通したあとに自分で決めた方がいい。
その場の空気に飲まれず、
誰かの熱に預けすぎず、
きれいな言葉をすぐに飲み込まず、
一度、口の中で転がしてみる。
これは何の味だろう?
どこから来た話だろう?
誰にとって都合がいいのだろう?
取り組む価値はあるのだろうか?
そんなふうに、少しだけ距離を置いて味わう。
空気の前に、一次情報。
熱の前に、自分の感覚。
そして最後は、自分の頭で決める。
うま味の巻。
最後に残るのは、派手な正解ではなく、静かに味わい分ける力なのかもしれません。
これにて外伝も終了です。
何でも口に入れる前に、まず原材料表示をみる。
そういう大人でありたいものです。
ちなみに、ここまで書いても、まだ鍋底に少し濃いものが残っていますw
補講か後記で、焦げない程度に温め直すかもしれませんw
最初からイッキ読みもオススメです!