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銀行融資を1億円引き出した起業家の交渉術5選【資金編②】

    資金編の2回目は、銀行との付き合い方についてです。

    創業間もない起業家にとって、銀行は「怖い」「よくわからない」「なんとなく敬遠したくなる」存在かもしれません。
    ですが銀行と正しく付き合えるかどうかで、事業成長のスピードは大きく変わります。

    僕は東北の会津若松で創業し、日本政策金融公庫と地銀2行から、合計で1億円近い融資を引き出してきました。
    無担保・無保証ではなく、代表者保証をつけながらも、交渉次第で条件は大きく変えられるということを、身をもって経験してきています。

    今回は、その経験の中で見えてきた「銀行交渉術5選」を中心に、銀行タイプごとの特徴や、デットとエクイティの使い分けまで、まとめてシェアしていきます。

    エクイティ調達については下記の記事もあわせてご覧ください。

    この記事が参考になる人

    ・創業〜数期目で、まだ銀行と本格的に付き合ったことがない起業家
    ・地方で事業をしている経営者
    ・無借金経営に美学を感じているタイプ
    ・黒字化してきたが、まだ融資枠や複数行取引をしていない経営者

    ✅結論:銀行を敵ではなく、同じ船に乗る仲間にする

    まず結論からお伝えします。

    創業初期の資金調達は、エクイティよりもデット(融資)を選ぶべきです。
    理由はシンプルで、創業融資であれば1,000万円前後は調達できるケースが多く、
    シード期に数千万円をエクイティで、しかも低いバリュエーションで調達するより、圧倒的にデットの方が有利だからです。

    そして、デットで調達した資金を使って事業を成長させ、バリュエーションを上げてから、必要であればエクイティ調達に進む。これが王道の順番だと考えています。

    ただ、デットを選ぶと決めても、銀行との付き合い方を知らなければ、引き出せる金額も条件も大きく変わってきます。今回はここを深掘りします。

    これまでの融資経験

    僕自身の融資経験はこちらです。

    • 日本政策金融公庫:数千万円〜1億円弱

    • 東北の地銀2行:数百万円〜1千万円+融資の枠

    メガバンクや信用金庫からの融資経験はないので、その前提でまとめていきます。
    特に地方で、創業したての会社という立場からの経験談として読んでもらえればと思います。

    ✅銀行融資を最大化する交渉術5選

    ではここから本題です。
    僕が実践してきた、銀行と付き合ううえで欠かせない5つのポイントをお伝えします。順番も含めて意識してもらえると、効果が変わってきます。
    僕は東北の会社だったので、日本政策金融公庫と地銀をお付き合いをしてきました。

    1枚にまとめるとこんなイメージ

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    4が被ってるのは間違いです

    1.複数の銀行と取引する

    まず大前提として、メインバンクを1行に決めつつも、必ず複数の銀行と関係を築いてください。

    理由は2つあります。
    1つは交渉材料になること。複数行と付き合っていると「あちらの銀行ではこういう条件だった」という話が自然にできますし、銀行側も他行の動きを意識します。
    もう1つは、いざという時の選択肢が増えることです。1行しか付き合いがないと、その銀行の判断ひとつで資金繰りが止まってしまうリスクがあります。

    ここで重要な注意点があります。
    複数の銀行に対して、必ず同じ財務情報を出してください。
    銀行によって見せる数字を変える、いわゆる小手先の交渉は必ずバレます。決算書や月次試算表を正直に、正確に出し続けることが、結果的に信頼を得て、良い条件を引き出す一番の近道です。

    僕自身、地銀2行と公庫という3つの金融機関と並行して付き合ってきましたが、それぞれが独立して審査してくれるので、1つの窓口に依存しない安心感がありました。

    2.支店長クラスから当たる

    銀行と付き合い始めるとき、多くの起業家は近くの支店の窓口担当者からスタートします。
    もちろんそれでも間違いではないのですが、僕がおすすめするのは、狙う銀行が決まったら、できるだけ立場が上の人に最初に相談することです。

    これは営業の世界でも同じ話で、現場の担当者に話をするより、決裁権を持つ人に直接話をした方が、話が早く、有利に進みます。
    銀行融資も構造は同じで、支店長クラスが最初から話を理解してくれていると、その後の稟議のスピードや通りやすさが変わってきます。

    知り合いがいるなら直接会いに行く。
    いなければ、既に取引のある経営者仲間や商工会議所、税理士などに紹介してもらう。この一手間をかけるかどうかで、その後の付き合い方が変わってきます。

    3.利益が出たら借りれるだけ借りる

    僕は創業した当初、「融資=借金」というイメージが強く、デットに対してかなり慎重で、できるだけ無借金で経営しようとしていました。

    ただ、事業を大きくしようとすると、必ず「お金をどう使うか」が経営の核心になってきます。
    設備投資、人材採用、広告投資。攻めるタイミングでお金がなければ、チャンスを逃してしまいます。

    そして何より重要な気づきがありました。
    融資の金額は、どのぐらい利益が出ているかで大きく変わるということです。
    赤字や利益が薄い時期に頑張って交渉するより、利益が出ているタイミングで一気に動いた方が、金額も金利も圧倒的に有利な条件を引き出せます。

    もちろん事業計画に基づいた適切な融資が大前提ですが、「返せなくなったらどうしよう」というリスクを恐れすぎるより、キャッシュイズキングの発想で、借りられる時に借りられるだけ借りる。
    この発想の転換が、僕の資金調達を大きく前進させてくれました。

    4.融資枠を先につくってもらう

    銀行と取引を始めたら、できるだけ早い段階で「融資枠(コミットメントライン)」を作ってもらえないか交渉することをおすすめします。

    融資枠とは、あらかじめ設定された限度額の中であれば、都度の審査なしで、必要な時にすぐ借入ができる仕組みです。
    急な資金ニーズが発生した際も、最短3日ほどで資金を引き出せるケースがあります。

    僕自身、結果的にはあまり使う機会はなかったのですが、2,000万円の融資枠を作ってもらっていました。この枠の中であれば、いつでも好きなタイミングで借りることができる状態です。

    融資枠を持っているということは、銀行から一定の信用を得ている証でもあります。
    そして何より、突発的な資金需要が発生した時の心理的な安心感が全く違います。実際に使うかどうかより、「いざという時に使える手段がある」という状態を作っておくことが、経営者のメンタルにも良い影響を与えてくれます。

    5.担当者とはドライな関係を意識する

    最後は、銀行員との距離感についてです。

    VCなどの投資家であれば、一度出資してもらうと、その後も長く関係が続いていくことが多いです。
    ですが銀行員は、一般的に2〜3年で担当者が異動になります。
    これは銀行側の不正防止のための仕組みで、特定の担当者と取引先が癒着することを防ぐ目的があります。

    そのため、銀行員に対しては「飲みに行って仲良くなる」というよりも、良い意味でドライな関係を意識しておくことをおすすめします。
    担当者が変わるたびに一喜一憂するのではなく、「この銀行という組織」と付き合っているという感覚を持っておくと、担当者の異動があっても関係性がぶれにくくなります。

    ✅銀行ごとの特徴を知って使い分ける

    ここまでの5つの交渉術を実践する前提として、そもそも、どの銀行と付き合うべきかも整理しておきます。
    銀行にもそれぞれ特徴があるので、自社に合うところと付き合うことが大切です。

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    日本政策金融公庫

    政府が運営する金融機関で、中小企業、個人事業主、新規起業者、農林漁業者などへの融資を行っています。
    民間の金融機関では借りにくい層に対しても、低金利で融資を行ってくれるのが特徴です。
    僕自身、創業融資やコロナ融資でお世話になりました。創業初期に最もおすすめできる先です。

    メリットは、新規事業や中小企業向けに低金利で融資を受けられること、信用力が低くても政府支援を受けられる可能性があること、長期融資や特定業界向けの専門制度があることです。

    一方でデメリットとしては、審査が慎重なぶん手続きに時間がかかりやすいこと、緊急の資金調達には不向きなこと、そして人間関係の構築がやや難しいことが挙げられます。

    地方銀行(地銀)

    特定地域に根ざした銀行で、その地域の企業や個人への金融サービスを提供しています。
    地域密着型のサービスが強みで、地方で起業するなら必ず一度は挨拶に行くべき存在です。
    僕自身、地銀には本当に力を貸してもらいました。

    メリットは、地元のビジネスやコミュニティへの理解が深いこと、親身な相談対応が期待できること、中小企業への融資に比較的積極的なことです。

    デメリットは、メガバンクに比べて融資力の規模が小さいこと、広域展開やグローバル展開を見据えると対応が限定的になることです。

    メガバンク

    三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行といった、国内最大規模の銀行です。
    国内外で幅広い金融サービスを提供し、大企業から中小企業、個人まで対応していますが、実際のところ、創業したての会社に融資を出すケースはあまり多くありません。

    メリットは資本力が強く大規模融資が可能なこと、国内外のネットワークが強くグローバル展開企業への対応力が高いことです。

    デメリットは、中小企業や個人事業主への対応が、地銀や信用金庫に比べて冷たく感じられる場合があることや、手数料・金利が高めになりやすいことです。

    信用金庫(信用公庫)

    地域の中小企業や個人事業主に特化した非営利の金融機関です。地元の商工業者や住民に対して、融資や預金サービスを提供しています。

    メリットは、非営利であるがゆえに地域貢献への姿勢が強く親身な対応が期待できること、融資審査が比較的柔軟で相談しやすいことです。

    デメリットは、メガバンクや地銀に比べて資本力が劣り、大規模なプロジェクトやグローバル展開への対応が難しいことです。

    ✅デットとエクイティのメリット・デメリット

    ここまで銀行交渉の話を中心にしてきましたが、そもそも資金調達の選択肢はデット(融資)だけではありません。
    デットとエクイティ、それぞれのメリット・デメリットも簡単に整理しておきます。
    調達方法としてはこれ以外にもクラウドファウンディングや社債など増えてきたので自社に合う方法を選びましょう。

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    デットの最大のメリットは、株式を発行せずに資金を得られるため、所有権が希薄化しないことです。
    また借入金の利息は経費として計上できるため、節税効果もあります。
    返済が終われば、その後の利益はすべて自社に残ります。
    一方で、元本返済と利息の支払い義務が常について回り、キャッシュフローが厳しい時期でも支払いを止められないという厳しさもあります。

    エクイティの最大のメリットは返済義務がないことです。
    適切な投資家であれば経営アドバイスをもらえたり、事業会社からの出資であれば事業シナジーが生まれたりすることもあります。
    一方で、所有権の希薄化は避けられず、経営に対する新たな発言権を持つ株主が現れることにもなります。

    よく言われる使い分けとしては、スタートアップはエクイティ、スモールビジネスはデットです。
    特にVCはホームランを狙うビジネスモデルなので、成長性の高い企業にしか出資しません。
    自社のフェーズに応じて、適切なバランスを取ることが重要です。

    具体的な使い分けの目安としては、投資すれば勝ち筋が見えるもの(設備投資や人材採用など)はデット、やってみないと勝ち筋が見えないもの(広告やイベントなど)はエクイティ、という基準がわかりやすいと思います。
    是非、参考にしてください。

    ✅️最後に

    今回は銀行との付き合い方をまとめてきました。
    僕は銀行との関係は良好です。
    特に宮城県を中心とする七十七銀行さんには力を貸してもらいました。

    銀行は良い意味で感情的な付き合いをしなくてもいいので、ステークホルダーの中では付き合いやすい方も多いのではないでしょうか。

    地域ごとにベンチャーやスタートアップに力を入れている銀行は多いので、短期的ではなく長期的目線で付き合ってくださいね。

    晴れの日に傘を貸して雨の日に取り上げる

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    正直、これは事実だと感じています。
    ただ、これは銀行が意地悪なのではなく、むしろ当たり前のことだと捉えておいた方がいいです。
    銀行の立場に立てば、利益が出ている良い会社にはできる限り貸したいし、経営が苦しくなっている会社からは真っ先に資金を回収しようとします。
    それが金融機関としての合理的な行動です。

    僕はありがたいことに2期目からずっと黒字が続いていたので、傘を取り上げられる経験はしていませんが、周りの起業家たちのリアルな現場は数多く見てきました。
    だからこそ、良い時にこそ銀行との関係を作っておくことの重要性を、強くお伝えしたいです。

    銀行は良い意味で感情的な付き合いをしなくても良い相手なので、他のステークホルダーと比べると、実は付き合いやすい存在だとも感じています。
    地域ごとに、ベンチャーやスタートアップの支援に力を入れている銀行も増えてきています。
    短期的な損得ではなく、長期的な目線で銀行と付き合ってください。

    顧客紹介に繋げろ!

    そして、銀行と付き合う一番のメリットは、実は融資そのものよりも「顧客紹介」にあります。
    特に地方銀行は、地域企業とのつながりを豊富に持っています。どうすれば銀行から顧客を紹介してもらえるようになるのか、その具体的な方法についてはメンバーシップ記事で詳しくまとめていますので、ぜひ読んでみてください。

    年商1億円突破するための無料の自動診断

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    僕自身、ゼロから年商1億円を突破した実体験をもとに設計しています。
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    所要時間は3分程度。
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    すでに事業を運営していて、伸び悩みを感じている方がおすすめです。

    Youtubeで記事を深堀りしてます!

    Youtubeでは強調したいところなどを深堀りして話しているので、本音や裏側も聞けます。

    それでは、具体的にどこまで交渉していたか、リアルな話も個別にお伝えできますので、気になる方は下記へご連絡ください。

    最後まで読んでいただき、ありがとうございました。



     
     
    起業・上場企業へ売却を経て、経営者の顧問をしています。 起業家が自走できるよう、一過性のノウハウではなく経営の本質と思考力を発信中。 ・年商1億円突破するための無料の自動診断してます! ・YouTubeでも深堀り ・MBA経営学修士 ・座右の銘「あおいくま」

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