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一日の終わりに…


    私がこども園で給食を作る仕事をしていた頃、園児と直接関わる機会はそれほど多くはありませんでした。それでも、園舎の掃除やゴミ集めで各クラスを回った時など、子どもたちがどんな遊びをしているのかちょっと眺めるのが密かな楽しみの一つになっていました。

    「今日は何をして遊んでいるのかな?」
    「喧嘩してないかな?」と思いつつ覗くと、そこにはいつも賑やかな光景が広がっています。
    もちろん、子どもたちは時々喧嘩したり、ひとりでポツンとしていたりすることもあります。
    先生がいつも見守っていてくれるので安心ですが、どうしても気になる子には声をかけたりしていました。

    そして仲良く遊んでいるみんなのニコニコ笑顔を見ると、「よし」と心の中でほっとするのです。

    その時、私はこんな声をかけていました。
    「楽しそうだね!」
    するとみんな「うん!」と言って、とてもキラキラした笑顔になります。
    楽しそうなのは一目でわかるので、聞くまでもないことなのかもしれません。
    けれど、あえて言葉にすることで子どもたちが、「今、自分達は最高に楽しいんだ!」と楽しい気持ちをさらに、膨らませることができる気がしたのです。

    だから私は、いつも楽しそうに遊んでいる子どもたちに「楽しそうだね!」と声をかけていました。

    こども園にはゲームもテレビもありません。子どもたちは、昔ながらのままごと、ブロック、折り紙やお絵かき、工作、ボール遊びなど、自分たちで工夫して考えた遊びにひたすら没頭しています。

    朝から、ご両親や家族のどなたかが迎えに来る夕方まで。もしかしたら家で過ごすより、こども園にいる時間の方が長いのかも知れません。
    そんな長い時間飽きずに友達と仲良く遊ぶ姿は、まるで本当の兄弟姉妹のようでした。

    夕方になって、私は白衣からキャラクターのついたエプロンに着替え、その日出たゴミを集めながら、各クラスを巡回するのが一日の終わりの楽しみな時間でした。
    「楽しそうかな?」と覗きながら「楽しそうだね!」と声をかける。それは私自身の楽しさも倍増させてくれる魔法の言葉でした。

    「お父さん、お母さん、早く迎えに来てくれるといいね。」
    と心の中で願いながら片付けのお手伝いの仕事を終え、「また明日ね」と声をかけて帰路に着く日々。

    あの頃出会った子どもたちはどうしてるのでしょうか。
    もうだいぶ大きくなって、また違う場所でキラキラと「楽しそう」な時間を過ごしていると信じています。


    最後まで読んでいただきありがとうございました!


    #創作大賞2026
    #エッセイ部門
    #こども園での仕事

     
     
    何か書いたり、ウクレレを弾いたり、音楽やラジオを聴いたり、ドラマや映画を見たり、簡単な料理をしたり、旬のものを食べたり、喫茶店が好きだったりする私です。気ままに日々のことを綴ります。

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