2024年のうた
五月
エマホイがひっそりひとりでうたった歌をひとりでひっそりと聴く
雨脚が強まり音も騒がしく蛙も鳴いて胸騒ぎする
どんよりとして肌寒い雨降りの日も沈む気分は沈みゆく
本を読むすべて忘れてしまうため何の役にも立たぬ抵抗
ちからなく腕をのばして指先で感じる紙の本の手ざわり
目の前に何もなかった頃のこと思いださせるまぶしい西日
エマリンどうか夢を諦めないできっと輝く星になれるよ
からっぽになった瞳に飛び込んでくる光と影をつかまえて
今年もクリスマスにはオーギーレンのあの物語を聞くだろう
できるなら自分の足で歩きたい美味しい空気を吸い込みたい