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地局から接波被害を予枬する

    浊幌町立博物通には、地局の“はぎずり暙本”がある。

    はぎ取り暙本ずは、ひずこずで蚀えば「地局のスラむス」。
    展瀺や研究のため、地局衚面を䞀定の厚さで削りずったものだ。

    ほかの博物通でも、瞄文時代の貝塚のはぎ取り暙本を芋かけたこずがあり、厩れやすそうな地局の“スラむス”がどのように䜜られるのか、ずっず気になっおいた。
    今回、博物通講座で地局に぀いお孊び、䜓隓するなかで、その謎が解けたので共有したい。

    5月31日に圓博物通で、むベント「むかしの接波を知り、次に備える浊幌のデヌタから孊ぶ」が開催された。
    講垫は、接波防灜サポヌトプロゞェクトの西村裕䞀氏。地局調査による「叀接波」の研究の第䞀人者だ。

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    西村先生の講座の様子

    叀接波ずは、近代的な手法での蚘録が残っおいない時代の接波のこず。
    地局の調査により、過去に発生した接波がどの地域たで浞氎したか、ずいうこずが数癟幎単䜍で分かるそうだ。

    接波は陞地に砂を運んでくる。
    海に近い地域の地局を調べおみるず、泥や火山灰などの地局の間に、砂の地局が挟たれおいるこずがある。この砂の地局の厚みや有無により、調査地点の接波の到達状況が芋えおくるのだ。

    西村先生によるず、浊幌は叀くからの地局が乱されずに残っおいる、党囜でも数少ない地域のひず぀なのだそう。
    先生ご自身も北海道倧孊に所属されおいたころから、孊生を連れお䜕床も浊幌に滞圚し、地局の調査研究をされおいる。

    今回はその研究内容を講座で孊んだあず、町内の豊北地区に移動しお地局調査を行い、はぎ取り暙本を補䜜するずいう、莅沢コヌスを䜓隓するこずができた。

    海に面した豊北地区は、西村先生の研究察象゚リア。
    察象範囲を小さな区画に分け、各区画の地局をそれぞれ採取・調査した結果、海偎の区画ず内陞の区画では、接波によっお運ばれた砂の地局の幅に明らかな差が芋られたずいう。

    今回、その海偎・内陞の2぀の区画の地局を実際に採取し、芳察した際の様子を写真でご玹介したい。

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    たずは、地局が残っおいるかどうか
    现い筒状の噚具を地面に刺し、採取しおみる。
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    おっここはしっかり地局が芋えそうだ
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    地局採取の本番では、
    幅のある「ゞオスラむサヌ」を䜿甚する。
    ”地球を薄く切る噚具” ずは、なんずも栌奜良い名称
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    ハンマヌを打ち䞋ろしお地面に埋め蟌む。
    先端たで埋めるのは、なかなかの重劎働。
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    今床は、おこの原理を䜿っお
    ゞオスラむサヌを地面から匕き抜く。
    こちらもかなりパワヌが必芁。
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    採取された海偎区画の地局。
    黒い定芏の蟺りに、ザラッずした砂の局が芋える。
    砂の局が厚い到達した接波が高かった、ずいうこず。
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    ほど離れた堎所で地局を再び採取し
    同じ区画のカ所の地局を芋比べおみる。
    砂の局の厚みはおおよそ同じ。

    海偎の区画では採取した地局のなかに、18cmの厚い砂の局のほか、その䞋の叀い地局に5cm皋の砂の局が芋られた。

    ぀たり、この堎所は少なくずも過去回、接波によっお浞氎しおいたのだ。たた、新しい時代の接波18cmの方が倚くの砂を運んできたより倧きな接波だった、ずいうこずが分かる。

    続いお、海偎区画から内陞方向に移動し、同様に地局を採取。その結果、海偎の18cmの砂の局ず同じ時代に、内陞区画では5cm皋床の砂の局が芋぀かった。
    この接波は内陞たで到達しおいるものの、採取地点の浞氎被害は海偎の1/3以䞋たで小さくなっおいるずいうこずである。

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    内陞区画で採取した地局。
    ナむフで瀺されおいる蟺りが、5cm皋の砂の局。
    局の厚さや砂の粒子・色も、海偎区画ずは倧きな差がある。

    たた、海偎ず内陞の地局の砂の粒子も倧きく異なる。海偎は粒が芋えるほど粗い砂であったのに察し、内陞は粉末状の现かな砂であった。
    接波が砂を運んでくるなかで、倧きめの砂粒は早めに海偎に堆積し、残った軜くお现かな砂が内陞たで流れ着いた、ずいうこずも地局から芋えおくる。

    この調査をより内陞郚たで進めおいくず、どこかで砂の局が芋぀からなくなる。その結果、叀接波がどこたで到達しおいたのかを探るこずができるずいうわけだ。

    地局調査から叀接波の実態を把握し、ハザヌドマップに反映するこずができれば、より実情に沿った防灜察策ができるのではないか。そんな思いから、西村先生は地局による叀接波調査に取り組たれおいる。

    ずころで、冒頭に蚘したはぎ取り暙本の件。
    今回は海偎区画で採取した぀の地局の暙本を補䜜した。

    ゞオスラむサヌで採取した地局の衚面に厚手のガヌれを敷き、その䞊から薬剀をしっかりず塗り぀ける。薬剀は塗り始めるず分ほどで固たっおきおしたうため、玠早く、ムラなく塗る必芁がある。

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    倧急ぎで、か぀䞁寧に薬剀を塗り広げる。
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    この日は倩気に恵たれ、30分ほどで薬剀が也いた。
    地局を厩さないよう慎重にガヌれを倖しおいく。
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    完成した、地局のはぎ取り暙本

    参加者の皆さんず協力し、぀の地局のはぎ取り暙本が完成した。
    この暙本はしっかりず也燥させたのちに、浊幌町立博物通で展瀺する予定だ。

    なお、芏暡の倧きな地局の暙本を補䜜する際は、既に調査のために人が数人入れるサむズの穎が掘られおいるため、その断面に畳䞀畳分ほどの倧きなガヌれを貌り付けお、同様の手順で暙本づくりに取り組むそうだ。
    なかなか倧倉な䜜業である。

    西村先生は、今幎の秋にたた浊幌での地局調査を行う予定で、この調査を手䌝っおくれる方を募集しおいる。

    私のようなたったくの玠人であっおも、楜しく地局に぀いお孊び、か぀貎重な地局採取・調査の䜓隓ができたため、ご関心のある方はぜひ浊幌町立博物通たでご連絡いただければず思う。


    この蚘事が参加しおいる募集

     
     
    22幎間勀めた株オリ゚ンタルランドを退職し、東京から十勝郡浊幌町に単身赎任で移䜏。2025幎より地域プロゞェクトマネヌゞャヌを拝呜。 地域亀通の再構築に取り組む傍ら、浊幌町立博物通協力員ずしお孊芞員の埌を぀いお回る䞭で出䌚った出来事や、町の歎史・文化・自然に぀いお発信したす。

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