
オームの法則で回路説明1
先の記事「マイコンって何が出来るの?」では、マイコン仕掛けは端子信号を秩序立てて扱うことが出来ると書きました。大抵の場合、マイコン端子の先に電気回路を準備する必要があります。
幾つかの回路パターンを知っていれば、それなりに動く回路図を作ることが出来ると思います。出来るだけオームの法則だけで説明しながら回路パターンを紹介するシリーズの第1弾です。
LED点灯回路
タイトル画像はLED点灯の回路です。オームの法則で説明を試みます。
LEDは
(1)三角マークの方向に電流を流すと点灯します。
(2)電流を増やすと発光量が増えます。
(3)電流が流れていない時は消灯しています。
(4)逆向きの電圧をかけても点灯しません。
(逆電圧5Vを超えると壊れるものが多い)
点灯中、+側(電圧の高い方)がアノード、-側がカソードです。両方の電極間に現れる電圧がVfで、Vfの値はLEDによって異なります。ここでは2.3Vとしました。
図ではマイコンのIO端子に流れる電流で直接LEDを点灯(駆動)させています。PICやESP32でLEDを点灯させる回路として一般的な回路です。
LEDの発光量は電流で加減できます。(図の抵抗値1kΩを小さくすると発光量を増やせます。)
PICやESP32の端子に直接流せる電流には制限があります。私は大きくても10mAとし、それ以上必要な時は後述のようにトランジスタ等でドライブします。どうしても端子直接駆動したい場合はデータシートを確認します。(実は、もう少し行けます。)
VfはLEDにより異なり、最近は小さくなっていますが、稀にVf>3.3Vのものがあり、3.3VのPICやESP32では直接点灯出来ないものがあります。
トランジスタ駆動
そのような場合はUSB等で供給されている5Vを用いて駆動します。
端子電圧にも制限があります。タイトル画像の電源(3.3V)をトランジスタ無しで5Vに変えてはいけません。
上図はブザーの例ですが、3.3Vでは自励発振しないものや、音圧が小さい場合、このようにトランジスタを使って駆動します。
トランジスタを上のようにデジタル用途で使う場合、電流Icは電流Ibの50倍程度まで流すことが出来ます。また、上図のブザーには約5Vの電圧を印加することが出来ます。
IOが3.3Vの時、Vb=0.7Vとすると、Ibは(3.3-0.7)/1000=0.0026(2.6mA)となり、Icは130mA程度まで流せることになります。上図のブザーはせいぜい30mAしか流れないので、Vcはほぼ0Vで飽和し十分な駆動力があると思います。
トランジスタに限らず、電子部品は電流と端子電圧の積(VI)相当のエネルギーを熱に変えます。この発熱量を、基板や周囲の空気に放熱しきれないと内部の温度が上昇して壊れます。大きな電流を扱う場合は、トランジスタをFETに代えたり放熱器を準備する場合があります。
リレー駆動
他にリレーを使う場合もあります。下図はメカニカル・リレーの例です。
ブザーと同様に、コイル電流が小さな小型リレーはトランジスタで駆動出来ます。上図はコイルの駆動電圧が5Vのものを使っていることになります。
リレーの先は省略しています。
上の図にはこれまでなかったダイオードが描かれています。リレーやモーター、ソレノイドと言った誘導性部品を駆動する時に必要な部品で、主にトランジスタをOFFに切り替えた瞬間に発生するサージ電圧からトランジスタを保護する働きがあります。オームの法則だけでは説明が困難なので、そういうものとして覚えることとし、「オーム外」のマークを付けました。
イラストは「無料でかわいいイラスト素材集 イラストトレイン」さんから使わせていただきました。
以上ですが、これからも時々オームの法則で回路説明を試みます。
宜しくお願いいたします。

