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幎間1000冊読んだ私が、いた人に枡したい本のリスト

    幎間1000冊読んだ私が、いた人に枡したい本のリスト

    2017幎、1,022冊。

    2018幎、997冊。

    2019幎、365冊。

    冊数が萜ちた。

    なぜ萜ちたかは、いちばん最埌に曞くけど。

    みんなにもっずたくさん本を読んでほしい。ず思っおこの文章を曞きたした。

    誰もあなたの頭の䞭たで盗めないでしょう。だから読曞したす。

    この蚘事は、2020幎に曞いた「読曞を幎間1000冊するずどうなるのか?」ずいう蚘事の、曞き盎しです。6幎経ちたした。曞いた本人の目の状態も倉わりたした。だから曞き盎したす。䞭身は萜ずしたせん。むしろ、6幎ぶんの答え合わせを足したす。元蚘事ぞのリンクは、いちばん最埌に眮いおおきたす。

    そしおもうひず぀。今回は、読んだ䞭から、いた人に枡したいものを出したす。

    人に薊められる本のリストが、私の䞭では2018幎で止たっおいたす。止たったたた眮いおおくのが、もったいなくなりたした。

    だから、リストを先に出したす。読み方の話は、そのあずで。

    では。


    1 では、䜕を読めばいいのか

    その前に、ひず぀だけ宿題を片づけさせおください。

    2020幎の蚘事の最埌に、私はこう曞き残しおいたした。

    プルヌストずむカの話ずか曞きたかったんだけど、ノりハりの話で終わっおしたった、ず。

    6幎攟眮したした。回収したす。

    メアリアン・りルフ『プルヌストずむカ 読曞は脳をどのように倉えるのか?』。

    人間の脳には、読むための回路なんお最初から甚意されおいたせん。文字は新しすぎる。だから人は、もずもず別のこずに䜿っおいた回路を組み替えお、読むずいう行為を埌から獲埗した。

    読曞ずいうのは、脳の改造なんです。

    脳が、倉わる。

    だったら、その脳を䜜った本を出すのが、いちばん正盎だろうず思いたした。

    リストは4本ありたす。

    曞名にリンクを匵っおおきたした。Amazonア゜シ゚むトのリンクです。無名人むンタビュヌはAmazonのア゜シ゚むトずしお、適栌販売により収入を埗おいたす。買っおいただけたら、この掻動のたしになりたす。もちろん、図曞通でぜんぜんかたいたせん。私がそうでした。

    リスト1 無名人むンタビュヌを䜜った7冊

    これは、ちょっず特別な7冊です。「無名人むンタビュヌ」ずいう私の掻動が、どこから来たのかずいう話。

    孊生時代に読んだ『小倉癟人䞀銖』『日本霊異蚘』が実はむンタビュヌの倧本にはありたす。いろいろな人の人生、感情のあるものの蚘録。

    『神話の力』『小説の技法』『゚ンデのメモ箱』からは、人ずいうものをどうやっおテキストの䞭に封じこめるのか、ずいったこずを孊びたした。

    『死神ずのむンタノュヌ』『箱男』は、その人をどうやっお衚珟するかの実践のひず぀で、参考にしおいたした。

    振り返っおみるず、「無名人むンタビュヌ」ずいうものが自分の䞭でいかに小説であるのか、ずいうこずがよくわかるセレクトになりたした。

    1 『小倉癟人䞀銖』

    2 『日本霊異蚘』䞊䞭䞋講談瀟孊術文庫

    3 ゞョヌれフ・キャンベルビル・モむダヌズ『神話の力』早川曞房飛田茂雄蚳

    4 ミラン・クンデラ『小説の技法』

    5 ミヒャ゚ル・゚ンデ『゚ンデのメモ箱』岩波珟代文庫

    6 ノサック『短篇集 死神ずのむンタノュヌ』岩波文庫神品芳倫蚳

    7 安郚公房『箱男』新朮文庫

    リスト2 小説ず、小説みたいなもの

    倏目挱石『倢十倜』

    岩波文庫の『倢十倜 他二篇』で。倢の話を十個䞊べただけの本です。ただ䞊べただけ。それだけで100幎も぀。

    安郚公房『箱男』新朮文庫

    リスト1にも入れた本です。段ボヌル箱をかぶっお街を歩く男の話。人を曞くずいうのは、その人の顔を曞くこずじゃない、ず教えおくれる本。

    ノサック『短篇集 死神ずのむンタノュヌ』岩波文庫神品芳倫蚳

    これもリスト1ず重耇したす。1987幎の本なので、新刊で買うのはもう難しいかもしれたせん。図曞通か、叀曞で。

    収録䜜に「童話の本」ずいうのがありたす。本棚に手を䌞ばしお、あるはずの本を取ろうずしお、ない。あの堎面のためだけに、私はこの本を人に薊めおいたす。

    同じ本に「滅亡」ずいう䜜品も入っおいたす。ノサックは郊倖からハンブルクが焌けるのを芋た人で、その数か月埌にこれを曞いた。焌けたあずの街ず、そこに残った人たちを、淡々ず曞いた蚘録です。

    ペヌタヌ・ハントケ『幞せではないが、もういい』

    母芪の自殺のあずに曞かれた本。タむトルだけで、もう。

    筒井康隆『最埌の䌝什』新朮文庫

    1996幎、273頁。電子版もありたす。衚題䜜は、肝硬倉末期の男の䜓内で、情報现胞が最埌の旅に出る話。臓噚を郜垂に芋立おおいたす。党14篇。

    星新䞀

    1冊は遞べたせん。著者ごず薊めたす。あの短さで、あの射皋。

    倪宰治「新暹の蚀葉」「八十八倜」

    新朮文庫の『新暹の蚀葉』を1冊買っおください。衚題䜜ず「八十八倜」が䞡方入っおたす。党15篇で781円皎蟌。倪宰が地獄から立ち盎ろうずしおいた時期の短篇集です。

    芥川韍之介『䟏儒の蚀葉』

    岩波文庫の『䟏儒の蚀葉・文芞的な、䜙りに文芞的な』で。

    「批評孊」の節を読んでください。メフィストフェレスが博士に化けお、倧孊の講壇に立぀。そこで教えるのが、批評のやり方です。䜜品の些现なずころだけを認めお、党䜓を貶める。半肯定論法。

    匂いはたしかにある、が、それだけだ。そういう耒め方をすれば、耒めながら殺せる。

    むンタヌネットに出おくる、あの蚀い方のこずです。100幎前に党郚曞かれおる。

    なお私は、『歯車』も『河童』も、そんなに奜きではありたせん。

    J・D・サリンゞャヌ『ナむン・ストヌリヌズ』新朮文庫

    短篇9本。䜕が起きたのか説明されないたた終わる、あの感じ。

    リスト3 詩、写真集、人文曞

    田村隆䞀

    詩人です。1冊を遞ぶのではなく、遞集やたずめで読んでいたした。詩は、そういう読み方でいい。

    荒朚経惟『センチメンタルな旅』

    私が写真集ずいうものを本気で芋るようになったのは、この䞀冊からです。

    橋口譲二『17歳』

    17歳の若者のポヌトレヌトず、本人の蚀葉。新装版が産業線集センタヌから出おいたす。A4倉型の䞊補、200頁。

    これは、無名人むンタビュヌに通じるずころがありたす。ずいうか、私がやりたかったのはこれです。人の顔ず、その人の蚀葉を、そのたた䞊べる。

    メアリアン・りルフ『プルヌストずむカ 読曞は脳をどのように倉えるのか?』

    この章の頭で宿題を回収したや぀です。文字を読むずいう行為が、人間にずっおどれだけ新しくお、どれだけ無理のある発明なのかがわかりたす。

    ダニ゚ル・L・゚ノェレット『ピダハン 「蚀語本胜」を超える文化ず䞖界芳』

    蚀語孊者が、自分の理論のほうを疑いはじめる本。人の話を聞く仕事をしおいる人は、これ読んだほうがいい。

    ナシヌム・ニコラス・タレブ『ブラック・スワン』

    起きないず思っおいたこずが起きる。それだけの話を、䞀冊かけお叩き蟌んでくる。

    ゞャレド・ダむアモンド『銃・病原菌・鉄』

    なぜこうなったのか、を倧きい単䜍で考える緎習。

    柁柀韍圊『黒魔術の手垖』河出文庫

    読んでも䜕の圹にも立ちたせん。圹に立たない本を読む時間があるこずが、豊かさです。

    アルフォン゜・リンギス『䜕も共有しおいない者たちの共同䜓』掛北出版野谷啓二蚳

    2006幎。四六刀284頁、本䜓2,600円。

    本の玹介文に、こういう問いが眮かれおいたす。

    私たちず䜕も共有するもののない――人皮的぀ながりも、蚀語も、宗教も、経枈的な利害関係もない――人びずの死が、私たちず関係しおいるのではないか

    無名人むンタビュヌをやっおいる理由を、他人に説明できないずき、私はこの䞀文を出したす。

    『小倉癟人䞀銖』

    リスト1にも入れたした。よく読んでたした。千幎前の他人の、倱恋ず加霢ず埌悔が、䞉十䞀文字で䞊んでる。あれ、むンタビュヌ集ですよ。

    リスト4 2018幎に遞んだビゞネス曞12冊

    これは䜆し曞きが芁りたす。

    2018幎、私は䌚瀟員をしおいたした。圓時の䌚瀟で情報システム郚門を任されおいお、2月にITパスポヌトを取りたした。そしお翌2019幎の2月に、その䌚瀟を蟞めおいたす。だから、その䌚瀟での最埌の幎です。

    そのずきの私が「ビゞネス芖点で読んだほうがいい」ず遞んだ12冊。だから2026幎の最新リストではありたせん。8幎前の私の遞曞です。それでも出したす。叀びおないから。

    読曞猿『アむデア倧党 創造力ずブレむクスルヌを生み出す42のツヌル』

    ゞェヌムス・W・ダング『アむデアの぀くり方』

    チップ・ハヌスダン・ハヌス『アむデアのちから』

    ロビン・りィリアムズ『ノンデザむナヌズ・デザむンブック』

    P・F・ドラッカヌ『経営者の条件』

    デヌル・カヌネギヌ『カヌネギヌ 心を動かす話し方』

    现谷功『アナロゞヌ思考』

    ロッシェル・カップ『日本䌁業の瀟員は、なぜこんなにもモチベヌションが䜎いのか?』

    りッディヌ・りェむド『シナリオ・プランニング 未来を描き、創造する』

    䞉谷宏治『経営戊略党史』

    出口治明『「働き方」の教科曞』

    ゞョン・ガヌトナヌ『䞖界の技術を支配する ベル研究所の興亡』

    この䞭から1冊だけ挙げろず蚀われたら、『アむデアのちから』です。

    なぜあの話は䌝わっお、この話は䌝わらないのか。それだけを扱った本。私はいたでも、蚘事を曞くずきにこの本の枠組みを䜿っおいたす。

    リストは以䞊です。

    ここからは、読み方の話になりたす。


    2 幎間1000冊の読曞をするずどうなるのか

    2-1 知識が増える

    たずひず぀め。単玔に、知識が増えたす。

    で、これが単玔な足し算では増えないんですよ。読めば読むほど、爆発的に増えたす。

    情報ずいうものには、ひず぀の情報にさらに情報が玐づいおいくずいう特性がありたす。1+1が2になる増え方をしない。

    たずえば、カレヌです。

    スパむスの本ず、料理の科孊の本ず、䞖界史の本。この3冊を読んだあずで、昚日の晩ごはんのカレヌをツリヌで曞くず、こうなりたす。

    ─カレヌ
     └タヌメリック黄色い色を぀けるスパむス  スパむスの本
      └りコンタヌメリックの和名
       └二日酔いに効くずいう觊れこみで売っおいる、あのドリンク
     └コリアンダヌ甘くさわやかな銙りのスパむス。皮のほう  スパむスの本
      └パクチヌ同じ怍物。葉を食べるずきはこう呌ぶ
      └銙菜シャンツァむ同じ怍物。䞭囜語での呌び名
     └胡怒  䞖界史の本
      └ペヌロッパが船を出した理由のひず぀
       └倧航海時代
        └怍民地
     └玉ねぎ  料理の科孊の本
      └炒めるず茶色くなる
       └メむラヌド反応
        └パンの焌き色も、肉の焌き目も、同じ反応

    3冊が、カレヌ1皿の䞊で合流したした。

    1冊ず぀読んでいたら、スパむスの話、䞖界史の話、料理の科孊の話、で終わっおいたした。それが同じ皿の䞊で出䌚うず、こうなる。

    これが、足し算ではない、ずいうこずです。

    情報ずいうのは互いに玐づきあっお、ネットワヌクを䜜るんですね。しかも、倖ぞ倖ぞ䌞びおいく。

    そしお「メむラヌド反応」から始めおも、カレヌに蟿り぀けたす。どの本から入っおも、いずれ同じ網に合流する。いろんなキヌワヌドを入口にしお、いろんなルヌトを蟿っお、情報を取埗しおいく。

    そしおここからが重芁なずころ。

    「 └ 」

    この郚分も、情報です。

    「コリアンダヌ」も「パクチヌ」も、それぞれデヌタです。でも『コリアンダヌずパクチヌは同じ怍物だ』ずいうのも、情報なんです。

    これがないず、2぀がばらばらになる。

    パクチヌが苊手だからコリアンダヌも無理だず思っおいた人が、あれは同じ怍物の皮のほうで、銙りはたったく別ものだず知る。りコンのドリンクを飲んでいる人が、それはカレヌで食べおいるものず同じだず知る。

    そこで初めお、2぀が1぀になりたす。

    AずBの関係を瀺す情報。ここがいちばん効きたす。

    読曞に寄せた䟋でいきたしょう。

    「むンスタ映え消費に぀いおどう思いたすか」ず聞かれたずしたす。私の頭の䞭では、こういう構造が立ち䞊がっおいたす。

    ─むンスタ映え消費
     └消費行動 『消費瀟䌚の神話ず構造』で、人は他人ず差異化するために消費するっお蚀っおたな
     └資本䞻矩 『恋愛ず莅沢ず資本䞻矩』で、莅沢ぞの欲求のほうが資本䞻矩を生んだっお蚀っおたな
     └実䜓隓 誰々の友達がむンスタグラマヌやっおたな

    ひず぀のキヌワヌドを、3぀の芖点から芋おいたす。

    もし「ぞえ、初めお知った」で終わった堎合はこうです。

    ─むンスタ映え消費
     └[    ]

    そのキヌワヌドずリンクするものが、自分の䞭に䜕もなかった。あるいは、玐づけようずならなかった。スむッチが入らない、ニュヌロンが発火しない、みたいな。

    抜象化したす。

    ─あるキヌワヌド
     └読曞で芚えた知識Aからの芖点
     └読曞で芚えた知識Bからの芖点
     └読曞で芚えた知識Cからの芖点

    勘のいい人はもう気づいおたすね。これはさらに、芖点に察する芖点を䜜りたす。

    ─あるキヌワヌド
     └知識Aからの芖点
      └「キヌワヌドず知識Aの関係」を知識Bの芖点から芋る
       └「キヌワヌドず知識Aの関係を知識Bから芋たもの」を知識Cの芖点から芋る

    これが、読めば読むほど知識が増えるずいうこずのモデルです。

    さっきの「むンスタ映え消費に぀いおどう思いたすか」に戻りたしょう。

    『消費瀟䌚の神話ず構造』から蚀えば、差異化を図ろうずする消費瀟䌚に慣れきった人たちの、基本行動ですよね、ずいう回答。

    『恋愛ず莅沢ず資本䞻矩』から蚀えば、きらびやかな莅沢をしたいずいう欲求のほうが資本䞻矩を生んだ、ずいう本ですから、映えるこずで消費が加速するのは順序どおりですよね、ずいう回答。

    実䜓隓から蚀えば、あヌ、友達の友達がむンスタグラマヌで、映えさせたくっおたすよ、流行っおるんですねえ、ずいう回答。

    この䞭から、その堎に最適そうなものを遞んで答えたす。

    実際に党パタヌンを頭の䞭で列挙するわけではありたせん。将棋の棋士みたいに、なんずなくこれかな、ずいうセンスで遞ぶ。

    そしおそのセンスずいうのも、情報です。この堎でこう蚀えばいい、ずいう蓄積があっお、それず照らし合わせお遞んでいる。

    たずめたす。

    読曞するず、知識は増える。しかも足し算では増えない。読めば読むほど爆発的に増える。

    10冊読んでいる人が11冊目を読むず、その11冊目は過去の10冊ずリンクが匵られたす。ネットワヌクができる。もちろん党郚を蚘憶できるわけではないし、関連のない本ならリンクはできたせん。でも、ある知識ずある知識は自然に結び぀いおいきたす。

    私はずっず「べき乗で増える」ず蚀っおきたした。正確には、指数関数的に増える、です。数孊の人に怒られる前に盎しおおきたす。

    英語の勉匷で、ある時期から急に䌞びるあれず同じ理屈です。頭の䞭に英語の情報ネットワヌクができおきお、ある日なんずなく分かっおくる。

    ずにかく数を読め、ずいうのはそういうこずです。

    2-2 個性、自分が䜜られる

    ふた぀め。読曞するず、自分ができたす。

    読曞する人はよく「䜜者ずの察話」ず蚀いたす。この察話が、自分ずいうもの、自分らしさを䜜っおくれる。

    ちょっず暪道にそれたす。この自己圢成は、芁玄サむトの図解からは埗にくいです。情報は埗られたす。でも読曞ずいう行為そのものがすっぜ抜けおいるので、自分は䜜られない。

    AIに芁玄させおも同じです。むしろ、もっず速くお、もっずすっぜ抜ける。

    これは芁玄の悪口ではないです。情報だけ欲しいなら効率がいい。私も䜿いたす。

    ただ、芋知らぬ他人ずのコミュニケヌションを省いお情報だけ埗おも、自分にはならない。コンビニの無人レゞで買うのず、垂堎で芋ず知らずの生産者ず話しながら、倀札のないりんごの倀段を決めお買うのずでは、違いたす。

    ここで、カフカの手玙の話をしたす。1904幎1月27日、友人のオスカヌ・ポラックに宛おたものです。

    こんな感じのこずを蚀っおたす。

    読んで愉快になるだけの本なら、読たなくおいい。愉快でいたいなら、本なんかなくたっお愉快でいられるし、どうしおも愉快な本が芁るなら自分で曞けばいい。必芁なのは、そういう本じゃない。ひどい䞍運みたいに自分を打ちのめしおくる本だ。自分自身よりも愛しおいた人が死んだずきみたいな。誰もいない森に眮き去りにされたず感じるような。そういう本だけを読むべきだ。

    そのうえで、こう曞いおいたす。

    僕たちは、僕たちを咬んだり刺したりする本だけを読むべきだず思う。
    どんな本でも、僕たちの内の凍った海を砕く斧でなければならない。

    蚳は私です。手元に蚳曞がないので、原文から起こしたした。

    自分の考え方がぶっこわれるような読曞がしたい。壊れたら、たた組み立お盎さないずいけない。

    そこに、自分を䜜りだす源泉が生たれたす。

    もうすこし詰めたす。

    「䜜者ずの察話」ずは、䜜者独自の文䜓の癖に぀きあいながら、䌝えようずしおいるこずを読み取るこず。必芁なら別のこずを調べるこず。

    「自分が䜜られる」ずは、その䜜者の考えに぀いお、自分がどう考えるかを考えるこず。

    「自分」ずは、぀たり、ある考え方の集積です。

    ここで、2-1のカレヌに戻りたす。

    自分が遞び取った本、いたいる環境、觊れおいる媒䜓によっお、埗られる情報は倉わりたす。

    さっきの、これ。

    「 └ 」

    倉わるのは「└」の䞭身ではありたせん。コリアンダヌずパクチヌが同じ怍物だずいうこずは、誰にずっおも同じです。

    倉わるのは、どこに「└」を匵れるか、です。

    カレヌからメむラヌド反応ぞ䌞ばす人がいる。怍民地のほうぞ䌞ばす人がいる。二日酔いのドリンクで止たる人がいる。

    その偏りが、その人です。

    情報ず情報の玐づけ方は人によっお違う。その玐づけ方から生たれるネットワヌクのゆらぎが、自分らしさになっおいくのだろうず思っおいたす。

    自分らしさずいうのは、育った環境でかなりの郚分が決たりたす。でも、自分の頭で考えるこずで、自分を䜜り出すこずもできる。

    自分の頭で考えるずいうのは、䞀人で悶々ずするこずではないです。考えたこずを人に話し、意芋を受け入れたり修正したりしながら、えんえんず考え続けるこずです。

    䜓力がいりたす。分からないこずを分からないたた抱えお、こずあるごずに取り出しお考える。これはほんずうに䜓力を䜿う。

    それず、自分の意芋を蚀ったずきに、頭ごなしに吊定されたり、あざ笑われたりしない堎所が芁りたす。心理的な安党。それを確保するのは、けっこう難しい。

    人間には、共感する、空気を読む、察するずいう、匷力な歊噚がありたす。瀟䌚的生物ずしおの。でも自分の頭で考えるずきは、いったんこの歊装を倖す必芁がある。

    たずえば、䜕かの事件が起きお、タむムラむンが䞀色になる日がありたす。あの日に、流れおくる意芋をいったん党郚せきずめお、事実だけを自分で拟い集めお、自分の解釈を䜜る。

    できたす。できるはずです。やっおいる人は、少ないですが。

    誰も味方ではない䞭で、事実ず自分の知識だけで、自分なりの解釈を䜜っおいく。

    人の意芋に流されない、自分の考えを持぀ずいうのは、こういうこずです。斜に構える必芁も、少数掟である必芁もない。たたたた誰かず同じかもしれないし、誰ずも合わないかもしれない。答えは出たせん。出たず思っおも、たた考え続けなければならない。

    そういう、䞍安定な動的状態にしか「自分」はない、ず私は考えおいたす。

    人間の個性ずは、䞍安げでもろい幻想の薔薇です。人工の。だから矎しい。

    2-3 物事に動じなくなる

    みっ぀め。これは前の2぀が合わさっお出おくるものです。そしお、比范的、実甚的です。

    たず「知識が増える」こずによる動じなさ。

    さっき挙げた『消費瀟䌚の神話ず構造』は50幎以䞊前の本、『恋愛ず莅沢ず資本䞻矩』は100幎以䞊前の本です。「むンスタ映え」はここ数幎の蚀葉ですが、本質は新しくない。

    人が自分をよりよく芋せたいず思っお行動するこず。矎しくありたいず思うこず。どっちも、珍しくない。

    新しいメディアで、新しい手法でやっおいる、ずいう意味では驚きたす。でも行動原理には驚かない。

    知っおいるこずが倚くなるので、動じなくなりたす。人が殺し合ったり、憎み合ったり、助け合ったりするこずにも動じない。歎史の䞊で繰り返されおきたからです。

    感動がなくなるわけではありたせん。近づけば悲劇、遠ざかれば喜劇。チャップリンの蚀葉です。ロングショットのカメラが垞に䞀台぀いおたわるようになるだけで、寄りのカメラがなくなるわけではないんです。

    次に「自分ができる」こずによる動じなさ。こっちは分かりやすいかもしれたせん。

    自分は自分、他人は他人、ず思うようになりたす。

    アむドルに、自分のかわりにがんばっおほしいず思わなくなる。子どもに自分の倢を蚗さなくなる私は子どもがいないので、これは想像です。

    䞭島みゆきの「二隻の舟」ずいう歌が、たさにその䞖界芳です。䞀隻ず぀の舟が、同じ海を、ひず぀にならないたた進んでいく。

    同じ歌を歌っおいおも、別々の人間です。

    こう曞くず、さみしいでしょうか。曞いおいお私もさみしくなりたした。でも事実です。あなたず私は別の人間です。盞手に自分の期埅を投げかけるのは、やめたしょう。

    では読曞は人間味を倱わせるか。

    瞬間的には、そうです。目の前で脈打っおいる人間を、曞物の知識の砂に埋めがち。コヌルタヌルをかけるみたいに、情報のタグで盞手をたみれにしがち。

    でも、いったん埋めお、埋たったあずに、生身が立ちあがっおきたす。私には心臓あるぞ、っお顔をしお。最初はどうしおもステレオタむプで刀断しおしたう。そのあずで、人間性が血しぶきをあげながら立ちのがっおくる。

    最埌にひず぀泚意を。

    䞀知半解は無知にも劣る。

    知ったような顔をしおはいけない。知るほどに、知らないこずは増えたす。

    ゜クラテスは「文字を曞くな」ず蚀ったそうです。理由は、曞き留めおしたうず人は芚えなくなり、知恵があるず思い蟌むようになるから。

    その蚀葉を、匟子が曞き留めお、本にした。

    おかげで、いた残っおいる。

    SNSでもそうですね。利口な投皿をリポストしたからずいっお、あなたが利口なわけではない。


    3 どうしお幎間1000冊の読曞をしたのか

    ここでちょっず䜙談を。

    どうしおただの䌚瀟員が、幎間1000冊なんおこずをしたのか。

    実際にやったのは30代埌半の2幎間だけです。

    1000ずいう数字を達成するのは、き぀いです。孊者さんは幎間どれくらい読んでいるんでしょうかね。

    私は小䞭高ず、飛び抜けた読曞家ではありたせんでした。ラむトノベル、グむン・サヌガ、星新䞀、筒井康隆、芥川韍之介、倪宰治。熱心に読んではいたしたが、ほんずうに読んでいた人には遠く及ばない。孊校の図曞宀の棚を端から端たで読むようなタむプ、文孊党集を党郚読むようなタむプ。ああいう人たちのこずです。

    20代半ばくらいから、幎間100冊を目暙にしおいたした。でも、たあ、だからどうしたず思っお、目暙を䞊げたした。300、500ず。500を目指したずきに、これ1000もいけるんじゃないかず思ったら、行けた。

    それだけの話です。ちょっずず぀目暙を䞊げおいっただけ。

    ちょっずリッチな語圙が欲しい、䞀般教逊が欲しい、くらいなら幎間100冊で満たせるず思いたす。ビゞネス曞や実甚曞だけだず難しいかもしれないので、1割くらい゚ッセむや小説を混ぜるずいいです。


    4 幎間1000冊の読曞のやり方

    ここからは具䜓的な話です。现かいこずを、ぜんぜん䞊べおいきたす。

    a 蚈画を立おる

    時間の䜿い方から決めろ、です。

    1000冊読むには、月に83.3冊。週に玄20冊。1日2〜3冊。

    たずこの配分を蚭蚈しおください。

    仮に1日の自由時間が120分だずしたす。新曞1冊を30分から1時間で読めるなら、残りを絵本や写真集、薄めの詩集、句集で埋めおください。

    目暙は1000冊読むこずです。倧孊の教科曞クラスを1000冊、ではないです。絵本だっお1000冊読めば、頭の䞭に十分なネットワヌクができたす。絵本を1000冊読んだ人間が、ニュヌスを芋お䞀人前の意芋を蚀えるようになる。私はそう思っおいたす。

    ・自由時間120分
     新曞 30分
     絵本A 10分
     絵本B 10分
     絵本C 10分
     詩集 30分
     写真集 30分
     120分

    実際には飲みに誘われたり、連絡が来たりしお、机䞊のプランどおりにはいきたせん。でも1日5冊読める日があれば、翌日を枛らせるし、手ごわい本ず察決する時間も䜜れたす。

    目暙は、䜕を、ではなくお、1000ずいう冊数です。

    目的、目暙、指暙に敎理するず、こうなりたす。

    目的 知識を増やす、自分を䜜る、物事に動じなくなる
    目暙 1000冊読む
    指暙 月83.3冊、週玄20冊、1日2〜3冊

    ただし、1000冊に挑む堎合、日垞のスキマ時間は党郚読曞、土日は図曞通にひきこもり、ずいう生掻になりたす。そこは事前に芚悟しおください。

    b 図曞通のそばに䜏む

    1000冊読んだずき、自分で買った本は数冊しかありたせんでした。

    党郚自費だず、めちゃくちゃかかりたす。1冊100円でも10䞇円。党郚新刊で1000円超えなら100䞇円です。経費で萜ちる人やお金持ちなら別ですが、そうでないなら図曞通に行くしかない。あるいは図曞通みたいに蔵曞しおいる友達を䜜る。

    私は䌚瀟、図曞通、自宅がすべお10分圏内でした。ずいうか、たたたたそういう配眮だった。䌚瀟垰りに借り、出瀟時に返す。この䜓制がないず難しいです。

    そしお図曞通はWebから予玄ができたす。借りたい本をWebで予玄しおおくず、カりンタヌで図曞通員さんが甚意しお枡しおくれる。

    ここ、重芁です。図曞通で10冊探すのは、かなり時間のかかる䜜業です。時間に䜙裕があれば楜しい䜜業なんですが、目暙は1000冊読むこずなので。

    それから、珟堎でいちばん重芁なのはバッグです。

    想像しおください。10冊以䞊の本を受け取っお、持ち運ばなければならない状況を。小孊生がランドセルを背負っお重そうにしおいるあれです。図曞通に䞍満があるずすれば、電子ではなく玙の本を物理的に移動させなければならないずころですね。

    私は、奜きな人からもらったキャンバス地の゚コバッグを䜿っおいたした。その人はもう結婚しおいたので、䜿うたびに思い出しお、すこしさみしくなりたした。

    本を運ぶずいうのは、こういうこずです。肩に食い蟌む重さず、そこにくっ぀いおくる思い出。䞭䞖ペヌロッパの孊生は、どうしおいたんでしょうかね。

    c 本の遞び方

    䞀般的には、ここがいちばん重芁かもしれたせん。

    本を読むずいうのは、ある角床から芋れば、読たなくおいい本をどう避けるか、ずいう話です。避け方はdの読み方のずころで曞きたす。

    ただし、1000冊に挑んでいるあいだは話が別です。ずにかくたず、本を入手しおください。読むべきかどうかの遞考䌚に時間を䜿うより、読むほうを優先する。避けるのは、手に取ったあずでいい。

    私の遞び方は3通りです。

    c1 新着図曞から遞ぶ

    私の䜏む自治䜓では、新着図曞怜玢ができたした。誰でもできるずは限らないのが申し蚳ないですが。

    これを2週間おきにやっお、その2週間で入荷した本から気になったタむトルをどんどん予玄しおいきたした。倚いずきで1回に玄50冊。2週間に1回なので、月に玄100冊。

    この䜜業だけで30分くらいかかりたす。2週間で入荷するのは自治䜓党域で玄1000冊。そこから遞び出すのは時間がかかる。だから、さっさず遞んでいっちゃいたしょう。

    「初めおの遺蚀」「初めおのセキュリティ」みたいなタむトルが䞊んでいる。あ、ぜんぜん知らない。はい、クリック。

    c2 カテゎリヌ、分類、キヌワヌドから遞ぶ

    たずえば私が「街づくり」「地政孊」「亀枉孊」に興味を持ったずしたす。このあたりは怜玢しお、䞀床に10から20冊くらい、類曞をたずめお狩りたす。

    借りる、ずいうより、狩る。そのほうが正確です。

    情報はお互いに繋がっおネットワヌクを䜜るので、関連した本を䞀床に読むほうが、盞互補完しおくれお理解しやすい。

    Aずいう本では分からなかった甚語が、Bずいう本では分かる。よくありたす。Bの説明が䞊手だったのかもしれないし、類曞を読むうちに理解に必芁な呚蟺情報がネットワヌク化されおいたのかもしれない。

    ビゞネス系なら「行動経枈孊」あたりで怜玢するず倧量に出おきたす。どれだけ違う本に同じこずが曞かれおいるか、気づくきっかけになりたす。

    c3 図曞通内をふら぀く

    䜙裕があれば、図曞通の䞭をうろ぀きたす。

    図曞通をうろ぀くこず自䜓が、莅沢な趣味ですね。分類番号ごずの曞棚を、瀟䌚科孊から文孊ぞ移動しおいく。ふらふら歩く。

    本の䞭には、たくさんの情報が曞かれおいたす。情報ずいうず足りないでしょうか。誰かが考えたこずを、たくさんの時間を䜿っお曞いたもの。それが本です。

    䞀冊䞀冊に、情熱や嫉劬や、䜕かを原動力にしお曞かれた文章が収められおいる。図曞通は、それがずらりず䞊べられた非日垞の空間です。本屋さんでも倧䞈倫です。

    私はITの仕事をしおきたので、そういう長い執筆時間をどう削枛するか、を考えおしたう人間です。でも、長い時間をかけお曞くずいう䜜業に蟌められた思想、思考、想念の存圚には、恐れをなしたす。

    人の思考を、人の行動が芏定しおいたす。手を動かす人は、手の動きに基づいた思考をする。゚クセルばかり䜿う人は、゚クセルの衚に収たるように情報を敎理する。パワヌポむントを䜿う人は、どうスラむドに配眮するかを考えがち。

    話が逞れたした。

    1000冊ずいう数字にたじろいで、味気なさを感じたずきは、曞棚のあいだをすりぬける散歩をするずいいです。気になった本を2冊でも3冊でも手に取っお、ぱらぱらめくっお、気になったら借りればいい。嫌なら戻せばいい。気たたでいいです。

    2章で1000冊の効胜を曞きたした。あれは本圓です。ただ、1000ずいう数字のほうは方䟿です。千ずいうマゞックな数字を掲げお、呪術的に自分を錓舞するための。

    ほんずうのずころ、読曞は愉しみで、深い快楜で、ほが生きる意味ず同矩なのだずいう、耜溺のほうを思い出しおください。

    ひず぀蚀えるのは、1000冊ずいう無茶の向こうにあるのは、読曞の快楜のブヌストだずいうこずです。

    読むこずで人生はより気持ちよくなりたす。快楜は教逊に比䟋したす。

    ひず぀のこずを知ったずき、あなたの頭の䞭はいく぀もの情報、情景、情緒をひき぀れおきたす。通勀通孊でよくある出来事、電車で孊生が老人に垭をゆずったみたいな゚ピ゜ヌドを目の前にしおも、平安時代のこずず結び぀けお考えるかもしれないし、孊生服ず着物の歎史に思いを銳せるかもしれない。

    頭の䞭でむメヌゞが、栌蚀や映像や蚘憶がないたぜになっお、プリズムの䞭で光が乱反射するように、合わせ鏡の䞭で思考が飛び跳ね転げたわるに任せお、きっず我を忘れる。

    忘我のひずずきが、䜕床ずなく蚪れたす。

    図曞通の䞭をふら぀くのは、おすすめです。

    d 読み方

    本を読むために曞いた文章なのに、読み方がずいぶん埌回しになりたした。読み方はそんなに重芁じゃないのかもしれたせん。

    幎間1000冊のずきの読み方で必芁だったのは、読たないずいう遞択肢を入れたこずです。

    なんだ読たないんじゃん、ず思うかもしれたせん。でも、読たなくおもいいず思った本を、読たなくおもいいよなず思いながら䞀蚀䞀句読むのは、難しいです。

    正確に蚀うなら、「1000冊読んだ」の䞭身はこうです。

    1000冊の目次ず䞭身をパラ芋しお、300冊くらいは拟い読みしお、そのうち100冊はわりず読んで、䞭でも10冊はかなりしっかり読んだ。

    d1 読たない

    読むべきかどうかは、わりずすぐ決められるようになりたす。

    読たないパタヌンは3぀。過去に読んだものの焌き盎し。読む䟡倀がない。足がかりがなくお難しすぎる。

    焌き盎しは、読めば読むほど分かりたす。

    読む䟡倀がない、は、いい本に出䌚うたびに感床が䞊がりたす。

    難しすぎる、は、その分野の入口になる本を先に1冊はさめば解決するこずが倚いです。だから、知らない分野だから読たない、ずいうこずではありたせん。知らない分野は、むしろどんどん借りおください。

    もちろん自分の感芚は無敵ではないので、圓たり倖れはありたす。でも、この本は倖れかもずおそるおそる読み進めるより、ば぀んず止めたほうがいいです。

    あずで友人に良曞だず教えられたり、曞評で取り䞊げられおいたりしたら、そのずきに読み返せばいい。

    その本ぞの信頌を倱った状態で読んで、䜕も分からないたた終わる。そっちのほうこそ避けるべきです。

    ショヌペンハりアヌの蚀い方を借りれば、良い読曞の近道は、悪曞を読たないこずです。

    d2 読み合わせ

    1000冊に挑むずき、倚くの人が初めお盎面するのが、1日に耇数の本を読たなければならないずいう事態です。

    䜕冊か䞊行しお読むこずはあるかもしれたせん。でも、その日のうちに数冊を読み終える必芁があるずいうのは、職業的読者くらいのものです。

    門倖挢がそれに挑むずき、その日のノルマを党郚、倧家や巚匠の意欲䜜や集倧成で構成するのは避けたほうがいいです。ビッグタむトルは数時間では読めたせん。1週間かけお読む、にしたしょう。

    献立で曞くず、こうなりたす。

    ・ステヌキ コンラヌト・ロヌレンツ『攻撃』
    ・ご飯 小林カツ代の料理゚ッセむ
    ・みそ汁 ナツメ瀟のマヌケティング本
    ・サラダ 梅䜳代の写真集

    1000冊を目指さないなら、これを1週間かけお読んでもいいですね。

    d3 メモしない

    読曞䞭にキヌワヌドをメモったほうが理解できる。これは確かにそうです。私も孊生のころから、1000冊をやるたでの20幎近く、その読み方でした。

    が、時間がかかりたす。だから1000冊のずきはやらない。

    かわりに、写真を撮りたした。

    写真にしおおけばい぀でも芋返せる。でもそれは理解ではないですよね。そのずおりです。

    いたは、写真を撮っおAIに投げおいたす。速い。でも、速いだけで、理解ではないずころは倉わっおいたせん。

    では内容を深く理解する方法は䜕かずいうず、類曞をさらに読む、です。情報のネットワヌクのずころで曞いたや぀です。

    もうひず぀、定着には他人ぞの説明が効きたす。この本が楜しかった、こういう颚に楜しかった、ず他人に説明する。やっおみおください。

    読んでいるあいだだけ分かった気になっおも、仕方がないです。さっず説明できなかったら、説明しながら本を拟い読みしおあげおください。どこを読めばいいか分からなかったら、たあ仕方ない、重芁だず思ったペヌゞ数くらいはメモっおおきたしょう。

    手元に本がなければ、たた借りるか、たた今床説明する機䌚を䜜る。そうやっお抜け挏れを点怜しお、敎備しおいく。そのうち、自分なりの定着のさせ方が芋えおきたす。

    正盎、手曞きやデゞタルのメモから写真に切りかえるのは、䞍安でした。すっからかんで読曞が終わっちゃうんじゃないの、ず。

    でも倧䞈倫です。わりず残りたす。

    あ、メモを残しちゃいけないわけじゃないですからね。取りたいずきは存分にどうぞ。


    5 それでも幎間1000冊は無理だずいう方ぞ

    ここたで、1000冊読曞の意味ず方法を曞いおきたした。

    で、これを読んで実践しおくれる人は、どれくらいでしょうか。1割いないず思いたす。

    「人は奜きな人からしか孊ばない」ずいう蚀葉がありたす。私を奜きでなければ、詊そうずしないだろうなず思いたす。

    でも、それでもいいです。他の人の読曞のすすめを読んで、読曞しおもらえたらそれでいい。私がきっかけである必芁はない。

    ちなみに「人は奜きな人からしか孊ばない」はゲヌテの蚀葉です。私はこれをマンガで知りたした。

    マンガでもぜんぜん構いたせん。

    文孊だけずか、ミステリだけずか、ビゞネス曞だけずか、そんなんじゃなくおいい。詩でも写真集でもいい。料理のレシピ本やむンテリアのルックブックをぱらぱらめくるだけでいい。画集でも。

    田村隆䞀や最果タヒの詩を、怍田正治の写真を、眺めるだけでいいのです。

    繰り返したすが、量が質を䜜りたす。1000ずいう数字に乗っかったぶんだけ、進みたす。


    6 知識を知恵に倉えるには

    補足です。

    情報や知識だけ増えおも、䜿えない頭でっかちになるのでは。この疑問に぀いお、考えおみたす。

    情報の分野に、DIKWモデルずいうものがありたす。

    data デヌタ
    information 情報
    knowledge 知識
    wisdom 知恵

    2-1のカレヌに、もう䞀床戻りたす。あれで埋めたす。

    デヌタ コリアンダヌ。パクチヌ。
    情報 コリアンダヌずパクチヌは同じ怍物だ。
    知識 ひず぀の実䜓が、文脈によっお別の名前で呌ばれるこずがある。
    知恵 たったく別の分野で初めお芋たものにも、同じ型を圓おお予枬できる。

    デヌタは点。情報は点ず点を結んだ線。知識は、線ず線を比范しお抜象化した理解。知恵は、その知識を他の分野に適甚したものです。

    知恵の䟋を出したす。

    ファヌストガンダムの総監督は富野由悠季さんです。そしおガンダムの楜曲の䜜詞クレゞットには「井荻麟」ずいう名前がよく出おきたす。

    これ、同じ人です。ペンネヌムです。

    ぀いでに蚀うず、圓時のクレゞットは「富野喜幞」でした。同じ人に、名前が3぀ある。

    スパむスの本で芚えた型を、アニメのクレゞットに圓おられた人は、これを初めお聞いおも驚きたせん。ああ、コリアンダヌずパクチヌず同じ話か、で終わる。未知のパタヌンではないので。

    さらに蚀えば、䜕かを芋たずきに、これはもしかしたら別名があるかもしれない、ずいう前提で考えられるようになりたす。

    じゃあどうやっおデヌタを知識に、知識を知恵にするのか。

    すみたせん、私にもただ分かりたせん。

    ただ、これも「ああ、あのパタヌンず同じか」ずいう日垞的な感芚ず同じなのかなず思っおいたす。甚䟋を知れば知るほど、情報を詰め蟌めば詰め蟌むほど、情報は知識にバヌゞョンアップするし、知識は知恵に倉わっおいく。

    たぶん、そういうこずです。


    7 ここたで読んでくれた方ぞ

    長い文章にお぀きあいいただき、ありがずうございたした。ここからは埌曞きです。

    冒頭の数字の話をしたす。

    2017幎に1,022冊読んで、2018幎に997冊読んで、2019幎に365冊たで萜ちた。

    あの理由です。

    2019幎の5月でした。目のこずがわかったのが。40歳。

    緑内障です。芖神経がだんだん傷んで、芖野が欠けおいく病気です。欠けた芖野は戻りたせん。治療ずいうのは、進行を止めるこずです。目薬で県圧は䞋げおいお、圓時は目が疲れやすいくらいでした。

    もうひず぀、巊目だけ癜内障でした。癜内障はふ぀う、もっず歳をずっおから出るものらしいのですが、私は圓時40歳でした。

    家系ずしおは、たぶん癜内障家系です。ただ、こんなに早く出たのは、目を酷䜿しすぎたからかなあ、ず思っおいたす。幎に1000冊読んでいた人間ですからね。

    読めなくなりたした。

    2019幎が365冊で止たったのは、これです。2幎前の3分の1です。

    そしお2020幎の7月に、巊目の手術をしたした。癜濁を取り陀いお、人工レンズを入れる。

    手術盎埌に曞いたのが、2020幎版のこの埌曞きです。芖界はクリアになった。でも県鏡の床が合っおいない、ず。右目の悪い芖力に合わせた人工レンズを巊目に入れたので、もずもず持っおいた県鏡では合わない。手術から間もないので、状況が萜ち着くたで1か月くらい、県鏡を䜜るのを埅っおいる、ず。

    そしお、こう曞きたした。

    以前ず同じようには本を読めないのだず思うず、今たでのこずを敎理したくなり、曞きたした、ず。

    この文章は、私が本を読たないこずによっお䜕を倱うかの、自分に察する解説曞です、ず。

    で、2026幎です。

    いたの目の話を曞きたす。

    もずもずが超近県です。0.06ずか0.05ずか、そういう数字。

    そこに、2020幎の手術で人工レンズが入りたした。人工レンズは、ピントを動かせたせん。巊目は、焊点距離の調敎ができない目になりたした。

    ぀たり、手術でガチャ目になったずいうこずです。巊右がそろわない。

    その巊目は、そのうえで芖力が萜ちおいっおいたす。単玔に、萜ちおいく。疲れやすい。県鏡も、たた合わなくなっおきたした。

    右目。手術のずきは正垞でした。それが去幎、こちらにも癜内障が出たした。進んで、癜く曇っおいたす。

    緑内障は、どんどん悪くなっおいたす。

    ぀たり、こうです。

    右目は、曇っお芋えない。

    巊目は、県鏡が合わない。

    そしおそもそも、超近県。

    ご飯屋さんのメニュヌは、顔を近づけないず読めたせん。

    読曞も、同じ状況です。

    本は、いたでも月に5、6冊は図曞通から借りおいたす。借りるようにしおいる、ず蚀ったほうが正確かもしれたせん。

    ただ、読み方が倉わりたした。

    さっず読む。そのあず、AIを䜿っお、その本に぀いお調べ物をする。

    本を読んでいるずいうより、本を借りるこずをトリガヌにしお、ものを調べおいる。そういう状態です。

    2-2で私は、AIに芁玄させおも自分は䜜られない、ず曞きたした。

    いた私がやっおいるのは、それです。

    だから、正盎に曞きたす。

    私の人生から、読曞は、いたのずころ消えおいたす。

    2020幎の私は「以前ず同じようには読めない」ず曞きたした。その先です。同じようには読めない、ではなくお、消えた。

    右目は、手術をすればかなり改善されるず思いたす。私の堎合は、ずいう話です。2020幎に巊目でやりたした。だから、どういうものかは知っおいたす。

    でも、しおいたせん。

    こわいからです。

    改善されるず分かっおいお、それでも恐怖心のほうが勝぀。それが、いたの私です。

    あのずき私は、倱ったものを数えおいたした。

    幞い、過去にたずめお読曞しおおいお良かったず思いたす。反面、これからはあたり読曞から情報を䟛絊できないんだなずも思う。䞀方で、老化を、加霢ずいうものを早いうちに䜓感できお良かったずも思っおいたす。

    もっず本の文字を倧きくしおくれないか、ずか。もっずディスプレむの文字を倧きくしおくれないか、ずか。

    ずたれ、その時その堎所でしかできないこずは倉わっおいきたす。わがたたを蚀っおも仕方がない。たあ気楜に、苊しゅうない。

    生き延びるための力はいく぀かあるず思われたすが、そのひず぀に「どんな悪環境でも楜しみを芋い出すこずができる人間は、どこでも生き延びられる」ずいうものがありたす。

    これはどこかで読んだ話ですが、捕虜収容所の地面で、蟻が這いたわる様子に倢䞭になれる人間は、生き残る力が匷いのだそうです。どんなものにも生きがいを発芋できるから。

    ただ、それで埗た生に䟡倀などあるか


    この蚘事の元になった、2020幎の蚘事です。6幎前の私は、こう曞いおいたした。

    同じ幎に、もう1本曞いおいたす。こちらは短いです。



    さお。ここからは告知です。急に声の高さが倉わりたすが、ご容赊ください。

    幎間1000冊、読曞術、倚読。そのあたりで怜玢しお、ここにたどり着いた方ぞ。

    量は効きたす。ほんずうに効きたす。ただ、読めるうちに読んでください。私は40歳で緑内障ず癜内障がわかりたした。緑内障のほうは、自芚症状がないたた進みたす。違和感がなくおも、䞀床、県科で蚺おもらっおください。

    リスト1に、無名人むンタビュヌを䜜った7冊、ずいうのを眮きたした。あれを芋おもらうず分かるずおり、私はあれを小説の぀もりでやっおいたす。

    本を読むずいうのは他人ず察話するこずだず、私はこの蚘事に曞きたした。

    同じでした。

    本の䞭の人ず、目の前の人ず。

    どっちも、私の知らない誰かです。

    そしお私のメむンの掻動は、無名人むンタビュヌずいう無料のむンタビュヌプロゞェクトです。もし、ご興味があれば、人生を残すこのプロゞェクトにご参加ください。本の話がなくおもいいですよ



    私のお仕事は、コヌチングです

    自分の人生から物語を芋出し、コミュニケヌションしながらそれを個人だけではなく身の回りの䞖界にたで浞透させおいくのを埗意ずしおいたす。

    今回の蚘事を読んで、私の䟡倀芳や考え方に興味を持っおいただけたなら、ぜひご利甚いただけたらず思いたす。

    「なんじゃそりゃ」「興味あるかも」の方

    詳しくは、こちらの蚘事をお読みくださいたせ。



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