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自分の人生をいかに幸せに生きれるかだ人

    むかしむかし、ある村に「幸せ探し」という名の旅人が住んでいました。幸せ探しは、毎日のように村人たちに「あなたの幸せは何ですか?」と尋ね歩いていました。
    ある時、金持ちの商人は「お金こそが幸せだ」と答えました。
    学者は「知識を得ることが幸せだ」と言いました。
    若い恋人たちは「愛こそが幸せだ」と答えました。
    幸せ探しは、それぞれの答えに頷きながらも、まだ何か足りないと感じていました。
    ある日、村はずれの小さな家で暮らす老人に出会いました。老人は庭で花を育て、時には村の子どもたちと遊び、夕暮れには星を眺めていました。
    「あなたの幸せは何ですか?」と幸せ探しが尋ねると、老人は穏やかな笑顔で答えました。
    「幸せはね、今この瞬間を大切に生きることさ。花が咲くのを待つ時間も、子どもたちと遊ぶ時間も、星を眺める時間も、すべてが私の幸せなんじゃよ」
    その言葉を聞いた幸せ探しは、長年探し求めていた答えを見つけたように感じました。それ以来、村人たちは「幸せは探すものではなく、日々の暮らしの中にある」という言葉を大切にするようになったとさ。
    めでたし、めでたし。

    と思う2025年09月02日09時22分に書く無名人インタビュー1158回目のまえがきでした!!!!!
    【まえがき:qbc・栗林康弘(作家・無名人インタビュー主宰)】


    今回ご参加いただいたのは きゃん さんです!

    年齢:20代後半
    性別:女性
    職業:カフェ店員


    現在:今年何年ぶりかに、花火をちゃんと間近で見たのが、感性がやっぱりくすぐられたというか幸せな時間でしたね。

    本間ユミノ:
    今何をしている方でしょうか?

    きゃん:
    今はカフェの店員をしております。

    本間ユミノ:
    カフェ店員は正社員ですか。

    きゃん:
    アルバイトで、まだ始めて2週間とかです。

    本間ユミノ:
    カフェの店員さんをすることになったきっかけは何かありますか?

    きゃん:
    もともと正社員で美容師をずっとしていて、去年の末に鬱病になってしまって。
    で、一応7ヶ月休職というか、一旦休養してたんですけれど。
    今はリハビリのような感覚ですね。
    何らかの形で社会と関わったり、接点を持ちたいなっていうので始めたのが今のアルバイトです。

    本間ユミノ:
    もともと働いてた美容室は一旦やめたっていう形になるんですか?

    きゃん:
    そうですね。
    住んでる場所も県ごと変えて、全てをリセットした状態っていう感じですね。

    本間ユミノ:
    住む場所まで変えるのには、何か理由があったんですか?

    きゃん:
    恵まれて育ったとは思うんですけど、結構家庭環境とかも複雑で、一回家から出て一人で住んでた時もあります。
    けど、いろいろな事情があって、実家に帰って実家に住んでたんです。
    鬱になったのがいろんなところからの原因っていうのがあって、もちろん職場や家庭内での対人関係っていうところで、自分がストレスに感じてるポイントを極限まで減らしたかったっていうのが一番の理由ですね。

    本間ユミノ:
    今カフェで働いている時はキッチンですか?
    それとも、ホールのような接客をする?。

    きゃん:
    接客です。
    結構接客重視系のカフェで、お客様とコミュニケーションを取ったりしながら接客することをメインにしています。

    本間ユミノ:
    日々アルバイトしていて、どんな気持ちになることが多いですか。

    きゃん:
    鬱病っていうものに、まさか自分がなると思っていなくって。
    今まで自分が思い描いてた、今まで自分が生きてきた世界とは全く違う世界に来たみたいな感覚でずっとこの7ヶ月過ごしていました。
    いざ、社会復帰をしてみた時に、やっぱり前の自分に全然戻れてないというか、やっぱり常にいろんなものが気になるんです。
    もともとそういう性質は持ってたんですけど、何て言うんでしょう。
    本当にリハビリのような感覚で、一歩進んだと思ったら二歩下がってみたいな日々です。
    自分を整えるっていうことをどうやったらうまくやっていけるか、働きながらそのバランスを取るのが日々の課題として、一日一日をどう生きれるかみたいな感じで過ごしていますね。

    本間ユミノ:
    前の自分に戻れてないっていうのはどういう時に感じますか。

    きゃん:
    前の自分っていうのを、私がどこを指してるかっていうと、鬱になるよりももっと前の話で、もっともっと小さい時の無邪気な自分というか、ありのままの自分を嘘偽りなく生きれてるっていう頃の自分に戻るっていうのが、私の中でも今の大きな目標なんです。
    そこからかけ離れていく部分って、病気になったこと以外にもだんだん大人になっていくにつれ、皆さんあるじゃないですか。
    こうじゃないといけないとか、これはしてはいけない、こういうのが大人として当たり前だみたいな。
    そういう固定観念の中で生きてきたっていうのもあって、なんだかその狭間にいるような感覚があるので…
    私の「戻る」っていうのが何かでジャッジされるっていうよりも、自分がどう感じるかっていうところを軸にして生きている自分に帰りたいなっていう感覚ですかね。

    本間ユミノ:
    アルバイト以外でしている、趣味など何かありますか?

    きゃん:
    結構私、ちっちゃい時から敏感で、感じやすいタイプなんです。
    目に見えないものとかを感じ取ってしまうタイプ。
    それもあって鬱というか、現実世界とそうじゃない世界の難しさみたいなところで行き詰まってたのもあるんですけど。
    そういった点で、割と深い思考でいろんなことを考えられるのが、ある意味自分の長所でもあります。
    今は、人間って何を目的に生きているのかとか、哲学とか、いわゆるスピリチュアル的なものの要素も含まれてるんでしょうけど、そういったのをすごい勉強したりとか、自分の思想を掘り下げたりするっていうのが好きで、それが派生して、いつかそういうお仕事が出来たり、人の役に立てたらいいなと思ってます。

    本間ユミノ:
    目に見えないものって例えばどういったもの?

    きゃん:
    この人、今こう考えてるだろうなとかがすごく当たってしまう。
    求めてるものが口に出さなくても分かってしまったりとか。
    この人の言ってる言葉が本心じゃないなっていうのがすごく分かるっていうのがもうちっちゃい時からあって、それを見て、自分がちゃんとその人たちの求めてるところに当てはまっていけるかみたいな子供時代だったんです。
    なので、例えば霊的なものを感じる方とかもいらっしゃると思うんですけど、そういったものも感じやすかったりとか絶対やめといた方がいいとか、ここ行かない方がいいとかっていう第六感が働く感じです。
    口にしてないこととか、表に出してないものが感じ取れすぎてしまうのが自分の中にずっとあるものですね。
    それはみんなが持ってると思ってたんですけど、そうじゃなさそうだなっていうのに気づいてしまったみたいな感じです。

    本間ユミノ:
    その哲学的なことと、毎日のお仕事と、気持ち的にはどっちが中心になってますか?

    きゃん:
    仕事を始めてからやっぱり、時間で言うと圧倒的にカフェでの時間が長いので、そこに意識が向いていることが多いです。
    でも働いてる時も、常に自分のその思想っていうのを働かせてる、訓練みたいな感じです。
    分離させて生きると、二重人格のような感覚になってしまうので、人に言ったりはしないですけど、そういうのって怖がられたりとか、変な目で見られることって結構あるんですよ。
    説明がつかないもので、物体として見えているものではない感覚的なものなので。
    なので、自分の中ではゲーム感覚で、「この人きっとこう思ってるよなあ。やっぱ当たってた!」とかって楽しんでたりとか。
    逆にこの人には今この言葉をかけた方が笑顔になるよなっていうのも、やっぱり分かるので、そういうのをやってみたりすると楽しかったりします。

    本間ユミノ:
    最近あった、楽しかったことって何ですか?

    きゃん:
    ずっと今まで正社員で働いてたので、仕事が夜遅かったので、花火大会とかに行けなくって。
    今年何年ぶりかに、花火をちゃんと間近で見たのが、感性がやっぱりくすぐられたというか幸せな時間でしたね。

    本間ユミノ:
    それはどなたと見に行ったんですか?

    きゃん:
    彼と一緒にです。

    本間ユミノ:
    どうでしたか?

    きゃん:
    花火大会とかって大きいところになればなるほど、皆さん事前に場所取りとかしますよね。
    有料席があったりとか。
    そういう、絶対交わることがない人達が同じ場所に集まって、その同じ何分間の同じ景色をいろんな角度から見てるっていうのが面白かったです。
    みんなが感動した瞬間に出る声とか。
    逆にこの花火を作った人って何を思ってこの構成にしたんだろうとか、どういう意図があって、こういう打ち上げ方にしたんだろうとか、そういうのを見ながら色々考えちゃう自分にも面白くなって。
    でも、自然と夏の風物詩じゃないですけど、季節行事とかに参加できてるっていうのはすごくいいなと思いました。

    本間ユミノ:
    では、逆に悲しかったこととか、怒ったこととか、そういう楽しいとは反対の感情になるようなことは最近何がありますか?

    きゃん:
    めちゃめちゃリアルでもいいですか?

    本間ユミノ:
    もちろん、大丈夫です。

    きゃん:
    今、彼と一緒に住んでるんですけど、浮気未遂してたことですね。

    本間ユミノ:
    それは、花火を一緒に見に行った彼ですか。

    きゃん:
    そうです。
    面白いですよね。

    本間ユミノ:
    気付いてしまったんですか。

    きゃん:
    「あ、おかしいぞ、これ。」みたいな感じで(笑)。
    でも全然会ったりとかしてるんじゃなく、連絡取ってるだけって感じだったんですけど。
    「容赦しいひんぞ」って、問い詰めてて問い詰めて、事情説明しろよって(笑)。
    でも、私の思想からすると、そういうのに走っちゃうのって別に理由があるんですよね。
    ただ寂しかったとか、そういう行為をしちゃう前の感情って絶対あるじゃないですか、人間って。
    そこにすごい興味が湧いて、そこで私自身も気付かないといけないところがあったなって思いました。
    根本的に、自分が自分を信じれてなかったから。
    私の感覚では、目の前で起こることって絶対自分の内側を映し出してるなっていつも思ってるんです。
    私が見つめ直さないといけないなあって思って、バッドなニュースというか、自分の中で深い気付きになるような出来事でした。

    本間ユミノ:
    今回のことでいうと、どんな気付きがあったんですか。

    きゃん:
    パートナーシップって夫婦とかもそうなんですけど、結局お互いが鏡なんで、自分が思ってる事って絶対相手も思ってたりするんですよ。
    「嫌やな」って思ってたら、相手も何かを「嫌やな」って思ってたりとかすると思うんですけど。
    私は自分自身がやっぱり鬱になってたりとかしてた部分って、すっごい自己否定をしてた部分があったんですよね。
    で、それがやっぱり戻り切ってないというか、リハビリしきれてない部分があったんで、今までできてたことができない自分をすごいやっぱり責めてたというか。
    なんでこんなこともできないんだろうとか、なんで当たり前のようにみんな普通に仕事に行ってるのに、なんで私は働けないんだろうとか。
    そういうところで、結局彼に愛されてるからなんとか生き延びてるみたいな感覚ではいたんです。
    価値をそこに見出してたんです。
    でも誰かから承認されたり愛されて自分に価値付けをしても人間って意味なくって。
    結局自分が自分のことどれだけ好きなのかとか、一人でも全然自分に価値があるよねって思えれてないと、もうその先はないよねっていうような気付きでしたね。
    他人任せに自分を生かしてた部分があったのかなあって、感じてます。

    本間ユミノ:
    その件についてはもう和解済みなんですか。

    きゃん:
    私は私で、自分で自分に向き合い続けないといけないし、彼も彼で、やっぱりまだ結婚しようかな?っていう感じの中で今同棲してるので。
    彼も結婚への覚悟であったりとか、いろんなものが多分あると思うんです。
    彼も直近ご両親が離婚されてるっていうのもあって、結婚へのイメージみたいなのがあんまり多分よくない。
    そういったところで、プレッシャーから逃げたかったみたいなところもあると思いますね。
    でも、それは自分自身で向き合ってくださいっていう感じなんで、和解と言いますか…、面白いねみたいな。
    ここから、第二章としてどうしていきますか?みたいな感じで、お互い励んでる時ですね。
    喧嘩とかにはならなくて、「なんでそうなったんか教えてくれる?」みたいな感じでした。
    でもこれも一個勉強ですねって感じです。

    本間ユミノ:
    きゃんさんは周りの方からどういう性格だって言われることが多いですか。

    きゃん:
    天真爛漫。
    あとはお母さん。
    あとはなんだろう…?
    太陽みたいって言われたりとか、いるだけで安心するみたいな。

    本間ユミノ:
    ご自身ではどう思いますか?

    きゃん:
    みんなが言ってくれるような一面っていうのは絶対あるんですけど、その逆で。
    私めちゃめちゃ陰な部分持ってますって感じです。
    表面と中にいる自分が真逆というか、両方持ってるから、そこに対してのギャップはありますね。

    本間ユミノ:
    誰かといる時は明るいけど、一人の時は静かという感じですか。

    きゃん:
    そうですね。
    人がいるときは、その人の笑顔を、やっぱり一番に考えるんです。
    楽しませたりとか、元気な人がそばにいると元気になるじゃないですか。
    そんな感覚でなるべく元気に笑ってた方が普通にみんな幸せだし、自分も楽しんで笑ってるんですけど。
    やっぱり一人の時間になると深い思考がやっぱりあるので、物静かに自分の時間っていう感じで淡々としてることが結構多いですね。

    本間ユミノ:
    どっちが本当のきゃんさんですか?って聞かれたらどっちだと思いますか。

    きゃん:
    後者だと思います。
    全然後者です。

    本間ユミノ:
    陰の方ですね。

    きゃん:
    そうですね。

    本間ユミノ:
    それはどういうところで感じますか?

    きゃん:
    やっぱり頑張ってるんですよね。
    自分のためにエネルギー使ってるっていうよりは人のために使うんです。
    いかに一緒にいる人が楽しいかとか幸せかとか笑ってるかっていうところに、気が向かったりとかしてしまう。
    例えば集団でいたら、「あ、この子何か言いたそうやけど、今の感じだと言われへんのかなあ」とかって思うとその子に話をふってみたりとかってしちゃうので、やっぱり気を張るっていう意味では頑張ってるのかなって思います。


    過去:でも自分でちゃんと夢を叶えたっていう部分に関しては、二重丸かなって思ってます。

    本間ユミノ:
    子どもの頃はどんなお子さんでしたか?

    きゃん:
    本当に明るくて、誰にでも話しかけるような子だったと両親から聞いています。

    本間ユミノ:
    記憶に残ってる一番古い記憶って何歳頃の記憶ですか。

    きゃん:
    多分4〜5歳ぐらいの時です。

    本間ユミノ:
    その頃は自分でも、こういうところが明るかったな、みたいな記憶はありますか?

    きゃん:
    明るいおてんばでしたね。

    本間ユミノ:
    何をして遊んでました?

    きゃん:
    遊んでたというか、おてんばすぎてトラックに轢かれちゃったりとか。
    今も傷が残ってるんですけど。
    死ななくてよかったなって感じなんですけど、多分それが一番古い記憶です。
    兄が4つ上にいて、その兄が友達と駄菓子屋さんにお菓子を買いに行ったんです。
    その頃の私は一緒に行きたかったんですけど、母に、信号もあるし、まだちっちゃいから危なくて駄目って言われたんですけど、どうしても行きたくって。
    兄たちが行った後に私も道を覚えてたんで、母の目を盗んで行ったんです。
    行きはうまいこといけたんです。
    帰りも兄と手を繋いで、その兄の友達とも一緒に帰ってる時に、兄の友達が信号無視をして横断歩道を渡ったんです。
    で、私もその時信号の認識があんまりなかったのか、友達の子が行ったから私も行くって兄の手を振り払ってしまって、飛び込んだらトラックが来ちゃって。
    ぶつかったみたいな。
    もう超おてんばですよね。

    本間ユミノ:
    大きい事故にはならなかったんですか?

    きゃん:
    その手を振り払った瞬間から記憶がなくなってますね。
    でも不幸中の幸いで、たまたま病院の目の前の交差点で轢かれたんです。
    なので、すぐに応急処置してもらって、救急車乗ってって感じだったので、傷は今も残っちゃいましたけど、何の問題もないです。

    本間ユミノ:
    それはよかったです。
    そこから成長して小学生、中学校ぐらいになるとどうでしたか。

    きゃん:
    学校は普通の公立の小学校に行ってたんですけど、障害を持った同級生が何人かいて、そういう発達障害の子達とも分け隔てなくみんなで仲良くしたりするのが好きでした。
    私が思っていたのは、人と人とを繋ぐ役割にずっといたなっていう感じですね。
    なので、ほぼほぼずっと学級委員長でした。

    本間ユミノ:
    その頃、どんな気持ちで毎日過ごしてたか覚えてますか。

    きゃん:
    ただただ楽しいなあとか。
    あとは両親が結構喧嘩する家庭だったんで、そういう日は家に帰りたくないなあとかって思ってました。

    本間ユミノ:
    そういう時は、家に帰らずにどこか出かけたりしてたんですか?

    きゃん:
    それぐらいから割と真面目になっていったというか、グレるかどっちかだと思いますけど、グレずに学級委員長とかやってた方なので、割と真面目にちゃんと帰ってました。
    でも割と友達と遊んだりはしてます、みんなで公園行ったりとか。
    男女関係なくみんなで仲良く遊んでいたという記憶はあります。

    本間ユミノ:
    小学生ぐらいの時に、ハマってたことや熱中してやってたことは何かありますか?

    きゃん:
    1、2年生の時はおままごととかめっちゃ好きでしたし、何々ごっこ、とか。
    私達の頃はYouTubeとかがなかったんで、ボール遊びとか男女でドッチボールしたりとかバレーしたりとかですかね?
    あとシール帳とか、プロフィール交換とか、めっちゃやってた記憶があります。

    本間ユミノ:
    どっちかっていうとアクティブに過ごしているタイプですか?

    きゃん:
    そうです。
    めっちゃアクティブでした。

    本間ユミノ:
    そこから進学していくと、その後はどうですか?

    きゃん:
    中学校でも生徒会とか幹部とかやったりとか、高校でも部長をやったりとか、リーダーというか、みんなをまとめる立ち位置にずっといましたね。

    本間ユミノ:
    部活は何をしてましたか。

    きゃん:
    吹奏楽をやってました。

    本間ユミノ:
    毎日どうでしたか?
    楽しかったですか?

    きゃん:
    いや、中学校の時は全然楽しくなかったです。
    先輩が厳しくて厳しくて。
    楽しいっていうよりも怖いっていう思い出ですね。
    でも、高校はわりと吹奏楽の名門校に行ったんです。
    全国大会とか出てる学校だったので、めっちゃ厳しかったんですけどやりがいはありましたね。

    本間ユミノ:
    高校の頃もそういうリーダー的な、みんなの上に立つ立ち位置にいたんですか?

    きゃん:
    必然的にそうなってたみたいな感じですね。

    本間ユミノ:
    部長だったりとか、そういうのをやってる時ってどういう心情でしたか。

    きゃん:
    常に周りの事を考える。
    どうやったらこうみんなが円滑に部活が回るかとか。
    やっぱり揉め事とかってやっぱ発生するじゃないですか。
    そうなった時にどうやったらこう丸くいい形で収められるのかとか。
    だから、結果に対してどうやってアプローチしたらその結果が生まれるかとかっていうのを一人で考えるっていうよりも、「私はこういう風にしていきたいし、こういう風なところを目指したらいいんじゃないかと思けどどう思う?」みたいなタイプでした。
    私は、理想を描いて、こういうことを実現させたいっていうそのインスピレーションはめちゃめちゃ湧くんですけど、じゃあ何をやったらいいよねっていう計画立てて細かくするのはあんまり得意じゃないので、それを全員に投げかけるみたいな。
    私はリーダーって言っても、モチベーションリーダーみたいな感覚でした。
    みんなのモチベーションをいかにキープできて高められるかみたいな。

    だからめっちゃ嫌われるリーダーとかになったことはないです。

    本間ユミノ:
    なるほど。

    きゃん:
    だからずっとお母さんって言われてました。

    本間ユミノ:
    ご家族からはどういう風に育てられましたか?

    きゃん:
    放任ですね。
    私が二人目だっていうのもあると思いますけど。

    本間ユミノ:
    具体的にどんな感じで放任されてましたか。

    きゃん:
    全然門限とかもなかったですし、お小遣いも「これが必要だからください」って言えばもらえました。
    お小遣い制とかじゃなかった気がします。
    すごい変わった子だと思われてたと思います、両親にも。

    本間ユミノ:
    そうなんですね。

    きゃん:
    発言とか言ってることがおかしいみたいな感じ。
    それは今でも言われます。
    発する言葉が両親にも通じないことをたまに言ったりするというか、私は真面目に言ってるんですけど。
    そういうことが結構多々ありますね。

    本間ユミノ:
    それはご家族だけに通じない?
    周りのお友達とかにも結構言われたりしますか。

    きゃん:
    通じる人はめちゃめちゃ少ないです。
    というか、誰が通じるんやろう…。

    本間ユミノ:
    へぇ。

    きゃん:
    結構哲学的なことの話を織り込んで日常の会話をするので、意味が分からないんやと思います。
    例えば、さっきのこともそうですけど、何か起こったことに対して、ただ、「ムカつくねん」っていうタイプではなく、「なんでそうなったんやろうな」って考えだすので。
    切り口が多分人と違うので、嫌がられますね。

    本間ユミノ:
    高校を卒業してから美容師になるまでは、どのように進んでいきましたか?

    きゃん:
    大学を4年間出たあとに専門学校に通いました。

    本間ユミノ:
    大学の時は、美容師に関係あるようなことを勉強してた?

    きゃん:
    ファッションとか、メイクブランドとかの歴史を辿る社会学を勉強してたので、ファッションとか化粧品の歴史背景みたいなことはすごい学んでたんですけど、美容師に関係することは全く学んでなかったです。

    本間ユミノ:
    その私のイメージでは美容師さんになる方って、高校卒業して専門学校に行って、美容師さんになるっていう印象があったんですけど、そこで大学に行くことにしたきっかけみたいなのって何かありますか?

    きゃん:
    本当は高校を出て、すぐ専門学校に行きたかったんですよ。
    美容師になるのが小さい頃からの結構夢だったので。
    でも、父の大反対を受けまして、「大学だったらお金を出す。専門学校だったら出さない。」と言われました。
    その時の私は、高校も吹奏楽をずっとやってたので、バイトとかもしてなかったですし、奨学金っていうのも頭になくって、じゃあ大学行くかみたいな感じです。

    本間ユミノ:
    大学に通いながら、卒業したら専門学校通おうっていうのは決めていたんですか。

    きゃん:
    大学在学中もダブルスクールしようかなと思ってたんです。
    でも、在学中に4つぐらいバイト掛け持ちしていて、全然家に帰らへんぐらいしてたんです。
    働くのが楽しくなっちゃって、一回普通に就職活動をしました。
    で、一回商社の営業職で内定をもらっていたんですけど、ちょうどそのタイミングで新入社員研修みたいなのに参加した時に、やっぱり美容師やなって思って…。
    「よし、自分のお金で専門学校行こう」って思ったっていう流れですね。

    本間ユミノ:
    その決断をした時の気持ちって覚えてますか?

    きゃん:
    すごい清々しかったです。

    本間ユミノ:
    それは何に対しての清々しさでしたか。

    きゃん:
    自分のしたかった事を自分で叶えてるっていう感覚と、自分がやりたい選択を自分でできたっていうのがうれしかったですね。

    本間ユミノ:
    専門学校には何年通いましたか?

    きゃん:
    夜間で、働きながら通ったので、3年行きました。

    本間ユミノ:
    商社で働きながら?

    きゃん:
    ブライダルのヘアメイクの事務所で、荷物持ちをしながらです。
    美容に関わっておきたかったので。

    本間ユミノ:
    生活的にはどうでしたか。

    きゃん:
    めっちゃ厳しかったです。
    ハードですし、普通にフルタイムで働いてたので、きつかったですね。

    本間ユミノ:
    美容師自体はどれぐらい続けましたか?

    きゃん:
    2年ちょっとです。

    本間ユミノ:
    子どもの頃の夢が叶って、どうでしたか?

    きゃん:
    やっぱり好きなことだったし、楽しかったですね。
    お客様とも関係を築けてるっていうところに関しても楽しかったんですが、その分やっぱり人の気を吸いすぎちゃうんですよね。
    どうしてもお客様に直接触れる仕事っていうこともあって、消費される部分も多かったです。
    後は激務だったっていうのもあって、いろんなものが重なって鬱になってしまいました。
    でも自分でちゃんと夢を叶えたっていう部分に関しては、二重丸かなって思ってます。

    本間ユミノ:
    人の気を吸いすぎるっていうのは、人の感情に飲み込まれてしまうみたいなことですか。

    きゃん:
    そうですね。
    髪の毛切ると運気が良くなるとかってよく言われるんですけど、髪の毛にはやっぱりすごいいろんなものがついてるって言われてるんですよね。
    そういうものをずっと扱ってたりとか、お客様との会話の中で、お話を聞き続けるので感情移入しすぎたりとか、逆に仲良くなりすぎてしまう方とか、逆にそうじゃない方もいらっしゃったりとか。
    そういう、常にお客様へのベストな技術提供とプラスアルファで接客がつきもので、常に神経を張ってる状態がずっとやっぱり続いていました。

    本間ユミノ:
    体調が悪いかもしれないと気付いたきっかけはありますか?

    きゃん:
    電車に乗れなくなりました。
    あとは、涙がずっと止まらなくって。
    なんで泣いてるのかも自分でも分からないみたいな。
    言葉が出なくなる、喋れなくなる。
    でも、それを人にバレたくないので、職場に入った瞬間切り替わるんですけど。

    本間ユミノ:
    はい。

    きゃん:
    出勤して、仕事が終わればもう帰り道からずっと泣いてるみたいな感じですね。
    家に帰って、朝も泣いて、電車はしんどいし気持ち悪いけど乗って。
    もう最後の方は仕事中もやばい感じでしたね。

    本間ユミノ:
    鬱病になったとき、どう思いましたか?

    きゃん:
    最初まさか鬱病やと思わなくって。
    もう今までの自分で行くと、「そんなん私がなるわけないよな」って思ってました。
    でも、病院の人が言うには、鬱病になる人って結構そういう人が多いらしいです。
    絶対私ならへん、って思ってるような人がなるみたいな。
    割と頑張りすぎちゃうんです。
    私も休むのがあんまり上手じゃなくって、ずっと稼働しちゃうんですよ。
    休みの日も仕事の連絡がピュッと入ったらもうそれに全集中、遊んでても誰かとご飯行ってても「ごめん仕事する」みたいな感じになっちゃう。
    そういう過度な、ずっと仕事っていうところに意識が行ってるとやっぱり休めなくなっちゃって。
    「おお、これはなんだ」みたいな感じですね、最初は。
    それを信じたくないっていう気持ちが結構強かったかもしれません。

    本間ユミノ:
    お薬を飲みながら治していくような感じなんですか。

    きゃん:
    先生曰く、お薬を飲んだ方がいいっていう方もいらっしゃれば、薬がある意味毒にもなる様な、それが手放せなくなっちゃう可能性もあるって説明がありました。
    それを聞いて、自分で直そうと思ったんです。
    薬に頼らず。
    その薬を飲んで一時的に良くなっても、自分の中の思考とか生き方を変えないとまた再発するなと思ったんですよ。
    なので私はお薬とかには頼らず、最初の数日だけ寝れなかったので、軽い睡眠薬だけ飲んで寝れるようにして、そこからは本当に全て環境を変えて整えて、今改善に向かって行っている感じです。

    本間ユミノ:
    鬱病になったことは、きゃんさんにとってプラスですか?マイナスですか?

    きゃん:
    難しいなあ。
    まだ多分完治してないので、言い切れないんですけど、克服したら「プラスだった」って思える気がします。

    本間ユミノ:
    今の時点だと?

    きゃん:
    今は正直…
    どちらかというとマイナスよりかな。

    本間ユミノ:
    きゃんさんの人生の中に、転換点みたいなものをつけるとするとどこに置けそうですか?

    きゃん:
    鬱病になった、去年ですね。

    本間ユミノ:
    何がどう変わりましたか?

    きゃん:
    例えばですけど、20歳になったらこんな感じになってるんやろうなみたいなのってあるじゃないですか。
    それが20歳になった時に、そうなってることもあれば、全然そうなってないみたいなこともありますよね?

    本間ユミノ:
    はい。

    きゃん:
    私が「こうなってるやろうな」って思い描いてたことと、真逆のようなことが起きてるんです。
    でもそれを知らないと、この先はなかったんかな?っていうような感じですかね。


    未来:未来については、幸せやと思います。そう確信してる。

    本間ユミノ:
    今から5年先、10年先、15年先っていうのを想像してもらって、最後きゃんさんが死ぬ時まで想像してもらって。
    未来についてどんなイメージをお持ちですか?

    きゃん:
    未来については、幸せやと思います。
    そう確信してる。

    本間ユミノ:
    どのあたりを、確信してますか?

    きゃん:
    これから上がっていくことしかないと思ってます。
    上がるっていうと、その良い悪いっていうところになるんですけど、自分の心地よさをちゃんと自分で見つけれるようになってるっていう意味では自分らしく生きてるんじゃないかなって思います。
    で、最後死ぬときは、「ああ、やり切ったな」って思ってこの人生を終えてるなっていうイメージをしてます。

    本間ユミノ:
    きゃんさんの心地よさっていうのは、どういうところにありますか。

    きゃん:
    誰かと比べる事もなく、誰かと一緒っていうことでもなく、ただただ自分がいいなって思ったりとか、自分が好きだなって思う事に忠実であること。
    それを実践して生きれてるのが一番心地いいですね。

    本間ユミノ:
    今は心地いいですか?
    まだ道半ばですか?

    きゃん:
    だいぶ心地よく生きる生き方を選べるようになってきたなっていうふうに感じてます。

    本間ユミノ:
    どういったところで、そう感じますか。

    きゃん:
    もちろん住む場所も自分で選んでるし、働き方も、正社員で働くのが当たり前だって思ってたけど、正社員じゃないっていう働き方もできています。
    自分のベストを尽くして、ちょうどいい働き方を自分で選べてるのもそうだし、自分で食べるものを自分で作って選んで、今日は何を着るかとか、全部自分の意志によって、ちゃんと選んでちゃんと自分の思いを表せて生きてるっていうのはやっぱり心地いいです。
    全部が全部じゃないですよ、もちろん。
    集団行動をしている中では、みんなで合わせるっていう場面ももちろんありますけど、でも、自分の誰にも迷惑をかけない範囲で自分のやりたい気持ちを叶えられてるっていうのはやっぱり心地いいかなって思います。

    本間ユミノ:
    きゃんさんはどうなったら「自分らしく生きている」と思えますか?

    きゃん:
    誰かと比較しなくなった時ですかね?
    SNSだったりとか、比較することが多い時代じゃないですか今って。
    それってめっちゃ無意味というか不要だなって思うんです。
    でも、日本の教育でそうやって育ってきてるから、1、2位があったりとか、点数があったりとか、偏差値があったりとか。
    そうじゃなくって、みんな違って当たり前やし、みんな得意不得意があって当たり前やし、いいとこ悪いとこあって当たり前やけど、それも含めて自分だよねってちゃんと自分を受け入れられてる時が、私らしく生きれてる時かなって思います。

    本間ユミノ:
    これをするまで死ねないってこと、何かありますか?

    きゃん:
    今まで出会った人とかに、与えられたものに対しての恩を返せるまでは死ねないですね。
    これから出会う人ももちろんそうなんですけど、自分がギブされたことに対して、何かの形で恩を返せるまで、返しきれるまでは死ねない。
    そして誰かにギブした人生で今世を終えたいですね。

    本間ユミノ:
    もしもの未来について質問をさせてください。
    もしも、きゃんさんが鬱病になっていなかったとしたら、どういう人生になっていたと思いますか?

    きゃん:
    プライドの塊やったと思います。
    確実に。

    本間ユミノ:
    それはどういうことですか。

    きゃん:
    やっぱり鬱になるって、鬱になった人しか分からない人の痛みであったりとか、人間の弱さの部分とか、自分ってこんなところにプライドを持ってたんだとかあるんです。
    今もこうやってお話できているのも、隠してた自分をオープンにさらけ出せるのも、「これが私だ」って思考が変わったから。
    でも、鬱にならずにずっと鎧を被って戦い続けてる私だったら、プライドの塊で、愛とか優しさとか温かさがない、ただ鎧を被った人形みたいになってたような気がします。

    本間ユミノ:
    鬱病になったことで分かったことはなんですか?

    きゃん:
    人間は1人では生きられない。
    休むことも重要。
    完璧な人などいない。
    自分の人生やから他人の事気にせんでいい。
    これが一番大きいですかね?

    本間ユミノ:
    それに気付いてから、きゃんさんの人生はどう変わりましたか。

    きゃん:
    考え方で大きく変わったのは、全員に与えられてる24時間って一緒で、その時間をどこに意識を向けるかっていうことです。
    他人に意識を向けるのか、嫌いな人に意識を向けるのか。
    その時間が長ければ長いほど、その時間っていうのは無駄ですよね。
    だから、自分の人生だから自分の楽しいこととかワクワクすることとか、自分の大切な人とか、自分を大切に思ってくれる人のために時間を使った方が絶対に有効な時間を使える。
    それに、その方が人生って面白いと思うんです。

    本間ユミノ:
    それでは、最後に言い残したことはありますか?
    遺言でも大丈夫ですし、記事を読んでいる読者の方向けでも大丈夫ですし、きゃんさんご自身に対する独りごとのようなものでも、何でも大丈夫です。

    きゃん:
    今きっと私のように鬱病を抱えてたりとか、いろんなことで止まっているように感じる人もいるかもしれないけど、足踏みしてるようで、着実に一歩ずつでも前に進んでると思います。
    その自分の人生っていうのを、私も含め、いかに楽しく、いかに幸せに生きれるかだと思うので、明日も一歩ずつ前を進んでいければいいんじゃないかなって思います。

    本間ユミノ:
    ありがとうございます。


    あとがき

    自分の弱さを知っている人は、世界で一番強い人。

    【インタビュー・あとがき・編集:本間ユミノ】


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