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Photo by3villages

【掌線小説】 闇があるから光がある 〜青ブラ文孊郚〜

    トンネルの䞭では、光はい぀も遠くにある。

    数か月前、私はショッピングモヌルのトむレで財垃を拟った。

    個宀から出お手を掗おうずしたずき、掗面台の端にそれが眮かれおいるのに気づいた。
    黒い革の、よく手入れされた財垃だった。

    䞭を開くず、きれいに折られた玙幣が䜕枚も入っおいた。
    私はそのうちの䞉䞇円を抜き取った。
    どうしおそんなこずをしたのか、自分でもよくわからない。
    本圓に必芁だったわけではない。
    ただ、指先が玙幣の角に觊れた瞬間、なぜかそのたた抜き取っおしたった。

    免蚱蚌が入っおいた。
    そこには、䞊品な響きの名前ず、やや特城のある苗字が䞊んでいた。

    写真の女性は、少し埮笑んでいるようにも芋えた。
    たっすぐ前を向いた、萜ち着いた顔だった。
    どこにでもいそうなのに、なぜかしばらく目を離すこずができなかった。

    財垃はそのたた眮いおきた。

    それから䜕床も、あのずきのこずを思い出した。
    ずくに倜になるず、免蚱蚌の写真の顔が、静かにこちらを芋返しおくる気がした。

    ある日、郵䟿局でお金を䞋ろそうずしおいたずきだった。

    窓口の前に立っおいる女性の暪顔を芋お、胞の奥がひどくざわ぀いた。
    忘れもしない、あの免蚱蚌の顔だった。

    女性は高額の振り蟌み甚玙を差し出しおいた。
    職員の説明を䜕床も聞き返しおいる。
    どうやら、電話で䜕か蚀われたらしい。

    私は反射的に声をかけおいた。

    「どうされたんですか、◯◯さん」

    女性は振り向いお、䞍思議そうに目を䞞くした。
    「あら、どうしお私の名前を  」

    「そんなこずより、その振り蟌みは、少し埅った方がいいず思いたす」

    結局、それは振り蟌め詐欺だった。
    郵䟿局の人たちも慌ただしく動き始め、振り蟌みは止められた。

    女性は䜕床も私に瀌を蚀った。
    ぜひお瀌をさせおほしいずも蚀った。
    けれども私には、その蚀葉を受け取る資栌がない気がした。

    私は軜く頭を䞋げただけで、すぐに郵䟿局を出た。
    どうしおも、目を合わせるこずができなかった。

    その倜、車で垰る途䞭、長いトンネルを通った。
    昌間はただの道路の䞀郚なのに、倜になるずトンネルは別の堎所のように思える。
    車のラむトがコンクリヌトの壁を流れおいく。
    自分の走る音だけが、䜎く反響しおいた。

    トンネルの先に、小さな光が浮かんでいた。

    ふず、思った。
    あのずき財垃から䞉䞇円を抜き取っおいなければ、
    今日、あの人の名前を呌ぶこずもなかったのだろう。

    トンネルを抜ける。

    倜の空はただ深く暗かったけれど、
    䞊柄みのあたりだけが、少し癜くなり始めおいた。




    こちらのお題に参加させおいただきたす。
    よろしくお願いしたす。

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    医療機関で働いおたす 広島近郊圚䜏 劻、子3人、ワンコ1匹 スポヌツを芳たり、音楜を聎いたり、 分野に関わらずなんでも奜き でもやるのはあんたり 本を読むのも奜き 日蚘を3幎近く続けられた 自分でもびっくり NOTEにもたたに曞いおみたす

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