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私に魔女の血は流れおいなくおも


     知らない人はいない、スタゞオゞブリの䞍朜の名䜜「魔女の宅急䟿」。映画通で公開されたのが1989幎ずのこず、私はその時幌児だったのでこの䜜品に觊れたのは金曜ロヌドショヌを録画したビデオテヌプだったはず。それでも魔女ずいう存圚を知ったのは間違いなくこの䜜品であり、効ず䞀緒に箒に乗っおゞャンプしおは自分が魔女ではないか確認したし、道端にいる野良猫が喋り出さないかずワクワクしたものだ。残念ながらわたしが箒で空を飛べた日は、今日たで蚪れお無いけれど。

     もう䜕回も芳おいる䜜品ずはいえ、この床4Kデゞタルリマスタヌ版が䞊映するずの情報を聞き぀け、映画通ぞず足を運んだ。足を運んだ、なんお簡単に蚀っおいるけれど、どちらかずいうず匵り切っおいたのは倫のほう。わたしはずにかくひず぀の䜜品に察しおの感情移入がずんでもないので、今のメンタルで鑑賞しお倧䞈倫かを出かけるギリギリたで心配しおたのが本圓のずころ。ただし、ディズニヌかゞブリ、どっちで育ったかでいうず絶察にゞブリ。「こんなチャンスそうそう無いんだし」ずいう倫の蚀葉で鑑賞を決めたのだった。

     知っおいる䜜品だしゆったり芳られるだろうず、お気に入りのフレヌバヌのポップコヌンずコヌラを買い、座垭に座る。初めに流れる予告線もアニメが倚く、怖がりなわたしでも安心しお芳られるのがありがたい。邊画などを芳に行くず突然ホラヌ映画の予告が入るこずがあり、その堎合早急に目ず耳を塞ぐ必芁があるので気が抜けないのだ。今日は倧䞈倫そうだず刀断したので、呑気にポップコヌンを食べ進める。わたしが䞀粒䞀粒食べるタむプなのに察し、倫は2、3個䞀気に食べるタむプなので、予告線から食べおおかないず気が぀いたら無くなっおしたう。矎味しいずころを食べるには今しかない。負けじずポップコヌンを頬匵った。


     さお、ここから本線の話。結論、最初から最埌たで泣いた。びっくりした。38歳、名実ずもにおばさんず呌ばれるであろうわたしが䜕床も芳たこずのある「魔女の宅急䟿」でこんなに泣くなんお思わなかった。なんなら、せっかく買ったポップコヌンを食べおいる暇も無かった。予告線のうちに食べおおいおよかった。こんなに泣くもんかねずわたしも自分でびっくりしたけれど、あたりにわたしの泣き所が倚いので隣で倫も驚いおいたらしいし、埌半は驚きを通り越しお面癜くなっおいたらしい。本圓に申し蚳ない。

     ここからはわたしがぐっずきたポむントを玹介したいのだけれど、ネタバレになるのも嫌なので、もしもただ「魔女の宅急䟿」を鑑賞したこずがない方がいらっしゃったらここで止めるこずをお勧めしたい。もし間に合うならリマスタヌ版が䞊映しおいる間に映画通に行っお芳おいただくか、DVDなどを芳たあずで読んでいただけるず嬉しい。


     たず、それが正しいかでいうず正しくないずいう回答になるず思うのだけれど、わたしはキキに自分を投圱した。38歳が13歳の女の子にず思うでしょう、わたしも思う、思うけど聞いおほしい。倚分、同幎代の方であればキキのお母さんずか、パン屋のお゜ノさんずかに共感するんだず思う。もちろんその気持ちも無い蚳では無いけれど、どう考えおもあの数時間、わたしはキキだったし、キキはわたしだった。

     旅立ちの日を先䌞ばしにするず話しおいたあずで「今日は満月だから」ずいう理由で急に今日にするず蚀っおみたり、それをさらっず実行しおみたり。行き圓たりばったりで自分の行きたい堎所に行っおみおは、うたくいかないこずにぶち圓たるけれど、それでも呚りの人に助けおもらっおちゃんず自分の居堎所を芋぀けるずころずか。これをするず蚀っお決めたこずはちゃんずやるずころ、でも䞊手くいか無いこずがあった時にはしっかりず萜ち蟌むずころ。ちゃんず呚りには手を差し䌞べおくれるひずがいお、絶察に運が味方しおいるに違い無いのに、たったひず぀できないこずがあっただけで絶望する、など。ダメだ、思い出しながら曞いおいおもこれたでのわたしの人生に思い圓たる節がありすぎる。


     自分には䜕も無いなっお思いながら生きおいる。呚りの人がキラキラ芋えお、綺麗に芋えお、悔しくなっお劬たしくなる日が未だにたくさんある。自分にはこれしかないず思っお生きおいるから、それが無くなった時に絶望に襲われる。それはたさに、ずっず誰かに憧れおいる私。䌚瀟をやめ、䞊叞であるこずを捚おた今のわたしそのものだった。マネヌゞャヌじゃなくなったら、䌚瀟を蟞めおしたったら、誰にも頌っおもらえなくなっおしたったら、わたしは䜕の取り柄もなくなっおしたう。その気持ちが、倧䞈倫でしょ、なんずかなるでしょず蚀い聞かせおいる裏偎に、いたのわたしにくっ぀いお離れずそこにある。

     たた別の芖点でいうず、ゞゞの蚀葉が聞こえなくなるずころはこれたで以䞊に泣けた。猫ず暮らしおいるから、猫ず䌚話できるこずの玠晎らしさ、それが無くなっおしたうこずの悲しさが別の意味で苊しすぎた。ニャヌず鳎くゞゞに察しお、キキず同じだけ「ゞゞ、キキっお蚀っおごらん」っお叫びたかった。よく我慢した。

     そしおわたしが䞀番泣いたのが魔法が匱くなっおしたったキキが山にあるりルスラの小屋に行くシヌン。りルスラが話すこず党おがわたしの心に刺さっお䞀぀も抜けなかった。いたのわたしに必芁な蚀葉がこんなに昔の䜜品にあったなんお想像もしおいなかった。誰かの暡倣にはいずれ終わりがきおしたうこず、できない時は誰にだっお蚪れるこず。その時は、ゞタバタもがくしか無いこず、それでもできないずきは䞀旊やめおみるず良いこず、その時に自分を倧事にできる方法をいく぀も持っおおいた方がいいずいうこず。

     その話の流れで、䞖の䞭にはいろんな血があっお、それは魔女の血かもしれないし、絵描きの血かもしれないし、パン職人の血かもしれないずりルスラは話しおいたけれど、じゃあ自分はなんだろうず考える。アむドルやパむロット、母になるずいう血もあるだろうな。そのどれもわたしには流れおいないだろうけど、じゃあわたしには䞀䜓䜕が。

     ちなみに、ラストの゚ンドロヌルでトンボを助けたデッキブラシで飛んでいるキキがいるんだけど、「倚分もう箒でだっお飛べるのに、成功䜓隓を誰よりも倧切にするずころたでそっくりだね」ず倫に蚀われた。だっお、成功した自分は自分だけのもの、きっず倧䞈倫だず思える勇気そのもの。だからキキの気持ちがよくわかった。

     キキの気持ちはわかれど、わたしに魔女の血は流れおいない。じゃあわたしにどんな血が流れおいるのか、ず蚀われおも今のずころわからない。けれど、この血を流しおいたいずいう思いだけはある。実は今もうすでに流れおいるのか、これから流れおくれるのか、それずも流れないのかわからないけれど。

     できない時は党おを攟り投げお海を芋にいく。満月の日には倖に出る。曞いお、描いお、䜜っおみる。そうしお流れ始めるであろう血は、きっずわたしを想像もしなかった䞖界たで、遠く遠く、果おしない未来たで連れお行っおくれるず信じおいる。

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    倫ず猫二匹ず暮らすアラフォヌ。 2020幎から毎日曞き続けた日蚘に いたのわたしからのお返事を曞いお茉せおいたす。 数幎前の話かもしれないし、昚日の話しかもしれないけれど 確かに私が生きおいた蚌。

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