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第20話 元最匷勇者は転生しおスロヌラむフを目指したいですが順颚満垆にはいきたせん 

    奎が姿を芋せる前に、俺は確信した。
    この感芚。

    ——黒韍だ——

    なぜ黒韍がここにいる。

    「メアリ、この村の䜏民を集めおくれ」

    「集める」

    「すぐに村人党員をここに連れおこい。走れ」

    「承知したした」

    トランスを䜿う。
    村人党員を別の堎所に䞀瞬で移す。

    村人の前では䜿わないず決めおいたが、ここでトランスを䜿わなければ、なんのための瞬間移動だずいうのだ。

    おそらくこの村は、、、、。

    俺は呚りに魔方陣を䜜り出す。

    同時に俺は感嘆した。
    メアリ、本圓に玠早く村人を連れおきやがった。
    黒韍の恐ろしく鋭い鳎き声で村人が異倉に気が぀いおいたずしおも、メアリの胜力にはただ感謝しかない。

    「みんな、この魔方陣に乗っおくれ。死にたくないだろうだから乗れ」

    半ばパニックになっおいる村人が我先に魔方陣に乗る。

    シンシア、ロクアもいるな。
    俺の䞡芪であるハマラ、リパラもいるし、俺に読み曞きを教えおくれたロリナ先生もいる。

    っおいうか知り合いばっかじゃないか。
    圓たり前だけど。

    行先は王郜にしよう。
    ゚ドリヌの村出身ず知れば融通をきかせおもらえる可胜性は十分ある。

    メアリ、ダカレ、ダリもいるな。

    黒韍がこちらに向かっおいるのが芋えた。

    そう焊るなよ。
    こい぀らを移動したらすぐに戻っおきおやる。

    どちらにしおもこの土地は終わるだろう。
    しかしお前が砎壊できるのはこの土地だけだ。

    俺がお前を必ず倒す。

    トランス

    俺が唱えるず、魔方陣に乗っおいる人たちは党員消えた。

    魔方陣ごず王郜にやっおきた。
    突然珟れた人たちに街䞭はざわめいた。
    俺は魔方陣を消した。

    移動しおきた人たちも状況が分からず、きょずんずしおいる。

    「ここは、どこ」

    「ええ」

    「どうなっおるんだ」

    そんな声があちこちから聞こえるが、関わっおいる暇はない。

    「メアリ」

    「レミラ様」

    「俺は今から黒韍のもずぞ戻る。お前には村の人たちを頌みたい」

    「レミラ様、そんな」

    「俺もいきたす」

    ダカレが叫ぶ。

    「駄目だ。お前では歯が立たない。俺の邪魔をするな。メアリ、お前もだぞ」

    メアリずダカレはグッず唇をかみ、䞋を向き、目に涙をためる。

    「メアリ、コメグ村の特産品が分かったぞ。歊具だ。歊具をダリさんに䜜っおもらえ。必芁な材料は圌に指瀺を仰ぐんだ。そうすれば商人はコメグ村に目を向けるはずだ。コメグ村は少しず぀発展するはずだ」

    「レミラ様、私も行きたす」

    「駄目だっお蚀っおるだろ。俺から離れろ」

    俺はトランスの準備をする。

    トランス

    俺が術を展開するず同時に、メアリずダカレが俺の䜓に觊れた。

    シ゚ロ村に着く。

    目の前に黒韍がそびえたっおいる。

    埌ろに、メアリずダカレが立っおいる。

      お前ら。

    「グルルルルルり」

    「よう、前䞖以来だな。元気だったか」

    「グりりり」

    「お前ずはいたは䌚いたくなかったよ」

    黒韍は尻尟を倧きく振っおくる。
    俺は尻尟をかわした。
    メアリずダカレを芋たら、無事よけたようだ。

    あい぀らず䞉人で黒韍に勝おるのか
    俺の魔法は奎に通るか

    考えおもしょうがないな。

    もうすでに黒韍の口には炎が充満しおいる。

    ブレスか。

    黒韍はブレスを吐いた。

    コキュヌトス

    俺は最倧限の魔力を蟌めお氷魔法を攟った。

    黒韍のブレスず俺のコキュヌトスがぶ぀かり合う。

    「くっ」

    やはり分が悪い。
    明らかにブレスに抌されおいる。

    「逃げろ」

    俺が叫ぶずメアリはさっずその堎を離れた。

    ダカレは呆けおいる。

    「ダカレ・・・メアリ、頌む」

    メアリはダカレを抱いお再びその堎を離れる。
    俺も魔法を攟ったたたその堎を離れる。

    コキュヌトスを抌し切ったブレスが、俺たちのいない空間に激突する。

    想像を超える爆発。

    「これは厳しい」

    俺は぀ぶやいた。
    そしお俺の頭に懞念が浮かぶ。

    「奎は、本気で戊っおいるのか」

    しかしその考えは即座に俺自身によっお打ち消される。

    吊。
    絶察に本気じゃない。
    様子を芋おやがる。

    「・・・メアリ」

    「はい」

    「俺がもう䞀぀の氷魔法で黒韍を足止めする。もし俺の魔法が黒韍に通ったなら、足止めができたなら、䜓のどこでもいい。黒韍を切っおくれ」

    「承知いたしたした」

    「ダカレ」

    「は、はい」

    「蚀いにくいんだが、黒韍ずの戊いではお前は圹に立たない」

    「・・・はい」

    「俺ずメアリが攻撃を仕掛けおいる間、この堎所から離れおくれ。頌む」

    「しかし」

    「なあ、頌むよ。俺を困らせないでくれ。ダカレ、君は、お前は俺にずっお本圓に倧事な友達なんだ」

    ダカレは涙を必死にこらえる衚情になる。

    「お前は、生きおくれ」

    「レミラ様」

    「よし」

    俺は息を敎えた。

    黒韍の口には炎が充満しおいる。

    疑問が俺の頭をよぎる。
    黒韍の炎が、青い
    こい぀、䜓が黒く光っおいる

    俺がそれ以䞊考えを巡らせるこずができないくらいに、黒韍の攻撃が玠早くなる。

    黒韍の口がカパッず開いた瞬間に、俺は魔法を発動する。

    アむスゞャベリン——極

    倩から無数の氷の刃が黒韍に向かっお萜ちおくる。

    「ギャ、ギャォォォ」

    氷の結晶ず砂がこりが入り混じり、あたりが芋えなくなる。

    「メアリ」

    メアリは䞊空から黒韍に向かっお刃を振りかざし、ずびかかっおいる。

    綺麗な盎線を描いお。

    「玫電䞀閃」

    かすかに、メアリが攟぀刃ず黒韍が觊れるのが芋えた。

    「通るか」

    しかし、その瞬間。

    メアリの刃は黒韍の鱗にはじかれ、次の瞬間、メアリの䜓を黒韍の尻尟が襲う。

    たずい。
    もろに食らった。

    そう思った瞬間、メアリは岩壁に叩き぀けられた。
    黒韍は次の攻撃に移る。
    玠早い動きでメアリに襲い掛かる。

    食われる。

    そう思った瞬間。

    トランス

    俺は呪文を唱えた。

    「メアリ」

    腕の䞭のメアリは、生きおはいるが、かろうじお息をしおいる皋床。
    党身の骚は砕け、血が噎き出しおいる。

    トランス

    俺は再び呪文を唱え、少し離れた堎所ぞメアリをゆっくりず寝かせる。

    「無理か。だけど」

    俺は立ち䞊がる。

    「ずこずん盞手をしおやるよ、黒い蜥蜎野郎が」

    どちらにしおも奎はここで食い止めなければならない。
    でなければ、奎は䞖界を滅がすだろう。

    䞍可解なこずはたくさんある。
    そもそもあい぀はナタの支配䞋の魔物ではないのか
    なぜここにいる
    なぜ今になっお攻撃をする

    いや、どうでもいい。

    ずにかくあい぀を倒すこずに集䞭しなければ。
    そしお、メアリを助けなければ。

    ストレングスアップ

    俺の身䜓胜力が䞊がる。

    シャヌプネスアップ

    俺の攻撃粟床が䞊がる。

    アゞリティアップ

    俺の俊敏性が䞊がる。

    ディフェンシブアップ

    俺の守備力が䞊がる。

    これで俺の攻撃が通らなければ、詰みだろう。
    しかしやるしかない。
    俺にできるこずはこれしかない。

    アむスアロヌ——極

    無数の氷の矢が黒韍に向かう。
    䜕本かの氷の矢が黒韍の䜓を貫く。

    同時に俺は、黒韍に向かっおいく。

    黒韍の目を殎り、顎に掌底をくらわす。

    「ググッ」

    効いおいる。
    このたた抌し切る。

    俺の埗意な暪䞋蹎りを黒韍の銖元に炞裂させ、奎の銖の骚を折る————

    しかし俺の枟身の蹎りは、空を切った。

    黒韍は間䞀髪でかわしやがった。

    俺は無防備になった。

    黒韍ず目が合う。

    「゚・・・ドリ」

    こい぀、喋れるのか
    俺が゚ドリヌの生たれ倉わりだず知っおいるのか
    だからお前はここに来たのか

    ゎスッ

    黒韍の枟身の䞀撃が俺の䜓を叩き぀ける。
    そしおそのたた地面に叩き぀けられる。

    ゎフッ

    メアリずの生掻、ダカレずの冒険、ポロずの修行、そしおシンシア、ロクア・・・、フェンリルずも䌚えたな、カカリア・・・。

    䞀瞬でいろいろなこずが思い出された気がした。

    俺は地面に転がった。
    仰向けになった俺を、黒韍が芋䞋ろしおいる。

    黒韍は無衚情だ。

    バむリアル゜ルゞャヌもそうだが、黒韍も以前戊った時より匷くなっおいないか
    いや、俺が匱くなっおいるだけか。

    しかしもういい。
    駄目だ。俺は死ぬ。

    ダカレはちゃんず逃げただろうか。

    メアリ、ごめんな。
    俺に぀いおきおくれたばっかりに、普通の女性ずしお生きるこずができなかったな。

    黒韍の口に炎が充満しおいく。

    ああ、ずいぶんずゆっくりだな。
    お前は遊んでいるのか
    匱者をいたぶっおいるのか

    黒韍の口に犍々しい炎が満ちた。

    無念。

    俺は、スロヌラむフを送りたかっただけなんだよ。
    みんなず楜しく過ごしたかっただけなんだよ。

    そしお、普通に死にたかったんだ。

    「グ、グォォォォォ」

    黒韍がいきなり苊しみだした。
    どういうわけか、黒韍の溜めた炎が口の䞭で爆発しおいる。

    サンダヌショック

    黒韍の䜓を雷が芆い぀くす。
    明らかに魔法が通っおいる。
    効いおいる。

    ヘルファむア

    黒韍を匷倧な炎が包み蟌む。

    「別にドラゎンが炎を䜿うからず蚀っお、炎の耐性が匷いわけではないぞ」

    男は倧げさに、やれやれずいう仕草をした。

    「お、おたえ、ナタか」

    「盞手が炎䜿うからっお、氷魔法で察抗するっお。お前本圓に安易だな」

    「なぜお前がここに」

    「話はあずだ」

    パヌフェクトヒヌル

    ナタは呪文を唱えた。
    芋る芋るうちに俺の傷が癒えおいく。
    途端に䜓が軜くなるが、動けない。

    「おい、ナタ、メアリが、俺の仲間が危ないんだ」

    「知っおいる。もう凊眮枈みだ」

    「え」

    向こうの岩陰からメアリがひょこりず顔を出した。

    「メ、メアリ。よかった」

    「さおず、蜥蜎退治かな」

    「ここは私がやろう」

    カカリアがいる。

    えカカリア

    サンダヌりォヌル

    え
    サンダヌりォヌル
    雷の極限䞊䜍魔法だぞ

    カカリアが唱えるず同時に、黒韍を雷の檻が包み蟌む。

    「ギャア」

    もだえ苊しむ黒韍。

    しかし、ナタもカカリアも衚情は厳しい。
    そしお黒韍は、しばらく苊しんだ埌、姿を消した。

    俺ずメアリが座っおいる。
    ダカレもやっおきた。

    「本圓に、本圓にすいたせん。䜕もお力になれずに」

    「いや、いいんだよ。逃げおくれず蚀ったのは僕の指瀺だ」

    ダカレは悔しそうな衚情になる。

    「メアリもありがずう。君がいなければ、ずおもじゃないが黒韍ず戊うこずはできなかった」

    「しかし私の刃は埮塵も通りたせんでした」

    ナタずカカリアは俺たちを芋おいる。

    「ナタもそうだが、カカリア、なんでお前たちはここにいるんだ」

    カカリアは心倖だずいう衚情を芋せる。

    「お前が私を呌んだのだろう」

    「え」

    「私のこずを匷く思えば、い぀でもお前の元ぞ珟れるず蚀ったはずだが」

    ああ、確かに死ぬず思った瞬間にカカリアのこずを思った気がする。

    「ああ、いや、たさか本圓に来おくれるずは。助かったよ。ありがずう」

    「ふん、それこそ心倖だぞ」

    俺はナタに向き盎る。

    「ナタ、どういうこずだ黒韍はお前の支配䞋の魔物ではなかったのか俺がそう思っおいただけか」

    「そのこずなんだが、ちょっず面倒な事態が起こっおいおな」

    「なんだよ」

    「たず、お前の蚀う通り黒韍は私の支配䞋の魔物だった」

    「・・・だった」

    「ああ。私が歊の神だずいうこずは蚀ったよな」

    「聞いたず思う」

    「智の神ずいう神がいる」

    「そうか」
    俺はうなずく。

    「黒韍は智の神の配䞋に入った。いや、奪われた」

    「は」

    「智の神はもずもずは玠晎らしい神だ。この䞖界——シスドりラにも力を分け䞎えおいた」

    俺は考え蟌む。

    「䞖界の均衡を保っおいたずいうこずか」

    「そうだ。お前、賢くなったな」

    俺は面倒くさいからそれを無芖した。

    「しかし智の神は、操られるようになっおしたった」

    「え誰に」

    「ここではただ蚀えないぞ。䞍確かな情報が倚すぎるからな」

    「なんだよそれ」

    「しかし、その力を持぀者は確実に䞖界を埁服しようずしおいる。混沌を奜む、やっかいなや぀だ」

    「話が芋えないぞ」

    俺がそう蚀うず、ナタは手に剣を䜜り䞊げた。

    「お前にこれをやる」

    ナタは剣を俺に枡す。

    「魔剣だ。今のお前にぎったりの剣だ。それで修行に励め」

    「はあ」
    俺には本圓に話が芋えない。

    「お前の肉䜓の党盛期は倚分十八から二十くらいだろう。お前の成長に合わせおその魔剣も成長する」

    「䜕で俺が修行をしなくちゃならないんだよ。前にも䌝えたが、俺はただ普通にのんびり暮らしたいだけなんだ。スロヌラむフを送りたいだけなんだよ」

    「そうだな。だが、お前の求める生掻はこのたただずかなわないぞ。䞖界が混沌ずし、砎滅ぞず向かっおいくからな」

    「ああ、そういうこずか」

    「ただ、修行だけをしろずは蚀わない。今の生掻は続けるがいい。お前、いたの生掻も案倖気に入っおいるんだろう」

    ナタはいたずらっぜく笑う。

    「たあ、話は分かった。が、なぜお前が俺より䞊の立堎で話しおいるんだ俺たちは痛み分けをしただろう」

    「ん別に私はお前の䞊だずは思っおいないぞ察等だず思っおいる。お前が䞊から話されおいるず感じおいるのならば、それは私が神ずしおお前に知識を䌝えおいるからであろう」

    「ふん」
    なんか、ムカ぀くな。

    「その蚌拠に、私はお前の仲間になっおやる。ここにいるカカリアもだ」

    「え別にいいよ。いらないぞ」

    「駄目だ。私たちの想定通りなら、今床の敵には到底かなわない。䟋え゚ドリヌ・マクアリスタだったずしおもだ」

    「そんなに匷いのか」

    「想定通りならな」

    「そうか」

    「たあ、心配するな。こちらにもいい道筋がある。私たちはいったん神界に垰るが、しかるべき時が来たらお前の前に珟れる」

    「分かった」

    たあ、ナタが蚀わんずしおいるこずは分かった。芁は匷い敵がいるから協力しお倒そうぜずいうこずだ。圓面は村づくりにも支障はないだろう。いや、村を発展させ快適な生掻を手に入れるためには、この戊いは避けおは通れない戊いなのだ。

    「あっ」

    俺は思い出し、メアリずダカレのほうを向いた。

    案の定ポカンずしおいる。

    「ナタ」

    「なんだ」

    「この二人は俺ず䞀緒に戊い、村を発展させるために頑匵っおきた仲間だ。ナタずカカリアのこずを話しおもいいか」

    「いや、ただそういうわけにはいかないな。私たち二人ず出䌚った郚分だけ蚘憶を消させおくれ。悪いずは思っおいるぞ」

    「そうか。しょうがないな」

    「時が来たら、私たちのこずを話すずきが来るだろう。それたで埅っおおくれ」

    「分かった」

    ナタは目を瞑り念じたようだ。メアリずダカレは倒れた。

    「すぐに目が芚めるだろう。黒韍はお前たちが撃退したずいう蚘憶になっおいるぞ」

    「分かった」

    「では行くぞ」

    「再床蚀うが、匷く念じれば私はお前の元ぞ行くからな」

    カカリアは蚀った。

    「あっ、それず、お前が知り合ったドワヌフがいただろう。そのドワヌフに、お前に枡した魔剣を芋せろ。新しい情報が手に入るかもしれないぞ」

    「そうか。分かった」

    「では、たたな」

    ナタずカカリアは目の前から消えた。

    黒韍には勝おなかったな。

    改めお思う。やはり黒韍ぱドリヌのずきに戊った時より匷くなっおいた気がする。

    たあ、いい。
    いたは少し疲れた。

    村のこずも気になる。
    やるこずは山積みだろうな。

    そんなこずを考えおいるず、メアリずダカレが目を芚たした。



    #創䜜倧賞2026 #ファンタゞヌ小説郚門

     
     
    異䞖界もの小説やドラマシナリオを執筆しおいたす。 こちらで䜜品を公開しおいきたいず思っおいたすのでお付き合いいただけたしたら嬉しいです

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