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Photo byharusand

どっちが土台なんだろね。|エッセイ


    「なあ、一緒にサボテン、せえへん?」

    高3の時、
    わたしは人生最初で最後のナンパをした。


    友達の友達、くらいの男子だった。

    部室の前を通りかかり、
    彼の長い前髪にピンときた。

    暗い部屋に、シャツが白くみえた。

    当時、体育大会が近く、
    2人1組の組体操を日々練習していた。

    彼は、わたしの方を見て、
    「・・・どっちが土台?」と聞いたのだ。


    どっちが土台?


    予想外。



    ーーー

    時はすぎ、
    入籍の報告のため、
    2人揃ってわたしの実家に向かった。

    夜、入浴後。
    古い一軒家の暗く寒い廊下で
    わたしは髪を拭いていた。

    居間から声が聞こえる。

    夫と母が話しているようだ。

    ドラマか?

    わたしは思わず耳をすませた。



    「あなた、あの子……」

    母が言いかけ、

    「あ、あなたは面白いのが好きなのね」

    「はい」

    はい、じゃないよ。


    ブッと鼻がなり、タオルで抑える。



    わたしはバタバタと冷蔵庫を開け、
    お茶を飲んだ。

    いつものように、少し溢した。

    ーーー

    喧嘩だってした。

    なんばでトムヤンクンを食べた日だ。

    ご飯中は喧嘩しない。

    2人で決めたルールを、
    その日は守れなかった。

    以来、彼はトムヤンクンヌードルを
    見るたびに言う。


    「思い出して喉が詰まる」


    ーーー

    そして、昨日。

    夫と子とわたしで外出中、
    子が腹が減ったと言いだした。

    わたしはお腹がすいていない。
    2人で行ってもらうことにする。

    わたしはぶらぶらと商店街を歩き、
    地下鉄ホームのベンチで2人を待った。

    しばらくして、満腹の子と夫が現れた。

    わたしもお腹いっぱいだ。
    待つ間に食パンを2枚食べていた。

    だって、焼きたてだったから。

    夫にそれを言うと、爆笑した。


    「おもしれー女、やん!」


    彼の分の食パンなのに。アホめ。


    電車が来ても、まだ笑っていた。


    たぶん。
    サボテンからずっと。

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    うちゅちゅーん。 今日もなんか変。 まあ、おもろいからいいか。 やりたくなったら、してしまう。 やりたくなければ、ブーブーいう。 普通をようやく諦めて、 試行錯誤で実験中。 「なんか変」から、 いつのまにか少し景色が変わるまで。 家計、AI、日常、創作。

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