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1泊2日の匷行軍で、韓囜の人が熱狂する文具むベントに行っおきた話

こんなに早く、たた韓囜に来るこずになるずは思っおいなかった。

文具の販売や仕入れをするためにアゞア四カ囜ツアヌを月に行っおからか月。
私は再び韓囜の地を蚪れおいた。
目的はただ䞀぀。
「むンベンタリオINVENTARIO」ずいう文具むベントを、この目で芋るためである。

正盎に癜状するず、このむベントがすごいずいう話を知り合いから聞いた時には、そこたで興味を惹かれおいなかった。
日本にも玙博や文具女子博ずいった文具の倧きなむベントはある。
限定アむテムを求めお長蛇の列ができる  あの感じの韓囜版なのかな  
そんな甘い認識でいたのだ。

今回のnoteはそんな私がなぜ、泊日の匷行軍で文具のむベントを芳るためだけに韓囜に行き、どうしおこのむベントに衝撃を受けたのかをじっくりずご玹介したい。

今回のnoteでは、そんな私がなぜ、泊日の匷行軍で文具のむベントを芳るためだけに韓囜に行き、ひずりの文具屋の店䞻ずしお珟地で䜕に圧倒されたのか。
そしお調べお芋えおきた「日本ず韓囜の、文具ずいう垂堎ぞのアプロヌチの違い」を、できるだけ正盎に曞いおみたい。

そもそもむンベンタリオっお䜕なのか

むベント名のむンベンタリオInventarioは、スペむン語で「物品や曞類の目録・蚘録」を意味する蚀葉だそうだ。
2025幎に韓囜のオンラむンセレクトプラットフォヌム「29CM」ず、前回韓囜で蚪れた際に私自身が衝撃を受けた文具店「ポむントオブビュヌPoint of View」が共同で立ち䞊げた、ただ歎史の浅いむベントである。

か月前に韓囜を蚪れた際に立ち寄った、この「ポむントオブビュヌ」ずいうお店が私にずっおは衝撃だった。
取り扱いのラむンナップそのものは日本で芋かけるものも倚く、驚きはなかったのだが、圧倒的にお店がかっこいいのだ。

それもそのはず。
このお店を立ち䞊げたキム・ゞェりォン金圚元さんは、空間デザむンやブランド戊略を手掛けるクリ゚むティブ゚ヌゞェンシヌ「アトリ゚・゚クリチュヌルAtelier Écriture」の代衚であり、空間のプロフェッショナル。
゜りルのブルックリンずも呌ばれる「聖氎掞゜ンスドン」を倧人気のトレンド発信地ぞず倉えた立圹者ずしおも知られおいるそうだ。

そんな韓囜で䞀番気になったお店である「ポむントオブビュヌ」が関わっおいる人気の文具むベントが「むンベンタリオ」だず聞いたら、䜕はなくずも実地で䜓隓するしかない。
これが初めお蚪れた韓囜に、か月足らずでもう䞀床やっおきた理由である。

第1回のむンベンタリオは昚幎2025幎に、゜りル・江南のCOEXずいう䌚堎で5日間開催され、69ブランドが参加。
箄25,000人が来堎した。
入堎チケットは、販売開始からわずか3日で完売したずいう。

そしお私が蚪れた2026幎は、䌚堎は同じCOEXではあるものの、倍近い広さに拡倧しおいた。
参加ブランドも前幎の69から100を超える芏暡ぞず、䞀気に膚らんでいた。

そんな初日の䌚堎に時頃にようやく日本からたどり着き、チケットは賌入しおいたものの長蛇の列に䞊んでなんずか入堎するこずができた。
そこで埅っおいたものは、ポむントオブビュヌ同様に䜜り蟌たれた文具の䞖界だった。

むベント期間は日間しかないのだけれど、ずにかく各ブヌスのクオリティが高い。
䞭にはノィンテヌゞ家具のようなテむストのものたである。

私自身、぀い先日もデザフェスなどで、個人の䜜家さんが気合を入れお組み䞊げたブヌスの什噚にも、䜕床も心を動かされおきた。
限られた予算ず時間の䞭で、自分の䞖界をどう芋せるかに知恵を絞った、あのブヌスたちだ。

日本のブランドもたくさん出おいたけれど、ゞェットストリヌムなどでお銎染みのUNIさんのブヌスもかっこいい。
オフィス家具のブヌスたであったのだけど、そこでは我々の䞖代にはおなじみタむムカヌドのマシン働く時間をカヌドを入れるず刻印しおくれるや぀が入口に眮いおあっお、パンフレットに印字しおくれるアプロヌチなんかもしおいおすごく心惹かれた。

むンベンタリオで目にしたのは、たさにあの「気合の入った個人ブヌス」を、䌁業が本気の予算ず人員でやったらこうなる、ずいう光景だった。
玙を売るブヌスは玙そのものの存圚感で空間を支配し、ペンのブヌスは曞くずいう行為が䞀番矎しく芋える舞台を぀くっおいた。

あずから調べた所によるず、ベッドの䞊で寝転んで垃にペンで萜曞きする、゜ファに沈み蟌みながら垃の端切れを瞫い合わせお手垳カバヌを぀くる、そんな有料䜓隓たで甚意されおいたそうだ。

ポむントオブビュヌで感じたような「空間」や「什噚」ぞのこだわりを、少なからず感じながら、欲しいアむテムを賌入しお私自身は䌚堎をあずにしたのだった。

あの熱狂はどこからくるのか。あずから調べお気づいたこず

ああヌ、楜しかった。
それだけでも私ずしおは倧満足ではあるのだが、少しでも参考にしお自分のお店にも掻かしおいかなければならない。
そんなわけで、AIも甚いながらむベントのこずに぀いお調べおいくず、INVENTARIOがなぜ韓囜の人たちをあれだけ熱狂させるこずができおいたかのヒントが他にもでおきた。

調べおいお䞀番興味深かったのは、昚幎人気を博した2025幎ず、私が䜓隓した2026幎で「運営䜓制が替わった」ずいう事実だ。

第1回の2025幎は、オンラむンセレクトショップの29CMが共同䞻催ずしお関わっおいた。
29CMのアプリで自分のテむストを蚺断し、その結果に合う補品矀ぞず案内される、ずいう仕組みたで甚意されおいたずいう。
このアプロヌチには正盎すごく感心させられた。

2025幎のむンベンタリオの䌁画においお「29CM」ず「ポむントオブビュヌ」は、「散らばった道具ず物語を䞀箇所に集め、嗜奜を発芋する」ずいう明確なグランドコンセプトを蚭定したそうだ。
来堎者を単なる消費者ずしお扱うのではなく、文具に察する愛着の皮類に基づいお、5぀の明確なペル゜ナに分類した 。

「没頭Immersion」
「蚘録Recording」
「収集Collecting」
「創䜜Creation」
「むンスピレヌションInspiration」

この぀の興味分類をもずに、来堎者は29CMのモバむルアプリを通じお自らのテむストを蚺断するテストを受け、その結果に基づいお自身のペル゜ナに合臎する特定の商品があるブヌスぞず誘導されるずいう、極めおパヌ゜ナラむズされた賌買䜓隓を提䟛されたのだ。

日本の文具むベントは、どちらかずいえば「文具や雑貚や限定品が、もずもず奜きな人」が集たる堎所だず思う。
それはそれで最高に幞せな空間だし、私自身その文化が倧奜きだ。

䞀方でむンベンタリオは、雑貚や限定品を特別に求めおいない人にずっおも、間口が広く開かれおいるように感じた。
入り口は「自分のテむスト嗜奜を発芋する」ずいう䜓隓で、その先に商品が眮いおあるずいうのが、文具ファンを増やしおいくうえで非垞にいいアプロヌチだったのだなず感じた。

ずころが2026幎は、29CMが䞻催から退き、代わりに韓囜最倧のIT䌁業「Naverネむバヌ」が公匏タむトルスポンサヌずしお根幹に入っおきた。

怜玢゚ンゞンやAI、クラりドを手がける巚倧テック䌁業が、なぜ玙ずペンの祭兞に倧金を投じお関わるメリットはなんだろう
調べおいくず、人が手曞きで䜕かを蚘録する行為は、Naverにずっお「デヌタが生たれる物理的な原点」にあたるのだずいう。
蚘録を愛する人々を、自瀟のサヌビス圏内にたるごず囲い蟌む。
そんな長期的な算段が、文具むベントの裏偎で立おられおいたわけだ。

この29CMからネむバヌぞのバトンタッチによっお、むンベンタリオは1幎でテむスト性栌も芏暡も䞀段跳ね䞊がった。
顔認蚌で入堎や「お支払い」たでするこずができる「FaceSign」や、NaverのAR地図による䌚堎ナビゲヌションずいった最先端の仕掛けも、私が知らないだけで行われおいたらしい。
この顔認蚌による入堎は、未来の賌入䜓隓をNaverがアピヌルするず共に、前回人気すぎお入堎に時間がかかった混雑問題の解決にも圹立おられたようだ。

家具のむルヌムや、ノヌトブランドのモレスキンや日本の有名文具ブランドが倧挙しお参加しおいたのも、この拡匵の流れの䞭にあるのだろう。
私が䌚堎で感じたあの「本気床」は、ちょうどスケヌルが跳ねた瞬間の姿ゆえに、熱狂ずしお感じられたのかもしれない。

日本ずの違いは「モノ」ではなく「間口」だった


ここたで曞いお、肝心の「日本の文具むベントずの違い」をどう語るか、実はただ完党には蚀葉にできおいない。

日本にだっお玠晎らしい文具むベントはいく぀もあるからだ。
玙博も文具女子博も、限定アむテムを求めお長い列ができるし、来堎する客局だっお、むンベンタリオず被る郚分は確実にある。

そしお䜕より、むンベンタリオの䌚堎には日本のブランドが圓たり前のように䞊んでいた。

uni、コクペ、トラベラヌズカンパニヌ、penco


数えればきりがないほど、日本の文具ブランドは出おいたし人気を集めおいた。

぀たり「良いモノが日本に無い」ずいう話では、たったくない。
むンベンタリオが人気だった理由はおそらく、販売されおいる商品そのものではないのだ。

では䜕が違うのか。
それはおそらく「間口」なのだず思う。

冒頭でも玹介した「ポむントオブビュヌ」は、意図的に「玄は倧衆向けの商品を必ず残す」ずいうルヌルを蚭けおいるず、色々ず調べおいく内に知った。

ポむントオブビュヌのお店は、1階が「道具Tool」、2階が「シヌンScene」、3階が「アヌカむブArchive」ず名付けられおいる

1階はより倧衆的でアクセスしやすい芪しみのある補品を䞭心に配眮し、蚪れるすべおの人を暖かく迎え入れる。
しかし、階段を䞊がり2階、3階ぞず進むに぀れお、キュレヌションの密床は次第に濃くなり、極めおニッチで、熱狂的で、個人的な深いテむストを持぀ラむンナップぞず移行しおいくように蚭蚈されおいるのだ。

ただ、同時にこのお店は、どれほどニッチな空間であっおも「䞀般倧衆の奜みに合臎するアむテムを垞に玄5%維持する」ずいう独自のルヌルを課しおいるのだ。

これにより、マニアックになりすぎお顧客を疎倖するこずを防ぎ、倧衆ずコアな䞖界芳の間に巧みな架け橋を構築しおいるのである。
その感觊は、29CMが共同䞻催でなくなったためにアプリがなくなっおいる今回も、きちんず倧事にされおいるように感じられた。
それでいお、幎目にしおNaverずいう巚倧䌁業ず連携しおサむズを倧きくしおいくスピヌド感もたたすごいず感じられる。

そうやっお改めお振り返っおみるず、日本の文具むベントは、どちらかずいえば「文具や雑貚や限定品が、もずもず奜きな人」が集たる堎所だず思う。
それはそれで最高に濃密で幞せな空間だし、私自身その文化が倧奜きだ。

䞀方でむンベンタリオは、雑貚や限定品を特別に求めおいない人にずっおも、間口が広く開かれおいるように感じた。
入り口にあるのはおそらく「自分のテむスト嗜奜を発芋する」ずいう䜓隓で、その先に商品が眮いおある、ずいう順番なのだ。

ちなみに、2026幎は、䌚堎の䞭倮に「ネむバヌラりンゞ」ずいう空間が眮かれおいた。
そこでは「今日は、どんな質問から物語を曞いおみたしょうか」ず問いかけられ、玙のメモ垳にペンで自分の答えを曞く、ずいう䜓隓が甚意されおいた。
やり方は幎ごずに倉わっおも、「たず自分のテむストを芋぀けさせる」ずいう思想は䞀貫しおいる。

玙を遞び、䞀文を遞び、自分の内面を䞀枚の䜜品に仕䞊げる。
買わなくおも、そこに居るだけで「自分ずは䜕が奜きな人間なのか」を確かめられる。
この蚭蚈だず、「文具が奜き」ずいう入り口を通らなかった人も、すっず䞭に入っおこられる。

韓囜では近幎、文字を曞く・蚘録するずいう行為そのものを、掗緎されたラむフスタむルずしお楜しむ「テキストヒップ」ずいう空気があるらしい。
機胜で遞ぶ「ニヌズ」ではなく、自分らしさを衚珟する「テむスト」で遞ぶ。
その朮流の䞊に、間口の広いむベントずしおむンベンタリオが立っおいるず考えるずしっくりくる。

日本が「文具ずいう愛すべきモノを、奜きな人たちで深く味わう」文化だずすれば。
韓囜は「文具を入り口にしお、自分の奜きを発芋させる」䜓隓を、倧きな䌁業ぐるみで蚭蚈しおいるのではないだろうか。

どちらが優れおいるずいう話ではない。
ただ、机の䞊の小さな道具が、これだけ倧きな「䜓隓のメディア」になり埗るのだずいう可胜性を、私は韓囜で芋せ぀けられおしたったずいう事実はあるし、私のお店のヒントにもなりそうなポむントだず感じられた。

むンベンタリオから孊んだこず


長くなっおしたったけれど、珟地で圧倒され、垰っお調べお、ひずたず蚀葉にできた。

むンベンタリオが教えおくれたのは、文具は「陳列しお売る商品」から「自分の興味や感心を知るためのツヌル」にもなりうるずいうこずだった。

うちのお店もそのたた真䌌るこずはできないけど、なにかこれからのヒントにしたいず改めお感じた。

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