ボーリング男


もうすぐ駅に着く手前だった。


目の前(15メートル先)から男の人が歩いてきて、何かをしている。


よく見ると、無表情でボーリングをしていた。


エアボールを右手に持ち、姿勢をやや屈めて低くゆっくりと解き放っている。


見事だった。


ボールがごろごろと音を立てて、真っ直ぐにこちらへ転がってくるかのようだった。


だが、ここはボーリング場ではない。


何となく右端に避けた。


男の人は、かまわず続けた。


二投目だ。

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