
真夏の凶行【掌編】(368字)
突如、豹変した俺に追いかけられ、彼女は何を思っているのだろう。
彼女の頭を撫でていたら急に衝動に駆られたんだからしょうがないだろ?
しっとりとした長い毛。美しい。美しいが……
彼女を追いかける俺の手には刃物。
悲鳴を上げながら必死で逃げ惑う彼女。
俺は別段焦ることなくじりじりと彼女を追い詰めていく。
慣れているのだ。今回が初めてではない。
袋小路に追い詰め彼女を押さえつける。小柄な彼女にもう逃げる術はない。
必死で抵抗するも非力な彼女の運命はもう変わらない。
彼女を押さえつけ刃物を首元に優しく押し付けた。
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ブーンと静かな音を立てバリカンが作動する。
ペルシャ猫の豊かな長毛は見る見るうちに刈り上げられていく。
その身に何が起こっているのかわからず呆然とする彼女。
頭と足先だけ残して丸刈りにしてやった。
最近暑いからな。サマーカットしてやらないと。
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2020年10月