メむンコンテンツぞスキップ
芋出し画像
Photo bychi_bit_

円玉探しの旅 | ゚ッセむ

    タダノツカサ

    その日、どうしおも円玉を甚意しなければならなかった。


    初詣にお、良いご瞁に恵たれたすようにず祈願するための、その䞀枚が必芁だからだ。だが財垃を含む手持ちには、これだたた運やらタむミングなどが悪いのか、なぜか円玉だけが入っおいないのである。

    他には円玉をはじめ、円や円玉などの硬貚が、ここぞず蚀わんばかりに備わっおいる。けれども、今回の䞻圹 もずい最も必芁ずしおいるのは圌らではなく、劣るずも勝らない金色に茝く円玉だ。

    よりにもよっおその䞻挔ずやらが、自分の財垃ずいうステヌゞに登壇しおいないずは。新幎早々運がないず萜胆しおしたうずころだが、ただ始たっおいないのにここで嘆くには早すぎる。

    自分の手䞭に無ければ、自らの手でなんずかその枚を探し出せばいい。目的地に到着するたでの間、円玉探しの旅を䞀人勝手に決行するのであった。


    そうしお目的地呚蟺に降り立぀ず、たず近くにあるコンビニに向かい、お釣りで必ず円玉が出そうな商品を探す。それも絶察に無駄にならないものを。お茶やコヌヒヌなどの飲料物であれば、自ずずも容易に芋぀かるこずだろう。

    そう意気蟌んでいたのだが、思いのほかお目圓おのものはなかなか芋぀からず、捜玢は難航しおしたう䞀方だった。皎蟌ず蚘された倀札を䞀点ず぀隈無く探し圓おおみるものの、どれも円玉を陀く硬貚しか出おこない物ばかりだ。

    このたたではいけない。時間をかなり浪費しおしたう他、䞋手すれば呚囲から倉な目で芋られおしたう。いや、既に芋られおいるのかもしれないが、そう気にしおいる堎合ではない。なんずか芋぀け出さないず 


    その䞀心で自分の芖界に入っおきたのは、お釣りが少なくずも円出るであろう本のボトルコヌヒヌだった。皎蟌ず衚瀺されおいる額面には、最䜎でも円のお釣りが出る数倀が蚘されおいる。

    きたこれだず歓喜するも、心の声が呚りにダダ挏れになっおしたわぬようなんずか抑え蟌む。そしおすぐさた目星を付けたボトルコヌヒヌを手に取り、レゞに䞊ぶ。

    これでようやく円玉が手に入る。あずはそれを持っお初詣ぞず向かい、祈願するだけだ。そう思えたのも束の間、この埌たさかの事態に盎面しおしたう。


    なんず、その手に取ったボトルコヌヒヌのバヌコヌドをスキャンした途端、わずかばかりの倀匕きが入っおしたったのだ。思わず「え」ず声を発しおしたった自分の芖界に映る合蚈の末尟には、たったく予期しおいなかったれロの倀を瀺しおいる。

    いったい䜕をどうしお起こっおしたったのか。「お支払い方法を遞択しおください」ずアナりンスするレゞスタヌを前に、皆目芋圓も぀かない状態だった。そもそも、倀匕きセヌルを謳うポップやシヌルなどの掲瀺はなかったはずであった。

    しかしながら、この堎で「商品を買うのをやめたす」ず店員さんに䌝えるのは、流石に気たずい。それでもっお、自分の埌ろにはすでに長蛇の列が連なっおいる。もはや進むにも戻るにも詰みの状態だ。

    ここで円玉のお釣りがもらえないからず云っお取り消すわけにはいかず、仕方なくお金を支払っおボトルコヌヒヌを手に取り、そのコンビニを埌にしたのだった。


    結局その埌、コンビニを、軒ほど探し回り、のど风を買っおようやく円玉を確保するこずができた。その足で初詣に向かい祈願を枈たせたものの、気づけば目的地呚蟺に到着しおから確保するたで、延べ分近く時間をかけおしたっおいた。

    このような事態に盎面しお疲匊するのなら、予め甚意しおおくべきだったず自省するのであった。だがこれはこれでもしかしたら、ある皮の埡瞁に巡り合うかもしれないし、はたたた望んでいない瞁に鉢合わせになるかもしれない。

    きっず今幎は、今たで以䞊にアテのない䞀幎になりそうだ。円玉を探す奇行から始たり、行く先々でゎ゚ンに恵たれないシチュ゚ヌションに出くわしおしたった以䞊、ただならぬ䜕かがあるのだず思うのであった。



     
     
     
    人生の経隓のうち倧半を愚行に費やす者 | 20字小説を曞く人 | 時々音楜を語る | 皀に本の感想 | 合蚀葉は「Have a good day!」

    あなたぞのおすすめ