まっさらな心で
耳を澄ますと
しぃーーと鳴く
夏の虫の音が転調する
目を凝らすと
私わたしと手を挙げる
夏草とソーラーパネルが
太陽を追っている
胸がきゅーーっと
締めつけられるのは
早起きし過ぎて
乗り遅れそうになった
バスに駆け込んだせいなのか
それとも
もうすぐ会える君の匂いを
風に感じたせいなのか
窓に映る
落ち着かない顔をかき消して
口角を上げてみるけれど
なかなかうまくできないよ
そのままでいいよと
言われることを
どこまで
信じていいのか分からなくて
ゆらゆら揺れる
君はそのままで
いてくれないのを
知っている
今年もまた歳をとる夏